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第189回

要支援・要介護の方の社会参加。デイサービスは社会とつながれる場

最終更新日時 2020/12/01
#親の介護 #介護保険サービス

こんにちは。千葉県の房総地域の地域包括支援センターで、社会福祉士として勤務する藤野雅一です。

今回は「要支援・要介護の方の社会参加」についてお話します。

過疎高齢化地域では住民が地域社会や“誰か”とつながっていることが大事

私たち地域包括支援センターの職員は、高齢者の方が住み慣れた町で安心して生活できるよう活動しています。その目的を果たすうえで重要なのが、「社会とつながっていること」「誰かとつながっていること」です。なぜなら、過疎高齢化地域では自助や互助ではすべての福祉的課題をカバーできないからです。日中は就労により若年層は地域にはおらず、家と家との間が数キロ離れているケースも珍しくありません。

こういった状況を是正すべく、地域の区長さんや民生委員さんが奔走してくれていますが、両者ともに数々の会議や活動で手一杯な状況のときもあります。そこで自助・互助に加えて共助である介護保険につなげたり、介護保険外の配食サービスなどを活用することで高齢者の方の生活状況を確認していくのです。こういった体制を構築していくことも、高齢者の方が社会とつながる点でとても大切です。

過疎高齢化の進む地域では、独居高齢者や高齢者のみの世帯も認知機能の低下や老化で、歩行機能が低下しても気づいてくれる人がおらず、病院で診断を受けたときには症状が悪化していることも少なくありません。ですから「誰かとつながっていること」で、そのような状況に早く気がつける体制が大切なのですが、なかなか簡単にはいかないのです。

高齢者のみの世帯をどう対処するか

自治体と住民が連携して社会参加の機会を創出

高齢者が運転免許証を返納することも最近増えてきましたが、そうなるとさらに社会との接点が少なくなっていきます。とはいっても、要支援・要介護状態となった段階では、なかなか主体的に社会とのつながりを持ったり、他者とのかかわりを新しくつくるのは大変です。高齢者には若者のように、SNSを駆使してネット上で新しくつながりをつくるのも難しいでしょう。

そこで私たちの地域では、市が推進する「いきいき100歳体操(筋力維持のための運動の機会)」への参加や、「デイサービス」の利用が進むように積極的に活動しています。

また、「地域ケア推進会議」といって、地域課題を住民とともに話しあう会議を地区社協の方々や老人クラブの方々と開催。社会とのつながりを意識した取り組みについて議論を重ねています。

あと20年もすれば、ほぼすべての高齢者の方がスマートフォンなどを所持し、SNSを活用するでしょう。今もネット上で他者と交流したりお買いものをしたり、リモート診療などが受けられるように変わってきています。しかし、現時点でそれらの手段が高齢者の方に普及しているとは言えません。

また、前述したように最近は高齢者が、運転免許証を返納することも増えてきました。外出する機会を失い、どこにも出かけず家の中ばかりにいれば、意欲の低下や筋力の低下が進んで認知症や転倒骨折などの事態も想定されます。ですから、直接的に他者とつながる場面を創出していく必要があるのです。

運転免許で外出の機会を失うと…

週1開催の「いきいき100歳体操」

他者とつながる場面の創出として、私たちの地域では前述した週1回の「いきいき100歳体操」を実施しています。すでに地域全域の十数ヵ所で展開されており、認知症や歩行機能の低下を発見する場として役立っています。体操が実施される曜日や時間を頻繁に間違えることから、認知症に気がつき福祉サービスにつながるといった事例もあるのです。

また、この「いきいき100歳体操」では、活動終了後にちょっとしたお茶会を開催。ほかにもメンバーの中から「認知症予防や嚥下(えんげ)について勉強したい」という声が上がったことから、包括支援センターの看護師が指導に行くなどの動きも見られています。

一方、要介護の方がこの会に参加するにはハードルが高いため、ほかの機会もつくっていく必要があるでしょう。

社会参加を阻む要因は「移動の困難さ」と「トイレ問題」

要介護状態の方の社会参加については、送迎対応があるデイサービスの利用をお奨めしています。デイサービスとは、入浴や排泄の支援、レクリエーションを受けたりする介護保険サービスです。自宅での入浴が困難となった段階でサービス利用を開始する方が多いのですが、同世代の利用者との交流ができる場でもあります。

外出の足を失い耳が遠い要介護の高齢者の方にとって社会との接点をつくる貴重な場です。集団での活動に難色を示し、デイサービス利用を拒絶する方もいらっしゃいます。しかし、ケアマネージャーやご家族からの積極的な奨めにより利用してみると、「こんなに楽しいならもっと早くからデイサービスに来ればよかった」とおっしゃる高齢者の方もたくさんおられます。

高齢者の方に限らずハンディキャップを抱えると、社会との接点が減ってしまいます。その要因は、「移動の困難性」「出かけた先でのトイレの心配」などです。しかし、デイサービスであれば専門の介護スタッフや介護用品も整備され、ハンディキャップがあっても安楽に過ごすことが可能なのです。

また、デイサービスではお花見や外食、いちご狩りなどといった行事に参加できる機会もあり、社会との接点が生まれます。

社会との接点を増やすデイサービス

高齢者にとってデイサービスは「第二の学校」

要支援・要介護の高齢者の方の社会参加についてはいろいろな取り組みがあると思いますが、介護福祉サービスもその手段として有益であると捉えています。私たちが子どものころは、学校が社会との接点の1つでした。子どもたちは学校で学び、ほかの生徒とのかかわりから社会性を養って社会に飛び立っていきます。

ときが過ぎてさまざまな手段が失われ、社会との接点が少なくなった高齢者の方にとって、デイサービスは第二の学校として大変有益であると考えています。デイサービスは社会の縮図であり、社会参加への入り口だと思うのです。

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