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第196回

【在宅介護】おむつ外しの効果的な対策は?夜間の事例やおむつ外しを防ぐコツ、効果的なパッド使用法を解説

最終更新日時 2021/01/08
#親の介護
こんにちは、フリーライターやメディア評論家などで活動中の奥村シンゴです今回は介護経験の中から、「高齢者の方がおむつを外してしまう原因や解決法」をアドバイスさせていただければと思います。

こんにちは、フリーライターやメディア評論家などで活動している奥村シンゴです。

私は約6年間、認知症の祖母をほぼ1人で在宅介護していました。今回はその介護経験の中から、「高齢者の方がおむつを外してしまう原因と解決法」をアドバイスさせていただければと思います。

介護職員の方々に説得してもらい、おむつを履いてもらう

少しずつ認知症が進行し、尿や便をしている感覚がわからなくなる祖母を見て、筆者はおむつやパッドをするよう勧めました。ところが、祖母は「なんでこんなのせなあかんの。私をバカにせんといて」と激怒。祖母は、自分の中では「しっかり排泄ができている」と思っていましたし、プライドが人一倍強かったのでおむつやパッドをなかなかしようとしません。

困った私は主治医に相談しました。すると、以下のようなアドバイスをいただきました。

「日中だけでも、おむつとパットをおばあさま(祖母)につけてもらいましょう。もし拒否しても、介護職員さんの力も借りて慣れてもらいましょう。そうすれば、だんだんおばあさまもおむつを外さなくなり、シンゴさんのご負担も減るはずです。」

そのアドバイスを受けて、祖母は、1週間のうち数日間はおむつをしないといけない環境下に置かれました。しかし、股を触りながら「これ何でせなあかんのかいな」と言うものの、少しずつ慣れてきた様子。もし高齢者の方が日中もおむつやパッドを嫌がるようでしたら、介護職員の方々に頼んで積極的におむつやパッドをしてもらいましょう。

おむつを履くことに慣れてもらう

おむつ替えの時間を変えてみる

ある冬の夜間のことです。在宅介護をしていたころ、祖母がくしゃみを繰り返しました。筆者が「ばあちゃん、寒いん?」と聞くと、祖母が「なんかね、下のほうがスース―してね」と答えたのです。見てみると、おむつやパッドもせず寝ていることに気がつきました。私がトイレへ向かうと、便器におむつとパッドが置いてありました。次にベッドを確認すると、祖母が寝ているベッドの周辺がびしょ濡れに…。

筆者が「ばあちゃん、ベッドびしょびしょやん。服を着替えるで」と言っても、祖母は「あんたは何で意地悪するの?私が何かしたのかいなシンゴくん」と何食わぬ顔。このような夜間から早朝のドタバタ劇は度々繰り返されました。トイレへ行く度に祖母がおむつ外しをしていないかと、神経がはりつめて夜も寝むれたものではありません。

ケアマネージャーや訪問看護士からは以下のように見解をいただきました。

  1. 認知症の進行や年齢を重ねるとおむつを替える意味がわからなくなる
  2. ①により介護施設利用の疲労度も増す
  3. 1度給水量の多いおむつを試すこと

認知症の進行や年齢を重ねるとおむつを替える意味がわからなくなったり、介護施設利用の疲労度も増し複合的な要素が考えられます。1度吸水量が多いおむつをお試しください。

吸水量が多めのおむつを試してみましたが、祖母は比較的頻尿気味。23時から0時ごろの間に尿でおむつがいっぱいになり、日によってはベッドに横漏れしているケースもありました。ベッドが濡れてしまうと、おむつやパッドを新しいものに替えるのに加えて、服も着替えさせなければならず、介護者の負担が大きくなります。

吸水率の高いおむつを使用してもだめ…

次から次へと起こる夜間から早朝のハプニングに私は、心身とも限界寸前でした。ただ、「私が倒れたら誰も祖母をみる人なんていない。倒れてる場合やない」と思いながら打開策を考えたのです。

その結果、「23時から0時の間に横漏れするのであれば、23時30分におむつとパッドを交換してはどうか」と思いつきました。「朝まで時間は長いので、またおむつを外したらどうしよう」とも思いましたが、とにかくやってみようと決意。早速23時30分に試してみると、日によって尿の量にバラツキがあるものの、横漏れやおむつ外しの回数が少しずつ減っていったのです。

パッドの2枚重ねがおむつ外しの原因に

私は、おむつ外しの回数をさらに減らせないかケアマネージャーに聞いてみました。するとケアマネージャーは、「パッドを重ねて利用していらっしゃいますよね。おばあさま(祖母)にとってその感触は良いものではないのかもしれません。一度、パッドの枚数を1枚で利用してみてはどうでしょう」とアドバイスが。

確かにショートステイの職員の方からは、祖母が「下がごわごわする。気色悪いから替えて」と急に怒るときがあると報告を受けていました。祖母がおむつやパッドに違和感を持つのも無理はありません、今までしたことがないのですから。なので、祖母の気持ちを理解しつつ2枚重ねをやめて1枚にしてみました。その結果、最初の頃と比べると祖母がおむつを外す回数がかなり減りました。

祖母の気持ちを理解してパッドを1枚に

おむつを外す回数を減らすことが大事

高齢者の方がおむつを外す回数が増えれば、横漏れする可能性が高くなります。その結果、介護者の負担が増大し在宅介護をするのが難しくなるでしょう。

こうした介護の実体験から得たノウハウをまとめた書籍『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』(株式会社法研)を昨年12月9日に出版しました。読売新聞はじめ複数のメディアで紹介、書店で1位を獲得など好評発売中です。(参照:書店応援キャンペーン ジュンク堂書店で1位獲得、新聞など紹介『おばあちゃんは、ぼくが介護します。』全国取り扱い店舗一覧 | ほんまやで~新聞

介護中の方をはじめ、介護従事者・看護師・ヤングケアラー・一般のサラリーマンまで幅広く「今までの専門書と違った役立つ面がある」などお声をいただいております。ぜひ書店またはネットでお買い求めください。

奥村シンゴ著書紹介記事

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