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第248回

認知症保険とは?介護保険との違いやメリット・デメリットを解説!

最終更新日時 2023/02/15
目 次

皆さんは認知症と聞くと、どんなイメージを持たれますか?

おそらく認知症になりたくないとと思う方や、認知症について深く考えたことがない方が多いのではないでしょうか。

今回は認知症の現在とこれから、そして認知症にかかわる保険について解説いたします。

将来的に高齢者の5人に1人が認知症に?

認知症は特別なものではなく、加齢によって生じるごく一般的な症状です。日本は、現在高齢化が急速に進んでいるので、認知症になる方はより増えていくと推定されています。

国立社会保障・人口問題研究所『日本の将来推計人口(平成29年推計)』によれば、2040年には65歳以上の高齢者が占める割合は35.3%。さらに85歳以上の割合は9.2%に達すると推計されています。

2040年の日本の総人口推計は約1億1千万人ですので、この割合に当てはめると、65歳以上の方は約3,900万人、85歳以上の方は約1,000万人になります。

一方、厚生労働省の調査によると、65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人は推計15%。この推計を当てはめていくと、2040年の段階で約590万人となりますが、最大で700万人になると推計する報告もあります。

その場合、65歳以上の約5人に1人が認知症を発症するということになります。

また加齢によって認知症の割合は増加するともされており、85歳以上では、50%以上の方が認知症になるとも考えられています。

つまり、誰しもが認知症になりえることを指しているのです。

民間による認知症保険とは

現在、政府内の各省庁が協力して認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)を遂行しています。

具体的には、各区市町村で「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」「認知症と共にいきるまちづくり」などスローガンを掲げながら地域づくりに取り組んでいます。

その中でも各地域では、認知機能の低下予防につながると考えられる運動機能・口腔機能の向上・趣味活動(社会交流の場)など、日常生活における取り組みが行われています。

地域の実情に合わせて、住民主体の運営によるサロンなどはこうした施策によって誕生したものです。

こうした施策の根底にあるのは「自助・互助・共助・公助」という理念です。これは地域包括ケアシステムにも通じています。

国による医療保険や介護保険は、いわゆる公助。そのほか地域によるサロンなどは互助です。そして自助の一つにあたるのが民間企業による認知症保険です。

国による介護保険は、お住いの市区町村で介護認定を受け、要介護認定を受けることで介護保険サービスの利用が可能になります。

それに対し、民間の介護保険は対象者が認知症、または認知症による要介護状態になると給付金が受け取れたり、種類によっては入院・死亡保障や年金保障などが受けられます。

最大の違いは公的な介護保険は実際にサービスを受ける現物給付で保障を受け取りますが、民間の介護保険の場合は金銭的な保障を受けるという点です。

介護保険とは異なり金銭的な保障を受ける

認知症保険の種類とメリット・デメリット

認知症保険の保障例、保険が適用される条件は大きく分けると以下のようになります。

1.医師により認知症と診断された
要介護状態に認定されるなど条件があり、一時金が受け取れるなどの保障があります。
2.認知症の治療を行う
医師から認知症と診断された後、保険会社によって定められた一定期間を経過すると給付金が受け取れます。認知症以外の医療保障や入院保障、死亡保障などがセットになっていることがあります。
3.一定期間認知症を発症しなかった
契約した後、認知症を発症していない一定期間、給付金が受け取れるものです。予防給付金や無事故給付金などの名称で取り扱われているものもあります。
4.認知症が原因の損害賠償
認知症発症後、他害行為や物損などを起こしたときに損害賠償金を補償してくれるタイプです。「認知症高齢者等個人賠償責任保険」などの名称で、自治体が加入している場合もあります。

上記の①~④についてをどのように組み合わせていくかで保障内容は変わりますが、一番大切なのは契約をされるご本人が何を大事にされているのか、そして、何を望んでいるのかです。

それぞれ以下のようなメリット・デメリットが想定されます。

メリット

  • 補償を現金で受け取れる
  • 加入年齢が広く、将来を見据えて保険を検討できる
  • 保障内容が多様で、自身にあった保障を選べる

デメリット

  • 給付金はすぐに受け取れないことがある
  • 認知症の症状によっては給付金が出ないこともある
  • 加入時に審査があり、認知症の疑いや懸念だけでは加入ができない
  • 特定の症状がでていないと加入できないものもある
  • 多くは掛け捨てで解約返戻金がない

サービスによって詳細は異なるので、契約前には内容をよく確認しておきましょう。

メリットとデメリットを検討しよう

まとめ

民間の認知症保険は加入の自由度が高く、経済的な援助などを受けられる反面、条件や適用対象などさまざまな制約があります。

そのため、民間の契約を希望される際は、保険会社の説明をしっかりと聞き、理解することが大切です。加入するにあたり、ご家族がいる方は相談をして、契約するうえでのメリット・デメリットを話し合っておいたほうが良いでしょう。

また、金銭的なコストがどれぐらい発生して、いつまで続くのかなど具体的な内容も把握しておいてください。

将来を考えるうえで、民間の保険を検討される方もいるでしょう。しかし、保障の内容を理解しないまま加入してしまうと、最終的に思わぬ不利益を被ることがあります。

自分が豊かな生活が送れるように、しっかりと考えてから保険を選ぶようにしてください。

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