Q.159 私は派遣として雇用されているので、最近「雇い止め」の問題が気になっています。多分私は正規雇用にはならないと思いますし、どうしたらいいですか?(ぷくぷく・派遣社員)
某施設で介護職に従事している者です。いつも色々な問題に回答されていてすごいなと思いながら拝見おります。私は、派遣として雇用(ちなみ派遣は私以外に2人いるだけです)されているのですが、最近何度も取り上げられている「雇い止め」の問題が気になっています。私としては現在の職場で落ち着いて働きたいという思いもあるのですが…多分正規雇用にはならないと思いますし、切られたらどうしようという気持ちで仕事が身に入らないこともあります。どうしたらいいですか?なんて聞いても意味ないと思うんですけど、やっぱり知識や技術をアピールするしかないのでしょうか。
仮に「雇い止め」されたところで、職にあぶれる可能性は低いでしょうから、悲観的にならないで
あまり自分の職場だけを見て、悲観的になる必要はないと思います。
介護業界は今まさに空前絶後の人材不足です。2017年12月の介護業界のパートを除いた有効求人倍率は、3.54、新規求人倍率は5.44で、私も一瞬目を疑いました。
それぞれの言葉の意味を説明しますと、有効求人倍率は「全国のハローワークに申し込まれている求職者数に対する求人数の割合」で、新規求人倍率は「全国のハローワークに当月新規に申し込まれた求職者数に対する当月新規に募集された求人数の割合」です。
つまり質問者様がハロワークにふらっと相談に行けば、3〜5件の求人をあてがわれる可能性が高いということです。なので仮に「雇い止め」されたところで、職にあぶれるという可能性は低いと考えていいと思います。
ただそうはいっても、何もアクションを起こさないと不安になることもあると思いますので、私としては「いつ雇い止めにあっても平気なように準備しておこう」という心づもりで、ハローワークや民間の職業紹介サービスに登録して、情報収拾を進め、場合によっては実際に面接を受けることをお勧めします。
たいていの場合、「自分が強みと思い込んでいる能力」と「市場で評価される能力」は異なるのですが、転職活動をしてみるとそれが明らかになるので、仮に転職しないにしても自分のキャリアの方向性を考えるいいきっかけになると思います。
前にも書きましたが、一般論で言えば介護業界は、中小規模の事業者は看取りなどの介護周辺サービスの強化、大規模の事業者は重介護度の事業者のデイサービスに力を入れていく傾向がありますので、まずはそのような市場の流れの中で自分の持っているスキルがどのように役立てるのか、頭の整理をしてみてもいいかもしれません。