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第76回

近隣住民も協力しないと、認知症高齢者を守れません!あなたにも、できることがある!!

最終更新日時 2019/02/21
#介護保険サービス #地域包括支援センター
私たち地域包括支援センターの職員は毎日地域を走り回って活動しているのですが、まだまだ世間一般にその存在が知られていないことを実感しています。そこで今回は、地域包括支援センターはどんな相談がされることが多いのか、その相談内容にはどんな対応がなされ、結果どのように困りごとが改善されたかをお伝えしたいと思います。

みなさんこんにちは。千葉県の地域包括支援センターに社会福祉士として勤務する藤野雅一です。

私たち地域包括支援センターの職員は毎日地域を走り回って活動しているのですが、まだまだ世間一般にその存在が知られていないことを実感しています。 

そこで今回は、地域包括支援センターはどんな相談がされることが多いのか、その相談内容にはどんな対応がなされ、結果どのように困りごとが改善されたかをお伝えしたいと思います。

「どんなことを相談すれば良いのか」というイメージをしていただければ、地域包括支援センターの存在をより身近に感じていただけるではないかと考えています。

相談内容は介護保険に関するものが最多

私がいる地域包括支援センターの担当エリアには、約1万900人の住民がいます。

そのうち高齢者人口は約4,800人、介護保険を申請しているのは1,042人です。

相談件数としては、2018年4月~12月までの間に186件で、最も多かったのは介護保険に関する76件でした。

介護保険の相談について窓口で受けられる対応

介護保険の相談では、介護保険を申請するためのお手伝いなどを行っています。

介護保険を利用したい方のきっかけはさまざまです。

  • 足腰が痛くて玄関の段差の昇り降りが大変
  • 腰が痛くて布団から起き上がれない
  • 自宅での入浴が困難になってきた
  • 歩くことが困難となり、外出の機会がなく閉じこもり状態になっている

主にこのような理由で、多くの人が介護保険サービスの利用を希望しており、私たちがその申請のお手伝いをすることを「代行申請」と呼んでいます。

私たちは「介護保険申請書」の作成をお手伝いしていくなかで、ご家族や本人の要望、疾病、身体の状況、主治医の有無などを把握します。

そして、サービスを受けたい方が現段階で利用できる介護保険サービスのことや、サービスを提供している事業所について、ある程度お伝えします。

介護保険申請から介護認定が決定するまでには、期間として約1ヵ月かかるのですが、緊急の対応が必要となる場合には、先行してサービスを導入できることもあります。

また、介護認定が決定したときには、ケアプランを作ってくれるケアマネージャーもご紹介しています。

認知症の相談はご家族や近隣住民によるものが増加中

本人や同居中のご家族からではない認知症の相談が、介護保険申請のきっかけとなることもあります。

内容としては「最近物忘れが多く認知症状が出てきた」「独居で入浴ができていないようだ」「買い物ができておらず食事が摂れていないようだ」などがあります。

実は、認知症については別居しているご家族や民生委員、近隣住民が相談に訪れることが増えています。

一人暮らしの高齢者や、高齢者だけの世帯が増えているということが背景にあるためだと予測されますが、認知症が周囲に見つかりづらくなっているのです。

そのため、「久しぶりに帰省してみたら両親の様子がおかしい」と相談されるご家族も多くいます。

また、民生委員や近隣住民の方々からの「最近姿を見かけない」といった相談や、「姿を見かけたが、衣類も汚れているし髪の毛も脂ぎっていて入浴していない様子だった」「会話がかみ合わない」といった相談も増えています。

周囲が気づいたときには認知症が重度化してしまっている…ということも少なくないので、地域住民のつながりによって早期発見、早期対応ができるようにしていきたいと思っています。

もしご近所の方で心配事があった場合は、お近くの地域包括支援センターに相談してください。

相談を受けたら、私たちが個別にその方のご自宅を訪問し、状況を把握します。

必要があれば介護保険の申請について、本人やそのご家族に案内することで、代行申請に移るという対応をとることができます。

相談したことで在宅生活の支障となっていたことが改善

地域包括支援センターで相談し、介護保険を申請した方の場合、どのようなメリットがあるのかについてお話しします。

生活に必要なものを提案してもらえる

住宅改修にて玄関に手すりをつけたり、介護ベッドの貸与を受けたり、入浴や外出の機会を確保することを目的としてデイサービスを利用したりするためには、介護認定を受ける必要があります。

歩行が不安定となっている高齢者の方に何もサポートもしなかった場合、転倒して骨折したり、移動出来ないことから閉じこもりになり、認知症になりやすくなったりという、さまざまなリスクが高くるのです。

起き上がりが困難となっている方の場合も、同様の流れが予測されます。

起き上がることができないと、ベットから転倒して骨折したり、起き上がれないことからくる更なる筋力低下、そして閉じこもり…。

そういった方の場合は介護ベッドを導入することで、起き上がりが楽に行えるようになり、寝たきりや転倒、骨折を防止し、日常生活を維持できるようになります。

デイサービスの利用などを提案してもらえる

認知症状によって近所を徘徊してしまったり、病院や銀行に何度も訪れることで業務を妨害してしまったりするときには、デイサービスの利用をご提案します。

デイサービスを利用することで生活リズムが整って症状が軽減したり、同居しているご家族の負担軽減につながることも。

介護施設に入居して自宅を離れなければならなくなる前に、デイサービスを利用することで、結果的に地域で生活できる期間を伸ばすことにもつながるのです。

最後に一言

地域包括支援センターでは、高齢者の相談だけではなく地域のケアマネージャーの後方支援にもあたっています。

ご家族や地域住民の方だけでは介入困難ケースや、徘徊時の対応、成年後見人制度への橋渡しなどの相談にも対応。

また医療と介護の相談窓口として、地域の医療関係者、介護関係者からの医療にかかわる相談のとりまとめも行っています。

歩くのが大変になってきたな。

起き上がりが困難になってきたな。

近所のあの高齢者大丈夫かな?

…などの不安やご心配がありましたら、ぜひ地域包括支援センターに相談してみてくださいね!

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