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第21回

【特養待ち必見!】ロングショートステイで介護負担を軽減!老健とショートステイの意外な活用方法

最終更新日時 2019/05/22
#親の介護 #老人ホームへの入居 #介護保険サービス
「ご家族の要介護度が上がってしまい、在宅での生活が難しくなった」と考えたことはありませんか?今回は、「在宅での生活が難しくなったのに、特養に入居できない場合の対応方法」について教えていきたいと思います。ぜひ、参考にしてみてください

こんにちは、ケアマネの小川風子です。

「ご家族の要介護度が上がってしまい、在宅での生活が難しくなった…」と感じたことはありませんか?

ケアマネとして在宅介護にかかわっていると、ご家庭によっては「これ以上、自宅で介護を続けるのは難しいだろうな」と感じることが多々あります。

そうなった以上、施設に入居する以外に選択肢はなくなるのですが、経済的な理由などが絡んでくると、簡単にいかない場合がとても多いのです。

今回は、「在宅での生活が難しくなったのに、特養に入居できないときの対応方法」についてお話します。ぜひ、参考にしてみてください。

特養には重度の要介護者しか入居できない

施設への入居を検討するときに、有料老人ホームでお世話をしてもらうためのお金があれば、なんの問題もありません。

今は有料老人ホームがたくさんあるので、好きなところを選んで入居すれば良いだけの話です。

しかし問題は、そういった費用が捻出できない方や、特養の申し込みができない方です。

特別養護老人ホーム(以下、特養と記載)の場合は、所得に応じた費用の支払いで済むため、経済的な負担は少なくて済みます。

しかし特養は入居条件が厳しく、原則として要介護3以上の方しか申し込みができないことになっています。

また、申し込みができたとしても、入居希望者が多いため「入所待ち」となるので、すぐに入所できることはほとんどありません。

こういった場合、どうすれば良いのでしょうか。

ひとつの手段としては、特養や有料老人ホームに入居する代わりに、ロングショートステイの活用をすることが挙げられます。

ロングショートステイを利用して介護負担を軽減

ロングショートステイとは何かを説明しますね。

まず、ショートステイは、特養や老健などの公的介護施設にお泊りすることで、介護を受けるサービスのことをを指します。

(※注 有料老人ホームでもショートステイをしているところはありますが、その場合は負担限度額認定証が利用できません)

 

ショートステイを利用する方は「家族の介護負担軽減するため」「家族が何らかの事情で介護ができないため」などの目的により、“短い期間だけ利用する”ことが主流でした。

ところが、最近は特養の「入所待ち」の方が増えたことによって、長期間の「ロングショートステイ」を利用する方が増えているのです。

ロングショートステイとは、文字通り、長い期間でショートステイを利用すること

公的な施設での利用ですので、負担限度額認定証も利用でき、所得に応じて居住費や食費が減免されることが大きなメリットですね。

最近はこのサービスの需要も増しており、単独のショートステイ施設も増えてきています。

このようなお話をすると、「じゃあ、無理に特養や有料老人ホームに入居しなくても、はじめからロングショートで良いじゃないか」と思われるかも知れませんね。 しかし、このロングショートステイには制約がありますので、そうもいかないのです。

ロングショートステイは最大で30日間しか入居できない

そもそも、ショートステイは在宅サービスになります。

介護施設は一度入居すれば、長期間の介護をしてくれますが、ショートスティは連続で30日しか介護をしてもらえないのです。

それを越えた31日目からは、介護保険の範囲外となるため、それ以降も利用する場合は実費で負担するか、もしくは一度は帰宅することが求められます。

施設によっては31日目だけ実費で支払うことで、32日目から介護保険サービスを再び適用することができるようになり、ショートステイとして30日間の介護をしてもらえることも可能とのこと。

とはいえ、介護保険による限度額のことを考慮すると、要介護度3以上でなければ30日間もショートステイを利用することは難しいです。

また、要介護認定有効期間の半分以上のショートステイ利用は、原則として認められていません。

これに関しては強制ではなく、各保険者によって見解が違いますが、絶対に許可しない保険者もいるでしょう。

こうなると、長期間の介護をお願いするのが難しくなってしまいます。その場合は次項の施設を検討してみてください。

介護老人保健施設で在宅復帰を目指す

介護老人保健施設(以下、老健と記載)とは、要介護1から入所できる施設のことです。リハビリの専門職が常勤しており、入所してリハビリをしっかりと行うことでADL(日常生活動作)を向上させ、在宅復帰を目指します。

原則は数ヵ月で退所することとなっていますが、これも各施設によってさまざまです。

私が働いている地域には7つほどの老健がありますが、3ヵ月で退所を義務付けている施設がひとつあるものの、他の施設では数年間を老健で過ごしている方もいます。

さらに公的施設なので、負担限度額認定証があれば減免が効きます。

看取りまで預けられる施設ではないのですが、特養入所待ちの方などが、長期にわたり利用している方が多くいます。

病気・怪我で入院した場合に退去扱いとなることも

老健の注意点を説明しましょう。

老健は入所施設ではありますが、終身を専門とした施設ではないので、病気や怪我で入院をすると退居扱いになります。

そのため、数日間ならば部屋を空けてくれることもありますが、長期間の入院となれば、退院後その施設に戻れる保証はありません。

また、老健では医師が常駐しているため、施設内で薬が処方されます。

そのこと自体はとても利便性が良いのですが、特別な薬、もしくは費用が高い薬を使っている方の場合は入居を断られたり、薬を変えられることがあります。

在宅介護で限界を感じる前にケアマネへ相談を

以上、特養に入れない場合の、他の施設の探し方をご紹介しました。

今まで紹介した施設やサービスは、終身目的ではないのでずっと面倒を見てくれるかはわかりません。

見取りまでの入居を求めるのならば、ダメもとで有料老人ホームを探してみるのもひとつの方法です。

数万円での入居は難しいですが、専門的な業者に依頼し、予算を伝えると格安の施設を見つけてくれることもあります。

近年、要介護3以上しか特養が入ることができなくなったことによって、特養に入居できるまでの待機期間は短くなりました。

しかし、それによって軽度の方は入居申し込みすらできなくなったことも事実です。

在宅生活は無理をすると家族の負担は大きなものになりますから、施設入居のことも念頭において、然るべきところ相談していただければと思います。

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