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第20回

台風・大雨・地震などの災害で介護サービスがSTOP!在宅介護だと高齢者が自宅で孤立するリスクも…

最終更新日時 2019/04/26
#老人ホームへの入居
ある一定の状態を越えて介護が必要な方には、施設への入所の検討をおすすめしています。ここ数年で大きな災害が相次いで起きており、今後も起きる可能性は十分にあります。今回は、災害で在宅介護サービスが使えなくなった場合のリスクや、介護職の方々の対応などについてお話しします。

在宅介護をされている方のなかには、「大雨や台風などの災害があったときに、デイサービスや訪問サービスが利用できなくなると困る…」という方も多いと思います。

それが地震などの大きな災害になったときには、なおさら大変ですよね。

私は、ある一定の状態を越えて介護が必要な方には、施設への入所の検討をおすすめしています。

ここ数年で大きな災害が相次いで起きており、今後も起きる可能性は十分にあります。

今回は、災害で在宅介護サービスが使えなくなった場合のリスクや、介護職の方々の対応などについてお話しします。

介護サービスは災害があったときに受けられない可能性も

自宅で介護を受けている方のなかには、介護保険サービスを利用することでやっと生活が成立しているような方も少なくありません。

通所サービスや訪問サービスによって、命をつないでいるといっても過言ではない方もいます。

決まった時間に必ずお迎えに来てくれるデイ、自宅で必要な介助をしてくれるヘルパーさん。

これらの便利でありがたいサービスは、平和な日常があってこそ利用できるものなのです。

しかし、在宅で生活していて、大きな災害が来たらどうなるのか。

「在宅介護をしたい」「自宅で過ごしたい」という方に、私は必ずこの話をしておきます。

予測できる台風や積雪などの災害の場合

台風や積雪などの“事前に予測できる災害”の場合についてお話しします。

このような災害の場合、前日になると、事業所からケアマネのもとにたくさんの連絡が入ります。

「明日の〇〇時に警報が出ていれば、デイは休みます」「雪が積もっていれば休業です」「明日ヘルパーは危険なので訪問できません」などなど…。

ヘルパーさんについては、掃除や買い物などのサービスの場合、振替で前日に対応してくれることがあります。

デイサービスなども、入浴目的のような方でしたら、前日に振り替えしてくれることも。

ただし、台風や積雪の最中に、ヘルパーさんが訪問したり、デイサービスの方が迎えに来ることはできません。

ヘルパーが来ないとご飯が食べられない、排泄介助をしてもらわないといけない状態の方でも、無理なものは無理なのです。

この連絡をすると「困ります」と言われる利用者さんや家族さんもいるのですが、事業所側としては、職員に危険が及ぶような業務をさせるわけにはいきません。

私の利用者さんのなかには完全な寝たきり状態で、一人暮らしをしている方がいるのですが、昨年の大きな台風のときには半日ヘルパーの訪問はありませんでした。

もちろんその間、食事はおろか水分も摂ることができない状態。

それだけ、災害時にサービスを利用することは難しいということなのです。

予期できない地震などの災害があった場合

予測できる災害の場合は、まだ事前にあらゆる準備ができます。

しかし、災害のなかには誰にも予期できないものがあります。

いきなり発生する災害と言えば、地震を思い浮かべる方も多いと思います。

私が住んでいる地域では、昨年かなり大きな規模の地震が発生しました。

交通機関がマヒして、ライフラインが止まり、電話が通じなくなりました。

私は職場近くに住んでいたので仕事に行けましたが、職場は物が散乱していましたし、他の職員は出勤すらできず、とても仕事ができる状態ではありませんでした。

気になって独居の利用者さんの家を訪問して回りましたが、電気がつかずパニックになっている方、来る予定だったヘルパーが来てもらえずに困っている方、ヘルパーは来たけどガスも電気も止まっていてどうしようもない方と、当時の状態はさまざまでした。

認知症の方のなかには、地震があったことを忘れてしまっているのに、ヘルパーが来ないことについては認識していて、怒っている方もいました。

しかし、このような事態のとき、サービス事業所さんは本当に一生懸命です。

例えば、デイサービスの方は電話がかからないからと、休みを伝えるために一軒ずつ訪問して回ったり、様子を見に来てくれたりしていました。

ヘルパーさんも、「よくこんな状況で来てくれましたね」と言いたくなるくらい、利用者さんのもとへなんとか駆けつけてくれていました。

でも、それができない状態になるほど大きな災害が起こることも、起こり得ます。

電話もつながらない、誰も来ることができない…そのような状態がもし長時間にわたって続いた場合、最悪の場合は命にかかわるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

考えたくないことだと思いますが、災害が起きたらどうなるかということは、在宅生活を選択する以上、絶対に考えておいてほしい事柄のうちのひとつなんです。

災害時にひとりで大丈夫かを考えよう

死ぬまで自宅で生活したい、そう思う方は少なくありません。

どんなに寝たきりになっても、それなりの要介護度が出ても、サービスをうまく組み合わせれば介護サービスだけで生活していくことは可能です。

しかしながらそれは、平和な日常で、滞りなくサービスが提供されている場合に限ります。

在宅で生活している以上、災害時には誰も来なくなるかもしれない、そういった事態は必ず想定しておくべきです。

とくにこのご時世は何があるか本当にわかりません。

“それでも良い”という覚悟がなければ、フルで在宅サービスを利用して生活するのは難しいと思います。

もちろん施設で生活していても、災害時になんの心配がないわけではありませんが、少なくとも常に誰かがいるので、在宅で生活するよりはずっと安心できます。

実際に私の利用者さんで、その地震と台風のあと、災害時にひとりでいるのが怖いので、と施設入居された方もいます。

もしものときは、要介護者の方やそのご家族は特に、利用しているサービスが災害で利用できなくなったときのことをシミュレーションしておいてくださいね。

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