Q.13 政治家と官僚の関係性はどうなっているのでしょう?仕事を進める上で関わりがあるとすれば、どのような接点があるのでしょうか?(でこぽん2000)
よく、「政治家は官僚の操り人形だ」とか、「今の政治は官僚癒着型だ」なんて言われますよね。そうした言葉の意味はわかるんですが、実際の政治家と官僚の関係性ってどうなのかな?と疑問に思いました。裏でどんなやり取りがされているのか…すごく気になります!
政治家と官僚の関係は、会社でいえば株主と経営者のような関係です
そもそも、株主と経営者の関係というのは、本来、民主主義国家の政治のシステムを真似て作られたものだったとも言われています。株主が会社の経営に注文をつけるように、政治家も政府の運営について官僚に注文をつけ、官僚はそれに応えるのが仕事というわけです。
ただ会社の場合と違うのは、一部の政治家が大臣や副大臣として政府に入り込み、官庁の運営自体に直接責任を持つ立場になることです。会社の場合は「所有」と「経営」の分離が進んでおり、例えば上場会社の大株主が経営に直接的に介入することはあまりなくなっていますからね。
話は逸れましたが、官僚の政治家との関わりは与党と野党で大きく異なります。まず「大株主」のような存在である与党に対しては、運命共同体として官僚から積極的に情報を公開し、政策の立案段階から入念に関係する議員の要望を取り込んでいきます。そしていざ法案や予算策定のプロセスに入ると、審議会・閣議などの政府内での承認プロセスと並行して、必ず部会・総務会などの与党内部での承認プロセスを通して政治家の了承を得ます。その上で「株主総会」にあたる国会審議に挑むわけです。
他方で「少数株主」のような存在である野党に対しては、国会の運営を邪魔されないようになるべく公開する情報は限定し、国会質問や文書等で政策的要望をされたとしても上手く「ご説明」をして、のらりくらりとかわしてごまかすことに腐心します。
株主と経営者のような関係…おわかりいただけましたでしょうか?