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第77回

高齢者のコーヒーや緑茶は1日何杯まで?カフェインの健康効果とシニアが注意すべき摂取上限

最終更新日時 2023/05/29
#老人ホームへの入居
目 次

よく「カフェインは摂取しすぎたらダメ」という話を耳にしますが、実際に何杯ぐらいまでなら飲んでいいのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

今回はカフェインについての基礎知識を解説し、安心して飲める分量について解説いたします。

カフェインとは?

カフェインは、コーヒー豆や紅茶・緑茶などの茶葉に多く含まれる天然成分の一つです。コーヒーや紅茶、緑茶、コーラなどの清涼飲料水、チョコレートなどに含まれています。

カフェインには次のような効果があるとされています。

眠気覚まし
最もよく知られている効果です。カフェインは、神経を落ち着かせて眠気を促す「アデノシン」の働きをブロックする作用があるため、眠気を覚ますとされています。
疲労回復・鎮痛作用
カフェインには、疲労回復効果や鎮痛作用があると考えられており、風邪薬や頭痛薬など、医薬品にも広く用いられています。
ダイエット効果

カフェインの摂取によって交感神経が刺激されると、アドレナリンなどが分泌されます。アドレナリンは内臓脂肪の分解を促進させるため、ダイエット効果が期待できるといわれています。

実際に、コーヒーを飲んでから運動をした方が中性脂肪が分解されやすいということもわかっています。

 

飲料・食品のカフェイン含有量

コーヒー

カフェインと聞くと、真っ先にコーヒーを思い浮かべる方も多いと思います。コーヒーのカフェイン含有量は、レギュラー100mlあたり60mgです。

インスタントコーヒーでも57mgなので、カフェインの含有量に差はほとんどありません。

紅茶

紅茶のカフェイン含有量は、茶葉5gを使用した100mlあたり30mgです。カフェインの含有量はコーヒーの約半分。そのため、午前と午後のティータイムで2~3杯ずつ飲んでも問題ないとされています。

緑茶

緑茶は種類によって、コーヒー以上のカフェインを含むものもあります。例えば、玉露には、100mlに160mgものカフェインが含まれています。

緑茶の種類別でのカフェイン含有量は、下の表を参考にしてください。

茶種 カフェイン含有量(/100ml) 茶葉量 湯温 湯量 浸出時間
玉露 160mg 10g 60℃ 60ml 150秒
抹茶 85mg 2g 80℃ 75ml
煎茶 20mg 10g 90℃ 430ml 60秒
ほうじ茶 20mg 15g 90℃ 650ml 30秒
玄米茶 10mg 15g 90℃ 650ml 30秒

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

お茶はコーヒーに比べ、カフェインの量は少ないですが食事と一緒に飲む方も多いため、摂取量に注意は必要です。

エナジードリンク

やる気を起こしたり、どうしても寝たくないときに役立つのがエナジードリンクです。エナジードリンクは製品により、カフェイン含有量が大きく変わります。

特に、眠気覚ましに特化したエナジードリンクには、カフェインが300mgも含まれている商品があり、すぐに効かないからと続けて飲むと、カフェインの過剰摂取になる恐れがあるので注意が必要です。

チョコレート

チョコレートの原料であるカカオ豆にカフェインが含まれています。カカオ豆を多く使ったダークチョコレートのカフェイン含有量は100gあたりで80mg。ミルクチョコレートで20mg程度です。同じチョコレートでも、眠気を覚ますためにはダークチョコレートを選ぶと効果も違うと思います。

飲みすぎによる注意点

「カフェインを飲みすぎるとよくない」という話はよく耳にしますが、具体的にどのような影響があるのでしょうか。

カフェインは中枢神経を刺激し、興奮させる作用があります。その効果を活用して眠気覚ましや疲労回復、鎮痛作用に使われているのです。

しかし、過剰に摂取してしまうと、以下のような症状が生じるとされています。

  • めまい
  • 動悸
  • 興奮
  • ふるえ
  • 不眠症
  • 下痢
  • 吐き気
  • 胃痛
  • 嘔吐
  • 意識消失

また、カフェインには依存性があり、摂取を止めると不安や激しい欲求を感じる可能性があります。

その際は、依存症が疑われるため、しばらくカフェイン入り飲料の摂取を控えるなどの対応が必要になります。カフェインの過剰摂取で次のような症状が出た場合は、医師の受診をおすすめします。

心拍数の増加
カフェインが抑制するアデノシンには、心拍数を落ち着ける働きがあります。そのため、カフェインの過剰摂取は心拍数の増加を引き起こすことがあります。
不整脈
カフェインは血糖値を上げる作用を持つホルモン(カテコラミン)を増加させる作用を持ちます。そのため、不整脈が誘発されることがあります。
不眠症
眠気覚ましの効果が強くなりすぎて、不眠症などの睡眠障がいを引き起こす可能性があります。
胃痛
カフェインには胃酸の分泌を促す働きがあります。そのため、過剰な胃酸分泌により胃壁が傷つき、胃痛を誘発することがあります。

カフェインの適切な摂取量

欧州食品安全機関(EFSA)は、成人が摂取しても体に影響がないとみられる1日当たりのカフェインの最大摂取量を、1日400mg、1回200mg以下としています。

コーヒーに換算すると1日660ml(5杯程度)となります。紅茶やほうじ茶などであれば、10杯程度までなら健康に影響は少ないと考えられます。

妊娠中の方は胎児への影響を考えて、少なめの200~300mlまでとすることが推奨されています。

子どもの場合には、コーヒーや紅茶ではなく、清涼飲料水に注意しましょう。12歳までの子どもは、1日あたり2.5mg/体重と設定されている国もあります。

特に高齢者の方の場合は、カフェインの影響で体調不良が起きたり、服用している薬剤と思わぬ相互作用を起こしてしまうこともあります。不安な場合は、かかりつけ医に相談をしてください。

カフェインは適切な量を摂取していれば健康に悪影響を及ぼすことはありません。ただし、カフェイン摂取による影響は個人によっても差があります。

上記の基準を参考に、適切な量を摂取するように注意しましょう。

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