Q.16 介護ロボットの登場は、結局いつ頃になるのでしょうか?(sofu・介護職員)
通常の介助業務に加えて、書類を書いて、翌日の業務の準備、引き継ぎ…と、毎日目が回るくらい忙しくてまいっています。で、介護職の業務を効率化できるような機器の登場を今か今かと待っているんですが…。具体的な施策案は出たのでしょうか?
文:宇佐美 典也
介護ロボットの技術導入については、経産省と厚労省の役割分担で、ちゃんと進んでいますよ
2012年11月に経済産業省と厚生労働省が共同で「ロボット技術の介護利用における重点分野」という合意文書が結ばれていて、技術開発や現場での実証は経済産業省、実際の導入促進は厚生労働省、という役割分担で政策が進められています。
2014年2月に同文書は改定され、①移乗介助、②移動支援、③排泄支援、④認知症の方の見守り、⑤入浴支援、を重点分野として以下のような機器・技術の開発、実用化が進められていくこととしています。
- <介護ロボットの例>
- ○介助者のパワーアシストを行う装着型の機器
- ○介助者による抱え上げ動作のパワーアシストを行う非装着型の機器
- ○高齢者等の外出をサポートし、荷物等を安全に運搬できる歩行支援機器
- ●高齢者等の屋内移動や立ち座りをサポートし、特にトイレへの往復やトイレ内での姿勢保持を支援する歩行支援機器
- ○排泄物の処理にロボット技術を用いた設置位置の調整可能なトイレ
- ○介護施設において使用する、センサーや外部通信機能を備えた機器のプラットフォーム
- ●在宅介護において使用する、転倒検知センサーや外部通信機能を備えた機器のプラットフォーム
- ●浴槽に出入りする際の一連の動作を支援する機器
こうした言葉だけではわかりにくいと思いますが、実際の導入試験の結果の一部はテクノエイド協会にまとまっています。直近でどんな機器が開発されているのかといった情報も公開されているので、興味のある方は覗いてみてはいかがでしょうか。