おじいちゃん、まただわ。いつも、用もないのに呼びつけるのよね。掃除に洗濯、夕飯の準備もあって忙しいのに…。洗濯物を取り込んでから顔を出せば良いわよね。
無視をしても解決しないばかりか悪化することも
無視をされると、不安感が増すので呼び出しの頻度が増える
大した用もないのに、ナースコールを押したり声を上げたりして、何度も何度も介護者を呼ぶお年寄りがいます。
ところが慌てて駆けつけると、大した用事ではなかったりすることも。
介護者は多忙なうえ、頻繁に呼び出されると疲れてしまうので、しだいに放っておいたり、後回しにするようになりますが、すると余計に呼び出す回数が増えるため、現場で悩みのタネになっています。
どうすればいいのでしょうか。
自分の存在が忘れられたのではないかと、寂しく、不安な気持ちになっている
不安感が原因なら安心感を与える

用もなく介護者を呼びつけるお年寄りは「忘れられたのではないか」と、自分の存在自体に不安感を抱いているのです。本人にとっては、ナースコールが自分と世界をつなぐ命綱のようなものになっています。
これを解決するには、「困ったときは必ず来て、助けてくれる」という安心感を持ってもらうのがいちばんです。具体的には「日頃から、呼ばれる前に様子を見に行く」「手が空いた時間は話し相手になる」など、寂しい状態を減らす必要があります。
要介護状態になったお年寄りは、寂しさや不安感を抱え込みやすいもの。そのため、「自分が見捨てられることはない」「いざとなったら助けてくれる人がいる」と、常に確認したくなるのです。そんな気持ちに寄り添う介護者でありたいですね。

第13問こたえは…
来てくれるとわかれば、むやみに呼ばなくなる