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第156回

介護施設の管理者に求められるものは?向いていない人の4つの特徴と最も大事な「知行合一」の考え方

最終更新日時 2020/07/20

こんにちは。有限会社リハビリの風でデイサービスを管理している阿部洋輔です。

今回は施設・事業所の管理職に求められる素質と考え方について触れていきたいと思います。日々現場で悩まれる方、これから管理職になるにあたり、不安になっている方に届けば嬉しいです。

組織を動かしていくことが管理職

管理職とは現場において、スタッフを指揮して、組織の運営に当たる人のことを指します。堅苦しいですが、全体を見ながら指示を出し、組織を動かす人とでも言いましょうか。業務内容としては主に以下のような業務を担うことになります。

  • 業務の企画・遂行・改善
  • 部下の育成
  • 経営理念・ルールの浸透

業務の企画から部下の育成まで、担当する範囲が本当に広いです。現場業務を理解したうえであえて俯瞰した位置にいるのが管理職といえます。スタッフとして働いていたときとくらべると、一歩引いた視点から、物事を捉えていく役割と実感できますね。

現場で指揮をする管理職のイメージイラスト

介護業界のなかには、現場業務が好きな方もたくさんいらっしゃいますので、そういった方が「管理職などまっぴらだ」と思うのも頷けます。原則として、現場業務をしっかりと遂行できると認められた方が管理職の打診を受けることが多いです。しかし、現場業務と管理職の業務とでは仕事の種類が変わるため、全員がうまく役割を果たすことができないわけです。

管理職にしかできない仕事を優先的に行おう

管理職としての素質や考え方を考えるときに、「こういう人は向いていない」と思うものをピックアップして整理してみました。

  • 介護技術と介護への想いだけで、お金のことは考えたくない
  • 管理職にしか対応できない仕事から逃げがち
  • 人にお願いできることも管理職がやってしまう
  • いつも不機嫌に見えてしまう

介護技術と介護への想いだけで、お金のことは考えたくない

介護の仕事が好きで管理者になった方のなかには、「介護への想いと技術さえあればうまくいく!」と考える方がいるかもしれません。

しかし、介護技術という限られた視点だけではなく、「どうすれば利用者さんや従業員の満足度が上がるか」「施設運営を持続的に行えるか」といったような俯瞰的な視点を持つことも必要となります。

その場合、運営のために資金や売り上げといった部分も考えないわけにはいきませんよね。細かな業務を理解したうえであえて俯瞰した位置にいるのが管理職なわけですから、いろんなことから目を背けるわけにはいきません。

管理職にしか対応できない仕事から逃げがち

管理職における醍醐味は、自分以外の職員を通じて物事を成し遂げることです。もう少し別の言葉で言うならば、「仕事を任せて(放置しないで)他者に成果をあげさせること」とも言えます。

管理職はその施設で起こるすべてのできごとを把握する必要があるわけですが、自分だけでそれらの業務を完了させることは不可能です。現場業務をいかに現場スタッフに心地よく行ってもらうかとか、自分の優先順位の高い仕事にいかに時間を配分するかを考える必要があります。

管理職が書類仕事をしている様子

人にお願いできることも管理職がやってしまう

現場が好きすぎる管理職は、自分以外の職員がやるべきことをよくやってしまいます。現場の仕事もしながら管理職の業務を行う「プレイングマネージャー」の方ももちろんいらっしゃるでしょう。

しかし、管理職には管理職にしかできない仕事があり、現場の職員には現場の職員がやるべき仕事があります。また、現場の細かい業務にまでいちいち指示を出してくる管理職は現場の職員からすると、困ってしまうわけです。

前述したように、そもそもすべての業務を1人で行うことは不可能ですから、業務の線引きを明確にしておく必要があります。

いつも不機嫌に見えてしまう

これは管理職の話をする前に、仕事に対する姿勢なのかもしれません。管理職も人間ですから仕事が思い通り進まなかったり、プライベートで嫌なことがあったり気分のアップダウンがあるのは仕方ないと思います。

しかし、管理者が不機嫌そうにしているというのは、部下である職員からしたら萎縮せざるを得ず、本当に困りますよね。部下が業務報告をしなくてはならないのに、管理職が明らかに不機嫌そうだったら仕事が円滑に行えません。

「常に機嫌良く」とは言いませんが、仕事場では職員が声をかけやすい雰囲気を作っていくことも、大事ではないでしょうか。

理想的な管理者は職員の力を借りて仕事を進めることができる

今紹介した「ダメ」な管理職をイメージするとなかなか恐ろしいものです。ここから学ぶとすれば、そのイメージの真逆になるように意識していくしかありません。簡単にまとめるならば、以下が挙げられます。

  • 施設で起こるすべてのできごとに対して対応する
  • 職員の力を借りて仕事を進める
  • 時間や気持ちに余裕を持ち、機嫌良く働く
といったことを意識していくことが大事ではないでしょうか。

管理職の業務は多岐にわたります。日々苦労されている管理職の方々も多いでしょう。最近であれば新型コロナウイルス対策、地震対策といった、予想できない物事への対応も必須です。

せめて、定型の仕事をしているときくらいは余裕を持って機嫌良く働きたいものですよね。

管理職の基本は「知行合一」

当たり前の話ですが、管理職はただの肩書きであって、職員の皆さんが「それ」だけで動いてくれるわけではありません。管理職かどうかということは置いておいて、常に誠実に物事に向かっていきましょう。

今回伝えた内容を、ただの情報として知っていても現場では役には立ちません。日々そういった考え方を意識しながら、実践をしていって失敗しながらも成長していこうという気持ちが大事です。

管理職が職員の仕事を見て理解している様子

知識と行動を一致させていく「知行合一」の考え方は最重要と言えるでしょう。知行合一とは、「知識と⾏為は⼀体である、本当の知識とは実践を伴わなければいけない」ということです。学んで仕入れた色んな知識を行動に活かしてしっかりと実践し、その効果判定を繰り返し続けていくことが大切です。

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