最近、「ウェルビーイング」という言葉を聞くことが増えてきました。
ただ、そもそもウェルビーイングとはどういう意味なのか、よくわからないという方もいるかと思います。
今回は、高齢者のウェルビーイングを保つ秘訣をお話ししていきます。
ウェルビーイングって何?
ウェルビーイングとは、身体的・精神的・社会的な健康の状態を総合的に表現する言葉です。健康な身体だけではなく、心理的なストレスや孤独感、社会的な孤立感がなく、自己実現や意味のある生活を送ることができる状態を指します。
ウェルビーイングを構成する要素
ウェルビーイングは、国際的な研究によって定められた概念で、多くの要素から構成されています。
- 健康や身体的な機能
- 健康的な体、適度な身体機能を維持することが大切だとされています。
- 社会的なつながりや人間関係
- 生きがいや幸福感を支える重要な要素。家族や友人とのつながり、地域コミュニティの活動や参加、さらには自分が所属するグループなど、人のつながりを育むことを指します。
- 経済的な安定や生活水準
- 経済的な安定を維持するためには、十分な収入や、必要な支援を受けることが大切です。
- 学習や創造的な活動などの精神活動
- 精神的な充実は、ウェルビーイングに欠かせません。自己や創造性の追求など、精神活動を通して、自己成長や満足表現を得ることができます。
- 自己実現や自己肯定感
- 自分の価値を認められ、自分自身に自信を持つことです。
以上のように、高齢者にとってのウェルビーイングは健康状態だけではなく、社会的つながりや生きがいを持つことが重要な要素とされています。
しかし、個人によって必要とされる要素は異なるため、自分自身にとっての重要な要素を理解することが、ウェルビーイング向上のための第一歩でしょう。
ウェルビーイングを維持するために介助者ができること
では、介助者が心がけたいことを解説しましょう。
- コミュニケーションを大切にする
- 高齢者との日常的なコミュニケーションを大切にすることで、孤独感を解消することができます。
- 趣味や活動を支援する
- 高齢者が興味を持っている趣味や活動を支援し、参加する機会を提供することで、生きがいを見つけるサポートができます。
- 健康管理をサポートする
- 高齢者の生活習慣や食生活、さらにはバイタルチェックなど通して健康を管理し、健康状態の維持を心がけましょう。
- 社会的つながりを求める
- 地域の活動やボランティア活動に参加する機会を提供することで、社会的な孤立感を解消することができます。
- 自己決定を尊重する
- 高齢者の意見や意向を尊重し、自分で意思決定ができる環境をつくることが大切です。
高齢者の「生きがい」づくりをサポートしよう!
日本には生きがいという言葉があります。これは人生の目的や自己実現に近い意味があるともされます。
歳を重ねるにつれて、社会とのつながりが希薄化してくると、生活の中に生きがいを持つことが難しくなってきます。ですから、介助者である家族ができるサポートは何があるのかを一度整理して、できることから始めてみましょう。