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第373回

【ケアマネが解説】デイサービスの4種類とは?サービス内容や特色、目的に合わせた選び方を解説

最終更新日時 2023/03/28
#介護保険サービス
目 次

介護保険制度が誕生してからまもなく23年になります。その間に介護保険制度は多くの改正・変更が重ねられ制度そのものも変貌を遂げてきました。

なかでもデイサービスはそうした変更や改正に合わせるばかりではなく、制度の側を見直すきっかけをつくるほどに多種多様な特色を持った新サービスが生まれ続けてきました。

第187回でも触れましたが、今回は特色あるデイサービスの紹介と新サービスが誕生する背景、そしてそうしたサービスを選ぶ際のポイントについて解説してまいります。

特色豊かなデイサービス4種

お泊りデイサービス

介護保険制度が始まってまもなく全国で爆発的に増えたのが「お泊りデイサービス」です。圧倒的なニーズがあったこともあり、当時の制度の盲点を突いてフランチャイズ化・ドミナント化し、需要に供給が追いつかないことが課題であった通いの場を瞬く間に全国に広めました。

その介護体制や労働環境、虐待や避難誘導などが問題視され、制度そのものを見直すきっかけとなった背景があり、当時の状況を覚えている方々にとってはあまり良いイメージがないかもしれませんが、依然として高いニーズがあります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の多くは、その需要を受け継いでデイサービスを備えている施設が多くなっています。

リハビリ特化型デイサービス

近年の制度改正直後に増えた種類です。背景には科学的根拠に根差した介護予防を推進しようと予防的取り組みに対する加算が整備されたことが大きいでしょう。介護状態を改善するというわかりやすい結果を重視したデイサービス、ということができます。

画像提供:adobe stock

とはいえ、単純にリハビリ特化型と一括りにできないほど、そのリハビリ内容にはさまざまな特色があります。

フィットネスジムのように豊富な機器や機材を取り揃えたところもあれば、接骨院や施術と一体化させたデイサービスもあります。

また、メソッドやプログラムに工夫を凝らし、症状や弱っている部分にスポットを当てて強化を図ったり、バーチャルリアリティーやAIを駆使して活動に幅を持たせたデイサービスも登場しています。

娯楽型デイサービス

メディアに大きく取り上げられたことで有名になったデイサービスです。

デイサービスは、介護保険制度開始前から存在しており、当時からのイメージが根強く残っていることもあり、自ら進んで利用しようという方が少ないのが現実です。

しかし、その逆をついた形でさまざまな娯楽をもとに「意欲」に変えるべく娯楽型デイサービスが次々と誕生しています。

娯楽型デイサービスといえば、代表的なのがカジノの要素を取り入れることで評判を呼んだ「カジノ型デイサービス」です。

ほかにも、カラオケや麻雀、囲碁、将棋などの趣味・嗜好を取り入れた「趣味発展型デイサービス」、買い物やレジャーといった外出意欲を高める効果が期待される「外出・遠足特化型デイサービス」などが挙げられます。

画像提供:adobe stock

こうしたデイサービスは当人が楽しめるだけでなく、認知症予防に効果が期待されている側面もあります。

もてなし型デイサービス

旧態依然としたデイサービスと一線を画すべく、見た目や体制から見直されているデイサービスも目につきます。

例えば、制度設計から工夫を凝らし、ナイトバーのようであったり、居酒屋風にしていたりしてナイト型に合わせたおもてなしをしているデイサービスや、高級ホテルやレストラン、温泉旅館などを装ったり、話題を呼んだ「豪華客船風」デイサービスなども誕生しました。

また、外見ではなく、サービス提供体制やプログラムそのものをおもてなしとして提供するデイサービスとしてマッサージ・リフレクソロジー機器を充実させたデイサービスや、喫煙者を優先してもてなすデイサービス、地域活動や世代間活動といった交流をメインとしたコミュニティ重視型デイサービスもあります。

今回は、あえて大雑把に「○○型デイサービス」と大別してみましたが、こうした特色を複数組み合わせたり、地域の特色に合わせて独自の進化を遂げているデイサービスが多数存在します。私も知らない特色あるデイサービスが各地に数多く存在しているはずです。

デイサービスの種類が多岐にわたる理由

こうした特色あるデイサービスが次々と生まれてきた背景にはどんな理由があるのでしょうか。私はその主な理由として3つ考えています。

ニーズの多様化

デイサービスを利用する世代が介護保険制度が始まった明治大正期から昭和に移行してきました。いわゆる団塊の世代と呼ばれる方々は日本の復興や高度成長期、バブル期を経験してきており、介護を受ける世代の需要そのものが多様化してきた結果と考えられます。

もちろん各施設や事業者側が創意工夫を凝らしてきた結果ともいえますが、需要がなければ利用そのものが継続されることはありません。

競争の激化

介護保険制度開始前には「需要に供給体制が追いつかない」と危惧されていたのですが、介護事業者の参入速度は行政側の予想をはるかに上回りました。

中でもデイサービスは介護未経験の事業者にとっても参入のハードルが低いとされ、通所介護事業所・地域密着型通所事業所を合わせて4万3,000を越える事業所が存在します。

参入が多い一方で、近年は倒産や廃業の事業所もほぼ同数見られており、独自色を持たないデイサービスは生き残りが厳しくなっているのです。

地域の制度解釈の違い

介護保険制度は介護保険法によって定められています。改定頻度が高いことはもちろんですが、それに加えて解釈の仕方は各地域の自治体担当者の解釈や地域の条例などによって異なるのが実状です。

地域による体制や基準の違いで、認められたり認められなかったりするため、適合するように各施設や事業者は手探りで模索してきました。

ニーズがあるとわかっていても保険制度の適用とならないと、なかなか利益にはならないため独自の工夫が求められてきたのだと思われます。

利用の目的に合わせてプロに相談しよう

さて、さまざまな特色を持つデイサービスとその誕生の背景について解説してきましたが、デイサービスは、あくまでも利用される方の実情やお住いの地域に存在する施設の中から選択することになります。

そもそも「デイサービスを利用する必要があるのはなぜか」からしっかりと考えて利用を検討なさってください。ケアマネージャーや地域包括支援センターの職員さん方が一緒に考えてくれるので心配せずとも大丈夫です。

現在困っていることだけでなく、これまでの生活歴や趣味嗜好、性格や環境なども合わせて検討しています。まずはプロの意見を参考にすると良いでしょう。

画像提供:adobe stock

おそらく担当のケアマネは現在の状態や介護ニーズに合わせて利用者にふさわしい介護サービスをいくつか紹介するはずです。その介護サービスの中にデイサービスがあった場合、希望するデイサービスを候補に加えてもらえるように相談してみてください。

ケアマネは受け入れ定員の問題や通える範囲、予算なども加味して教えてくれるはずです。中には、宣伝や謳い文句ではわからなかった裏事情なども聞けるかもしれません。いずれにせよ利用の際にはしっかりと専門家に相談することが大切です。

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