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第249回

軽度の認知症ならケアハウスに入居可!自立型・介護型のサービスの違いを解説

最終更新日時 2023/02/16
目 次

入居できる介護施設にはさまざま種類がありますが、なかでも費用が安く手軽に利用できるのがケアハウスです。

ケアハウスの料金(目安)
入居一時金 月額利用料
0~30万円 9.2~13.1万円

ケアハウスは、介護の必要のない方でも利用されることがあり、認知症があると入居できないと思われがちです。

しかし、種類によっては認知症があってもケアハウスを利用できることがあります。

今回はケアハウスに焦点を当てて、どんな方が入居できるのか解説していきます。

軽費老人ホームとケアハウスの違い

介護施設は国によって運営基準が定められています。この運営基準が施設のサービスの違いを生みます。

では、軽費老人ホームの運営基準を見てみましょう。

軽費老人ホームは、無料又は低額な料金で、身体機能の低下等により自立した日常生活を営むことについて不安があると認められる者であって、家族による援助を受けることが困難なものを入所させ、食事の提供、入浴等の準備、相談及び援助、社会生活上の便宜の供与その他の日常生活上必要な便宜を提供する

上記の運営基準には、軽費老人ホームと記載されており、ケアハウスとは別ものと思われる方がいるかもしれません。実は、ケアハウスは軽費老人ホームの一種であり、いくつか種類がある軽費老人ホームの中で今、主流となっています。

軽費老人ホームは「A型、B型、C型、都市型」の4種類のタイプがあり、ケアハウスはC型に分類されます。それぞれ提供されるサービスは以下の通りです

軽費老人ホームのタイプとサービス
タイプ 食事 生活支援 介護
A型 ×
B型 × ×
C型(ケアハウス) ○※

※C型は自立型と介護型に分かれ、自立型は必要に応じて外部の介護サービスを利用

軽費A型は最も歴史が古く、昭和30年代後半に制度化されました。家庭環境や経済状況などの理由から居宅で生活を営むことが困難な低所得者向けの施設で、食事の提供や生活サービスを受けることができます。

その後制度化された軽費B型は、自炊が原則なのでA型よりさらに低額で利用できます。ただし、A型とB型は、制度変更によって現在は新たにつくられていません。

C型に分類されるケアハウスは、現在主流で、食事の提供に加えて、そのほか必要な生活支援を受けることができます。

2010年度からは都市部において、居室面積や職員配置基準の特例を設けて、利用料の低廉化を図った都市型軽費老人ホーム(定員20人以下)が設立できるようになっています。

都市型は専用の個室があるほか、入居一時金がかからないのがメリットです。

ケアハウスは軽費老人ホームの一つ

ケアハウスの対象者

運営基準では、軽費老人ホームの対象者は以下のように定められています。

運営基準第十三条(対象者)

一 身体機能の低下等により自立した日常生活を営むことについて不安があると認められる者であって、家族による援助を受けることが困難な者。
二 六十歳以上の者。ただし、その者の配偶者、三親等内の親族その他特別な事情により当該者と共に入所させることが必要と認められる者については、この限りでない。

上記運営基準をひも解くと、60歳以上の方で身体機能の低下や身寄りがないといった理由で自立した生活に不安を感じていること、あるいはすでに生活が難しい場合を指しています。

また、夫婦で一緒に入所する場合は、どちらか一方が60歳を超えていれば入所できます。これらの理由から一般的に「自立型ケアハウス」と呼ばれています。

これに対し、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けたケアハウスの場合は、入所条件が異なり、原則65歳以上で要介護1以上の方が対象になります。このタイプは、一般的に「介護型ケアハウス」と呼ばれています。

このように、ケアハウスには自立型ケアハウスと介護型ケアハウスがあり、介護支援の内容が異なります。

介護保険サービスがない自立型ケアハウス

自立型ケアハウスは条件を満たせば要介護認定を受けなくても入所ができます。そのため、自立型ケアハウスの入所者の中には、自動車を運転されている方や就労されている方もいます。もちろん要支援・要介護の方も生活を営んでいます。

自立型ケアハウスでは、介護保険施設のように、施設内の職員から排泄介助や食事介助といった介護サービスを受けられるわけではありません。

掃除、洗濯などの生活支援サービスや食事の提供、緊急時の対応といったサービスが基本です。

要介護の方は、訪問介護や通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション(デイケア)、訪問リハビリテーションなどのサービスを利用する場合には、外部の介護保険サービスを利用することとなります。

加齢に伴うもの忘れがあったとしても、日常生活上支援を要する状態でなければ自立型ケアハウスでの生活は可能です。

介護型ケアハウスでは看取りに対応する施設も

認知症の方は、脳の疾患によって知的な能力が衰退し、日常生活に支障をきたします。

自立型ケアハウスでは「居住支援(住まい)」と「生活支援」を中心にサービス提供を行っていますが、認知症によって下記のような状態になると、一般的に自立型のケアハウスでの生活は困難になると言われています。

  • 自分の居室が分からなくなり他者の居室に誤って入室する
  • 外出中に道に迷い、施設に戻れなくなる
  • 排泄に関連する動作※ができなくなる

※尿・便意を感じてから排泄を行い、手を洗って居室に戻る一連の動作

一方で介護型ケアハウスは、要介護1以上の方が対象で、施設職員による介護サービスを受けられます。

介護・看護職員も配置されていて、認知症の状態に応じた支援を実践していたり、看取りまで対応する施設もあります。介護型ケアハウスは、自立型ケアハウスと比較すると、幅広い状態の方を受け入れているのです。

ケアハウスは、ある程度自立した健康な方が入所する施設ですが、認知症と診断されていても入所可能な場合もあります。まずは施設の役割や実情を理解したうえで、選ぶようにするとよいでしょう。

入居前は施設の実情や役割を知ろう
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