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宇佐美典也の質問箱

質問 Q.85 高齢者の「孤独死」を防ぐ方法はないのでしょうか?(きぃ・会社員)

先日、「尊厳死」についての意見を伺いましたが、もうひとつ「孤独死」の問題について、それを防ぐ方法について妙案はありませんか?都心部で一人暮らしをしている父がいるのですが、人付き合いが悪く、近所付き合いもあまりないみたいで心配なのですが…。

政策的にはかなり難しい問題です。制度はあれど、それを活用するかは本人しだいなわけで…

お父様の「孤独死」を「防ぐ」ということですが、これは政策的にはかなり難しい問題だとは思います。

社会問題に関して政策の在り方を語るときには「自助(自ら問題を解決する)」「共助(コミュニティで助ける)」「公助(政府が助ける)」の住み分けをはっきりしなければなりません。

都心部で暮らす高齢者の生活の孤独化に関しては、一般的な対策として音楽や読書や将棋やゲートボールといった趣味の民間サークルの活発化が、全国の自治体で幅広く取り組まれています。こうした民間サークルの活動自体は「共助」にあたるわけですが、民間サークルに活動場所を自治体が安価に提供するのは「公助」にあたります。ただ最終的に、こうした民間サークルに参加するかどうかは「自助」にあたるわけで、結局は本人次第ということになります。

他方でもっと限定的に「孤独死」対策という意味では、「毎日の健康・生存確認をどのように効率的に行うか」ということを考えることが重要になります。この点、群馬県高崎市では市が「公助」として緊急通報装置や安否確認センサーを高齢者に貸与し、各コミュニティが「共助」として緊急連絡体制を作り、高齢者自身が「自助」として緊急時に利用する、という仕組みを整えています。

このように各自治体では高齢者の孤独化や孤独死に関する対策を整えつつありますが、結局のところその制度を利用するかどうかは本人次第ということになります。一般的に女性はこうした制度の活用に積極的で、男性は腰が引けるという傾向があるようです。

私としてはご質問者様にお勧めするのは、携帯電話を活用したシンプルな安否確認のルールを作ることです。例えばお父さんに「起きたらなんでもいいから一言SMSを送る」というルールを作れば、少なくとも「孤独死」は防げます。得てして男性は女性よりもコミュニケーションが下手で孤立しがちですが、こうした最低限の連絡を継続することが社会参加への第一歩へと繋がっていくことになるのではないかと思います。

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