Q.152 自分とは国籍が違う人からの介護って、やっぱり壁が高いのですかね…?(カラスミ・会社員)
最近なにかと人種差別が取り沙汰されているようです。ファッションブランドのモデルしかり、テレビ番組しかり…。外国人労働者について回答されている過去の記事もいくつか拝見してますが、介護業界についても根は深いのかなと思っています。
言語を中心に一定の壁があっても、お互いの協力があれば乗り越えられるものだと思います
介護に限らず、人種の異なる外国人が日本でサービス業に従事するには、言語を中心に一定の壁があるのは間違いないと思いますが、そうした壁は絶対的なものではなく、お互いの協力があれば徐々に乗り越えられていく種のものだと思います。
例えば、製造業の工員やコンビニの店員などもかつては日本人が中心でしたが、今では一定の割合が外国人労働者に置き換わっています。この背景には、人手不足という環境の中で企業が外国人を受け入れるための研修・居住環境などを整え、また、外国人の方も日本という国に魅力を感じて来日してくれるという大枠でのwin-winの関係がありました。
人手不足の時代が続く以上、今後、介護業界においても企業側は「外国人労働者の活用を積極的に進めていきたい」という意向を持っていることは間違いないのでしょうが、問題は、介護業界として外国人労働者に魅力的な労働環境を提供できるかどうかということなのだと思います。仮にそれができてwin-winの関係が築ければ、介護業界にも外国人労働者が増えていくことになるのでしょう。
例えば、フィリピンのような在外労働者が多い国は、いろいろな国を比較して働く国を選ぶわけですから、日本だけの都合で物事は決められず、きちんと相手の国の国民にとっても、他の国と比較してなお魅力のある環境を整えなければいけないということなのでしょう。人種差別に関することもそうした文脈の中で、今後議論を深めていくことなのだと思います。
私自身としてはテレビ番組の演出の様な、はっきりいって“細かい”ことよりも、外国人でも不動産を借りやすくしたり案内板に日本語と英語を併記したりと、日本でも外国人が生活をしやすい環境を整えていくことが重要なのだと思います。