初めましてこんにちは、「有限会社リハビリの風」でデイサービスを管理している阿部洋輔です。
「介護の教科書」を通して、「デイサービス」の活かし方や特徴をみなさんに知っていただきたいと思います。
そもそもデイサービスってよく聞くけど「なんだかよくわからない」「家族の介護が必要になりデイサービスの利用を検討している」「デイサービスを使うメリットってなんだろう?」。このように感じている方は多いのではないでしょうか?今回は、「デイサービスってどんなところなのか?」「何をするところなのか?」という部分を掘り下げていきます。
デイサービスが「どういったサービスを提供するところなのか?」という基本的な部分を理解しておくと、ご家族がデイサービスを利用したいというときにも話が進めやすくなりますよ。
デイサービスって何をするところ?

デイサービスは、要介護状態の利用者さんが日帰りで通い、「食事」「入浴」「リハビリ」など介護サービスを受けるところです。現在国内には大小4万以上のデイサービスがあり、皆さんも近所のデイサービスを見かけたことがあるかもしれません。デイサービスで提供される主なサービスは「健康チェック」「食事」「レクリエーション」「機能訓練(リハビリ)」「入浴」が一般的です。
世の中には多くのデイサービスがあり、どんなサービスを得意としているかはその施設によって異なります。デイサービスの種類はさまざまなものがあり、例を挙げると…
- リハビリ特化型
- 集団体操やマシントレーニング、個別のリハビリを行うデイサービス
- 認知症対応型
- 認知症の方を対象としているデイサービス
- レスパイト型
- 利用者さんのお預かりをメインとしているデイサービス
- アミューズメント型
- レクリエーションやいろいろな活動が選べるデイサービス
- 入浴特化型
- 半日の利用で入浴サービスに特化したデイサービス
など。この例だけでも各施設によっていろいろな特徴を打ち出して運営されていることがわかると思います。
デイサービスを利用する目的を大きく分けると…「利用者さんができる限りご自宅で自立して生活できるようにする」「利用者さんのご家族の介護負担を軽減する」という目的があります。介護保険を利用してのサービスなので、利用者の方は65歳以上の方がほとんど。また、介護保険の数あるサービスの中で一番利用人数の多いサービスです。
デイサービスと老人ホームは何が違うの?
老人ホームは「利用者さんが入居して生活する場所」、デイサービスは「現在は、ご自宅で生活している方が、日帰りでサービスを利用する施設」のことです。生活の拠点が「自宅」なのか「施設(老人ホーム)」なのかという違いがあります。つまり、ご自宅での生活を今後も続けていきたいと考えている方が利用するのがデイサービスです。
デイサービスを利用するといくらかかるの?
デイサービスについては、国がサービスの種類や規模を考慮し、料金を決めています。例として、1日の利用時間が7~9時間の通常規模(利用者20名規模)の東京23区内のデイサービスをあげます。料金は以下の通りになります。
要介護度 | 1割負担 | 2割負担 |
---|---|---|
要介護1 | 715円 | 1,430円 |
要介護2 | 845円 | 1,690円 |
要介護3 | 979円 | 1,958円 |
要介護4 | 1,112円 | 2,226円 |
要介護5 | 1,247円 | 2,494円 |
ここに食事料金など、介護保険外の料金がかかります。
家族にとっての良い面、要介護者によって良い面は?
- 家族にとっての良い面:「介護負担の軽減になる」
- 要介護状態の利用者さんが自宅で生活するということは、ご家族の方のサポートが非常に重要です。ただ、利用者さんのご家族に過度に介護の負担が偏ってしまうのも事実。そんなときにデイサービスを使うことで、ご家族の休息時間を取ることができます。
- 要介護者にとっての良い面:「生活にメリハリが出る」「心身機能の向上が図れる」
- 要介護状態になるとどうしても外出などが制限されてしまい、社会とのつながりが希薄になってしまうことがあります。デイサービスを利用することで、施設のスタッフや他の利用者さんとのつながりや関係性を持つことができます。
- 引きこもりがちになりやすい環境だからこそ、デイサービスに通うことが生活の中のひとつの刺激になります。引きこもりがちだった利用者さんが外出することで化粧をするようになったり、生活にメリハリが出てきたという例は多くあります。
- また、リハビリや機能訓練を行うのが得意なデイサービスを利用することで、日常の生活がしやすくなったり、心身機能が向上したりすることもあります。
「デイサービス」のまとめ

いかがだったでしょうか?今回は、デイサービスはどんなところかということを中心にお話しました。紹介した通り、地域にはさまざまな特色を持ったデイサービスがあります。
- 施設の規模
- 施設で提供される介護サービスの特徴
- 施設の雰囲気
など、差が非常に大きいのが現状です。そのため、デイサービスの利用を検討されている場合は、「利用者さんとご家族でデイサービスの利用目的を明確にしておくこと」「利用者さん本人とご家族の意向が極端にずれることがないようにしておくこと」を意識してみてください。