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宇佐美典也の質問箱

質問 Q.78 子どもにあいさつするのも「声かけ事案」になる。こんな世の中、どう思いますか?(ダック・主婦)

世代間交流が必要だと言われても、地域の子供たちにあいさつをするのも「声かけ事案」となりそうで、コミュニケーションが取りづらい世の中になりました。もちろん不審者から身を守ることは大切ですが、宇佐美さんはこの「声かけ」についてどう思いますか?

現代社会では仕方がないのでは…。今の時代に合わせた、心を通わせられる仕組みづくりが必要なのでしょう

私自身、幼い子供がおりまして、近い将来こうした問題の当事者になる予定でして、これは結構難しい問題だな~と感じています。

昔は私も「そこまで敏感にならなくてもよかろう」と思っていたのですが、実際に私自身も親の立場になってみると、見知らぬおじさんが子供に声をかけているのを見たら「大丈夫かな」と不安に感じるようになりました。ポイントになるのは「見知らぬ」というところでして、昔は良くも悪くも社会が地域で閉じていてみな顔見知りの社会だったのが、隣近所の顔すら知らない団地やマンションが生活の主流となり、さらに商店街の衰退などでますます地域のコミュニティが崩壊し、コンビニやネットショッピングが普及してほとんど家から出なくても生活できるようになり、一方で猟奇的な事件の報道などが増えてくる中で、誰も彼もがあやしく見えてしまうようになった、ということになったのだろうと思います。

私自身は、こうした世の中の流れはもはや止められないものなので、それに無理して対抗することは難しいと思っています。今こうして隣近所すら知らない社会にあって「見知らぬおじさんに声かけられたらやっぱり怖い」という現実の中でどうやって子供を見守っていくか、ということを前向きに考えていかなければならないのだと思います。それにはやはり、昔は自然にやっていた「地域として大人が子供の面倒を見る」という仕組みをNPOなり自警団のような形で準公式な組織に昇華して、行政と連携して子供を守っていく、ということしかないように思っています。

こう書くと堅苦しく感じますが、実際このような時代の変化を受けて、近年、各地域では自警団の活動というものが活発化しているようで、その自警団で平日は警察と連携しつつ通学路を見回り、facebookでグループを作り連絡を取り合い休日にあつまって酒を飲む、などという裏の活動も活発化しているようです。

要は何を言いたいかというと、時代の変化は止められないので、それに合わせた心の通った仕組みを作っていけば、それはそれで問題解決にもコミュニティの再生にもつながる、というようなことではないかと思っております。