Q.181 宇佐美さんの官僚時代1~3年目くらいの期間で、特に気をつけていたことはありますか?(まっしろ・会社員)
初めまして。特別養護老人ホームで務めている者です。去年の春から入社し、勤め始めてあっという間に1年が経過しました。日々の仕事は膨大で、よく、力の入れどころという話を聞きますが、まだ理解できずにいます。なので、家に帰った後も疲労感が凄いのです。辞めたいと思ったことは一度もありません。宇佐美さんの官僚時代は、今の私とは比較にならないほどの仕事量だったと存じますが、仕事を始めて1~3年くらいの期間で、何か気をつけていたことはありますか?
①納得がいかないことに納得したふりをしない、②与えられた仕事は完遂する、です
私は今36歳で、大学入学前に1年浪人していますから、社会人1年目というともう13年前です。懐かしいですね。
私の社会人1年目から3年目のテーマは、とにかく「逃げない」ということでした。振り返れば、私は入社から1年半は「調査統計部」という部署で全体の調整業務と国会対応業務を、それから1年半は企業立地促進法という法律の法案作成業務を担当していました。
私は入省前は物事に一貫したスタンスを持たず、その時々の興味や雰囲気でコロコロやることを変えて人に適当に合わせてその場を乗り切り、面倒になるとやることを変えるお調子者で(今もまだ若干そういう傾向がありますが)、バイトもあまり長く続かないタイプでしたから、入省当初はこれまでの人生に反省するとともに「これを機に地に足をつけて仕事をしよう」と結構気合が入っていました。
青臭かったと思うのですが、この間、常に心がけていたことは「職員に年次はあるが、政策に年次はない」ということでして、上司から命令を受けたら従うけれど、自分の意見は貫いて誰が相手でも納得がいかないことは何を言われても納得したふりをしないということと、与えられた仕事は形にするまで遣(や)り抜くということでした。
こうしたスタンスのおかげで、私は随分生意気な職員となってしまいまして、度々上司と衝突して問題を起こす一方で、「生意気な若手」として案外幹部には可愛がってもらいました。今になってみれば「ちょっと尖りすぎていたな」と思うこともありますが、尖ることができるのは若いうちだけなのでその点はあまり後悔していません。
体調面ではほとんど休みもなくて結構きつかったですが、なんせ若くて体力があり余っていたので、私もそれほど「辞めたい」と思うことはありませんでした。ただ少し無理をしすぎて、この時期に健康管理がおろそかになって随分虫歯を作ってしまったことを今になって後悔することがあります。
そういう意味で私から明確に言えるアドバイスは「どんなに仕事が忙してくても歯は大事にしてください」ということです。
これから大変な日々が続くと思いますが、頑張ってくださいね。