今年も行ってきたぞ「国際福祉機器展」
外車の福祉車両は…お、ベンツだ!

我が家にとって恒例の国際福祉機器展に今年も行ってきた。10月10日から10月13日までの3日間行なわれた。

福祉用具を開発している人や販売している人は、毎年ここをめがけて新製品を制作したり、発表したりするといっても過言ではない。

東京ビッグサイトの東展示ホール全面を使う大規模な展示会で、すべてを1日で見て回ろうと思っても無理なぐらいだ。

ボクにとって今年一番のヒットは、あのヤナセオートシステム(日本でベンツを取り扱う会社)が福祉車両のブースを設けていたこと。

ここ数年ボクが言い続けていた「外車に福祉車両がない問題」が大きく前進した。今までなかったのが不思議なぐらいだ。

今までにも、全国には「オフィス清水」さんのような、普通の車を福祉車両に改造してくれるところはあったが、こうして国際福祉機器展で大々的にブースを設けるのはインパクトが大きい。

いろいろと調べてみたら、日本でベンツなどの外車を輸入・販売するヤナセと「オフィス清水」が正式に業務提携したというのだ。これはかなりの前進である。

福祉機器展は、介護用品を開発している会社の人も、新人社員を連れて他企業他業種のものを見て回って勉強しているという。ここに来れば一同にさまざまなものが見れる。

自社の製品とは関係ないようなものでも、介護業界がこうなっているのか…と勉強になるに違いない。

最新の開発途上のもの、介護の便利グッズがマイナーチェンジされて生まれ変わったもの。意外にヘルパーさんや介護職員でも知らないものも多いと聞く。

こんなものがあったら便利だなあと、メーカーの人に話してもなかなか商品には結びつかない。

それは、介護してもらう側やしている側も多種多様で、一人として同じ人はいないということも理由のひとつだろう。あとは、そもそも知られていないこと。大ヒットに結びつけるのはそう簡単なことじゃない。

これから、福祉機器(介護用品)は間違いなく伸びると言われているけれど、なかなか売れない。そんな話をよく聞く。末端である、介護を受ける本人まではなかなか情報が回ってこない。

“MY車椅子”、“MYクッション”、“MY○○”
国際福祉機器展はお困りごとを解決してくれる

ボクは毎年見て回るのが車椅子。今のボクはレンタルの車椅子に乗っているが常になんとなくしっくりこない。「いっそ、作ってしまおうか」とも思っていたが、「自分にはこれだ」というものがわかっていないのに作るのも…と躊躇している。

レンタルでもクッションを変えることによってずいぶんと“MY車椅子”に近づくことが、昨年の国際福祉機器展でわかった。

それまでだって、低反発が特徴の高価なクッションをレンタルしていて、これが今の一番と思っていたのだけど、業者を変えクッションを変え「ああ、こっちの方が断然いい」と感じた。

それもこれも国際福祉機器展で出会ったものや人のお陰だ。

ちなみに今、自分がベストと感じているのがLAPSという座位保持クッションだ。

安定しない車椅子の座面を包み込んでくれるようにサポートしてくれている。座ったときにすぐに太ももの外側やおしりをすっぽり包む感じがある。

そんな自分に合った(介護従事者にとっては利用者の困っていることを解決する手がかりになるかも)ものを探すのにもいい場所だ。  

すごい!すごい!!すごい!!!
マイクロバブルで僕の手が驚きの白さに!

今回、一番先に立ち寄ったブースが鳥取県産業振興機構のブースだ。「マイクロバブルトルネードTY」という、入浴するだけでスキンケアができる泡を発生させる装置だという。

娘に聞くと、そういうマイクロという単位の相当細かな泡のシャワーなどが流行っていると聞いた。が、この「マイクロバブルトルネードTY」というもはそんなマイクロな泡とはまた大きく違う泡だという。

マイクロバブルは毛穴の50分の1から100分の1サイズの泡。1ミクロンというサイズの泡らしい。

泡が1ミクロンくらい小さくなると水は白くなる。細かい泡が充満している証拠だ。

細かな泡が身体の汚れを浮かせてとってくれるそうだ。浴槽の小さな模型のようなものが置いてあって、そのマイクロバブルが体験できるという。

手をつけたら汚れもにおいもとれると聞いて、「じゃ、ちょっとやってみようか」と手を入れた。

ほんの3分ぐらいだろうか。そのミニチュアの浴槽に手を突っ込んでみると、入れていた右手とそうでない左手で明らかに色が違う。こんなことがあるのかなあ?と思うほど右手が白い。

「ボクの手って、こんなに汚れていたの?」そう思うほどだ。しかも右手はポカポカする。単純なボクはすぐにそのお風呂に入ってみたくなった。

なぜって、身体が思うように動かないボクは、家族や施設の人に身体を洗ってもらわなければならない。足の指の間や脇を細かく一つひとつ丁寧に洗うのは並大抵のことではない。

それがだ、説明によると、湯船に浸かっていれば良いのだから、こんな良いことはない。

その証拠に、マイクロバブルの装置を止めてしばらく経ってみると、お湯の表面に垢がいっぱい浮いている。

嫌なにおいも消えてぽかぽかにしてくれるなんて、一石三鳥ぐらいなものではないか。

ぜひ、ぜひ試してみたい。

実演販売の威力にやられてしまった…
うちにもほしいぞ!「マイクロバブル付き浴槽」

「マイクロバブルトルネードTY」は、単品でユニットバスなど家庭用にも取り付けられるという。

一緒に展示されていた「あゆみ浴槽」というもので、車椅子のまま入れる浴槽や側面が開く浴槽にマイクロバブルトルネードTYを設置。施設などの入浴に使う。

石鹸を使用しなくても身体がきれいになるのだから、肌の弱い人でも使用できる。

どうせならうちにも、車椅子で入れるマイクロバブル付き浴槽があったら便利だろうなあと思うが、それは欲張りか。

実演販売の威力にはまってしまったようでもあるが、お試し版できれいになったボクの手の色や肌の違いを見た同行の者からも「おお!」と歓声が上がった。

ますますその風呂に入ってみたくなった。