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佐渡島庸平「この時代の変化はフランス革命に匹敵する大革命だ!」

最終更新日時 2018/02/13

佐渡島庸平「この時代の変化はフランス革命に匹敵する大革命だ!」

東京大学文学部を卒業後、2002年に講談社へ入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)や『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)に加え、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、そして『マチネの終わりに』(平野啓一郎)など、編集者として数々のヒット作を世に送り出してきた佐渡島庸平氏。2012年に講談社を退社し、クリエイターのマネージメント会社「コルク」を設立したトップランナーの目に、現代の日本社会はどのように映っているのだろうか?

文責/みんなの介護

テクノロジーの発達が努力の質を劇的に変える

みんなの介護 超高齢社会の進行にしたがい、社会のあらゆるところで「歪み」が生じていると指摘されています。この時代の変化を、佐渡島さんはどのようなお気持ちで見ていますか?

佐渡島 すごいなぁという気持ちで見ていますよ(笑)。どれくらいすごいことかというと、フランス革命に匹敵するんじゃないかと思うくらいの大きな変化です。

ヨーロッパで民衆が絶対王政を倒し、人権宣言を公布した大変革のことを「フランス革命」と呼ぶわけですが、もちろん、今の変化がそれとまったく同じだと言っているわけではありません。フランス革命が起こった原因の一つに、富の分配の問題がよく指摘されますね──富が権力者に集中した結果、民衆の間に不満が集まり、ついには暴発した。その結果、民主主義や資本主義の萌芽となった──という話です。

その際、ルイ16世と王妃マリー=アントワネットはギロチンにかけられて処刑されました。ところが、現代では今のところ一滴の血も流れていませんし、この先もないでしょう。戦争は相変わらず起きているけど、技術の変化を受けて、暴力革命は起きていない。

みんなの介護 現代で起こっているのは、無血革命なんですね? ただ、そのせいなのかもしれませんが、その革命的な変化によって何がどう変わるかということを把握できず、多くの人が迷いと不安の中にいるのだと思います。

佐渡島 僕だってすべてを把握しているわけではありませんよ。ただ、さまざまなコンテンツ作りに携わっている仕事の現場で、その変化を生々しく実感することがこの数年で急速に増えてきました。

たぶん、その変化はパリの民衆が蜂起してバスティーユの牢獄を占領したところまでは進んでいないけれど、その手前に起こったいくつかの出来事──例えばアメリカ独立戦争への援助による財政の窮迫、貴族の免税解除、貴族の反抗など──くらいまでには、すでに到達しているのではないでしょうか。

みんなの介護 それがどんな変化なのか、佐渡島さんの目に映っている風景を教えてください。

佐渡島 まずは、これまで「才能」と呼ばれてきたものの意味合いが変わってきました。実は、才能というのは、持って生まれた能力だけで才能というものを発揮できる人はごくわずかで、そのほか大部分の人は必死に努力して磨いていくことで獲得できるものでした。

だけど、テクノロジーやIT技術の発達にともなって、そのような努力の質が劇的に変わったのです。

「賢人論。」第59回(前編)佐渡島庸平氏「さまざまな局面で「弱者」と「強者」の逆転現象が起こっている」

驚くべきは、情報伝達の速さ

みんなの介護 テクノロジーやIT技術によって、「努力の質」がどのように変化したのですか?

佐渡島 オリィ研究所というベンチャー企業で開発している、「OriHime」という分身ロボットがあるのはご存知ですか?

見た目は普通のかわいいロボットなんですが、カメラとマイク、スピーカーが搭載されていて、家や会社など、行きたいところに置いてインターネットを介して操作ができるようになっています。子育てや入院などで会社に出勤できない人が会議に出たりすることもできるし、単身赴任の人が家族とコミュニケーションをとることもできる。距離や身体的問題を克服する、もう一つの身体というわけです。

みんなの介護 病院のベッドで療養中でも、普通の人と同じように働けるというわけですね?

佐渡島 もしかすると、今後はそういう人のほうが生産性も高く、高収入を得るというケースも出てくるかもしれない。

「2016リオパラリンピック」では、パラリンピックがオリンピックの記録に肉薄したことが話題になりましたね。中でも陸上競技の花形である男子100mでは、下肢切断者のジョニー・ピーコック選手が記録を更新し、10秒81で連覇を果たしました。

その背景には、カーボンファイバーを用いた「ハイテク義足」の技術的な進歩があります。ウサイン・ボルト選手が2009年に出した世界記録9秒58と比べれば、その差はまだ歴然としたものがありますが、この20年間で同種目の記録が1秒以上も縮まっていることを考えると、2020東京ではオリンピック記録をしのいでしまうかもしれません。

みんなの介護 つまり、技術の力を用いれば、必死で努力しなければ手に入らなかった「才能」を容易に持つことができるわけですね?

佐渡島 そうなんです。そしてその結果、「弱者」と「強者」の“立場逆転現象”とでも呼べるものが起こっているのです。

#metoo運動というのは、その象徴的なものだと思います。強者が、強者として振る舞うことを、今までの社会は許容していました。しかし、弱者がしっかりと声をあげて反発した。そうしたら、弱者が強者に勝ったのです。才能がある、努力をしたからといって、横暴が許されるわけではない。王、貴族だからといって、横暴が許されるわけではないと、民衆が気づいた構造と似ています。

さらに驚くべきは、情報伝達の速さです。フランス革命の時は、アメリカの独立運動など、数十年規模で変化が伝播しました。今回は、アメリカのハリウッドで起こった出来事(映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏の過去のセクハラ行為を複数の女優たちが告白し、「♯metoo」という告発運動に発展した)が、あっという間に日本にもきました。日本で民主化の動きが起こったのは明治維新ですが、フランス革命との間に70年以上の年月が経っていることを考えると、IT技術の発達が世界を劇的に近いものにしていると感じます。

「賢人論。」第59回(前編)佐渡島庸平さん「「強者」であればあるほど「弱者」の視点を理解できない」

クリエイターたちは、すでに変化に気づいている

みんなの介護 「弱者」と「強者」の関係がひっくり返ることで、どんな時代になっていくのでしょう?

佐渡島 「●●の時代」という具合に、まだ名前が確定しているわけではないし、人によって把握の仕方が違うので、一概には言えないでしょう。

面白いのは、これまで「強者」の立場にいた人ほど、その変化に気づかないということ。フランス革命前、王妃のマリー=アントワネットが「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と言ったという伝説がありますが、それと同じです。

必死で努力をして高い地位につき、「弱者」を圧倒してきた「強者」にとって、その変化は信じられないほど大きなものなのに、自分たちの常識の外なのでその存在にさえ気づかないのです。

みんなの介護 多くの炎上騒ぎは、同じパターンで起こっているような気がします。

佐渡島 一方、クリエイターは、こういう変化に敏感です。その証拠に、僕のまわりの作家たちの作品(漫画や小説、映像などのあらゆるエンターテインメント作品)の多くが、「弱者」を主人公にしたものになっています。

もちろん、これまでも「弱者」が主人公になる作品は数多くありました。でも、それらの作品が「弱者」が必死の努力をして「強者」になるサクセスストーリーだったのと違い、今の作品は「弱者」がどのようにして今の時代を生きていくのかという話になっているのです。

みんなの介護 「弱者」の描き方に、決定的な違いがあるわけですね?

佐渡島 その通り。2017年9月には、認知症の人たちがホールスタッフとして働く「注文をまちがえる料理店」というレストランが期間限定でオープンし、話題になりましたね。

ハンバーグを頼んだつもりなのに、ギョーザが出てきたりしても、「ま、いいか」という気持ちでそれを食べる。 認知症の人たちの状態を実際に目の当たりにすることで、病気についての理解を深め、寛容さを身につけられるレストランとして、介護業界で働く人たちが企画したそうですね。とても意義のある取り組みだなぁと感心ました。

このような「強さ」と「弱さ」の定義を逆手にとったような企画が、これからは次々と出てくるでしょう。

介護士の仕事は「作業」ではなく「サービス」

みんなの介護 介護業界では、「低賃金・重労働」という性格上、深刻な人手不足が問題になっています。変化していく時代の中で、この問題を解決する方法はあると思いますか?

佐渡島 僕は介護の専門家ではないので詳しい話はできませんが、「国の補助金頼みという体質が介護業界の足枷になっている」という話をよく聞きます。多くの人が指摘していることなので、たぶん間違いないのでしょう。

もし、出版業界が「出版業は国の文化を支える事業だから、国が補助金を出して守っていくべきだ」と主張しはじめたら、どうなるでしょう。必要最小限の儲けは国が保証してくれるわけだから、現代の人たちの知識欲を満たす最適な形を模索するような努力をしなくなり、出版産業そのものが衰退していくでしょう。

みんなの介護 介護業界では、まさにそれに似た負のスパイラルが起こっている気がします。どうすれば、そこから脱することができるでしょうか?

佐渡島 移民を受け入れて労働力を確保すればいい、という意見があるようですが、これは問題をたらい回しにするだけなので根本的な解決にはなりません。

作業のロボット化や機械化に期待する声については懐疑派と賛成派があるようですが、どちらかというと、僕の立場は後者です。ロボットや機械で作業が軽減するなら、どんどん導入すればいい。

でも、これも根本的な解決にはなりませんよね。なぜなら、介護士の方々の仕事は、単なる「作業」なのではなくて、人の感情を相手にした「サービス」だから。

みんなの介護 最近、AIやロボット技術が発達した影響で「なくなる仕事」の予想がなされていますが、介護士の仕事はなくならないのでしょうか?

佐渡島 人間にしかできないことをしている限りはなくならないでしょう。 お年寄りに薬の説明をするとき、単刀直入に説明したほうが良いのか、それとも家族とか天気などの話をして、安心させてから話せば良いのか? そういう判断は、AIよりも人間のほうが効率良くできるに決まっています。

現代はある意味で、「感情の目盛」が細かくなっている時代だと僕は考えています。 目盛が雑な分野の仕事はロボットや機械に置きかえ可能ですが、目盛が細やかな分野の仕事は決して置きかえることはできません。

「賢人論。」第59回(中編)佐渡島庸平氏「「どのようにして死を迎えるか?」は、幸せを左右する重要な要素」

「健康」は人の「幸せ」に大きく関わっている

みんなの介護 「感情の目盛」が細かくなっているというのは、どういうことですか?

佐渡島 例えば、人はどういう状態になると「幸せ」だと感じるのか。 昔は、良い大学に入って、良い会社に就職して、高収入を得るのが成功パターンだと言われていました。良いクルマに乗って、良い家を建てて、あたたかい家庭を作る、と。

でも、そんな絵に描いたような「幸せ」は、今では説得力のないものになっています。「幸せ」の定義が多様化しているのです。

「幸せ」に大きく関わっているのが「健康」。 健康なとき、人は自分の幸せをある程度なら好きなようにコントロールすることができます。しかし、ひとたび健康が損なわれると、コントロールの範囲を大きく逸れて不幸になるリスクが高まります。

もし、介護士がそのような不幸リスクを回避し、幸せを与えられる職業だと定義するなら、その仕事は決してなくならないし、むしろニーズに合わせて洗練されていくでしょう。

みんなの介護 日本は先進国の中でも、急速に高齢化が進んでいます。そうしたスキルを持った職業のニーズは今後、ますます高まっていくと思います。

佐渡島 人間にとって、「どのようにして死を迎えるか?」ということは、幸せを左右する重要な要素ですよね。 どんなに幸せに生きてきた人でも、終末期の時間をどう過ごすかで、人生全体が天国にも地獄にもなり得ます。

これは、どんな仕事についても言えることですが、一つの職業スキルを突きつめていくと、他の業界、職業のスキルにも通じていくことがよくあります。例えば、編集者の仕事を極めると、経営者の視点を持てるようになるという具合に。

介護士も、そのように突きつめていけば心理カウンセラーのようなスキルにつながっていくのではないでしょうか。心理カウンセラーの仕事は、決して「低賃金・重労働」の仕事ではありませんよね?

「賢人論。」第59回(中編)佐渡島庸平氏「コンテンツを届ける手段としてこれからは「コミュニティ」が不可欠な要素になる」

「コミュニティ」が医療や介護の問題を解決する

みんなの介護 佐渡島さんのおっしゃるように、介護士の仕事を「人生の終末期に幸せを提供できる仕事」だと定義し直すと、大きな可能性が見えてくるような気がします。

佐渡島 株式会社コルクでは、SNSやWEBサービスを使ったコミュニティのプロデュースを一緒に学ぶ場として「コルクラボ」という活動の場を設けています。

なぜコミュニティなのかというと、テレビや新聞にラジオ、それから出版など、あらゆるメディア産業でそれが重要な意味を持つようになったから。

これまでは、メディアが作り出してきたコンテンツを届ける役割は流通が担っていましたが、インターネットによってそれが崩壊したのです。その結果として、コンテンツを届ける方法は、プラットフォームではなく、コミュニティとなっていきました。そこで、「コンテンツファースト」から「コミュニティファースト」という言葉を掲げて、コミュニティを運営するために必要な知識、技術を学んでいこうというわけです。

現在、メンバーも3期目を迎えて100人近くの規模になりましたが、実はそのメンバーの中に、医療や介護の現場で働いている人がけっこうな割合でいるんです。

みんなの介護 医療・介護の現場で働いている人が、どうしてコミュニティに興味を持っているのでしょう?

佐渡島 最初は僕にもわかりませんでした。でも、彼らと話をしていくと、だんだんその理由がわかってきました。

彼らは、医療・健康・介護の本質の一つを「善意のシェア」と捉え、コミュニティによる仕事の見える化を目指して人手不足を解消したり、介護を必要とする人と提供する人をつなげる方法などを模索しているのです。

これは非常に有意義な取り組みで、僕自身、彼らメンバーから刺激を受けることが多いです。こういう人たちが世の中にもっと増えていけば、介護業界の未来は明るいはずですよ。

「楽な仕事」は「楽しい仕事」とは違う

みんなの介護 佐渡島さんにとって「幸せ」とは、どんな状態を指しますか?

佐渡島 こんなことを言うと変に聞こえるかもしれませんが、僕が独立して株式会社コルクを作ったのは、仕事をしたくなかったからです。人生の中でやりたくないことを列挙したら、「仕事」は最上位にランキングされるでしょう。

そこで、講談社で働いていたときに編みだしたのが、「仕事」を「楽しみ」に変えるということ。前は深酒した翌日に会議へ出ると、眠くて仕方がないなんてことがありました。でも今は、どんなに睡眠時間が短くても苦にならないほど、毎日が楽しいんです。

なぜ楽しいのかというと、自分が自分の人生を主体的に生きているからだと思います。失敗すれば傷を負うけれども、成功すれば大きな喜びにつながる。そうした日々が「仕事」をさらなる「楽しみ」に変えているという実感があります。

みんなの介護 でも、その道は決して「楽」な道ではないですよね?

佐渡島 もちろんです。会社員時代にはやらなくてよかったことをたくさんやっているし、楽しいことには妥協したくないので多忙になりました。「楽に仕事をする」ということと、「楽しく仕事をする」ことは違うんですよ。

実は、僕が「仕事」についてそういう考えを持つに至ったのには、あるきっかけがありました。

みんなの介護 どんなことがあったのですか?

佐渡島 高校時代の同級生で、就職もせず、いきなりベンチャー企業を立ち上げた男がいました。彼は、世の中の多くの人たちがまだ注目していなかったころから「シェアハウス」に着目し、ビジネスを始めようとしたのです。

その後、シェアハウスは彼の予言通りにブームになり、誰もが知っている存在になりましたが、彼自身はその様子を見ることはできませんでした。がんを患って、30歳のときに亡くなったのです。

彼は僕が編集した『宇宙兄弟』の愛読者だと知って、新刊が出るたびに病室へ持って行ったんですが、会うたびに「仕事がしたい」と言っていました。この言葉には、ハッとさせられました。「仕事なんてしたくない」「嫌だ」なんて思ってる自分が恥ずかしく感じたのです。

このときをきっかけに、僕は「自分が明日死んだとしても後悔しない生き方をしよう」と心に強く刻みました。

「賢人論。」第59回(後編)佐渡島庸平氏「この変化の時代に生まれてきたことに僕は感謝しています」

「死」を身近に感じてみたい、しっかり苦しんで死にたい。

みんなの介護 誰もまぬがれることができない「老い」や「死」、佐渡島さん自身は、それらとどう向き合っていきたいですか?

佐渡島 現在、僕は38歳で身体も健康ですから、「老い」や「死」を身近に感じることはできません。

ただ、作品を生み出すクリエイターにとって、「死」は重要なテーマです。ですから、僕自身も「死」を身近に感じてみたいという好奇心がある。しっかり苦しんで死にたいです。

みんなの介護 苦しみを避けようとは思わないのですか?

佐渡島 思わないですね。できれば「不幸」というものも、どんなものなのかを見てみたいと思っています。

自分がいくら幸せでも、親や配偶者、子どもが不幸になれば自分も巻き込まれていきます。つまり、不幸のない人生なんてないのです。病気、老い、死──。それらは決して特別なものではなく、人生のうちにいつでも起こり得ることなのです。

だから「自分だけが不幸になっている」なんてことはないし、「自分だけの幸せ」というものも存在しない。なので、「不幸」というものも、どんなものなのか体験してみたいんです。

みんなの介護 非常にユニークな考え方ですね。ところで、佐渡島さんが株式会社コルクで実現したいと思っていることは、どこまで達成できていますか?

佐渡島 2018年で6年目に入りましたが、起業時に掲げた「コンテンツとITをむすびつける」「誰も思い描いていない新しいエンターテインメントの形を明らかにする」という目標について考えたとき、達成できていると言えるものは全体の1割にも満たないんじゃないでしょうか。

そのことで実際、「佐渡島は何をやっているんだ」とか、「絶対にうまくいくはずがない」と批判されることもあるんですが、僕はそうした声に反論しようとは思いません。

『宇宙兄弟』の中でこんな場面があります(3巻)。兄の南波六太(ムッタ)がJAXAの選抜試験の中で、宇宙事業に反対するコメンテーターに対して「抗議文を送らない」と答えるんです。なぜ抗議しないのかというと、弟である宇宙飛行士の日々人(ヒビト)を信じているから。

そして「もうすぐ日々人が月に立つんだ 日本人が初めて月に行くんだよ(中略)誰に批判されたって 日々人が帳消しにしてくれるよ」と言うんです。今の僕の気持ちはムッタと同じです。

みんなの介護 自分の信じる道をただ前進するだけ、というわけですね?

佐渡島 iPhoneやFacebookだって、10年前は存在していなかったものですからね。未来がどうなるかなんて、誰もわかるはずがない。でも、わからないからこそ、僕たちはその先に何が起こるんだろうって、ワクワクできるんじゃないですか。この変化の時代に生まれてきたことに、僕は感謝していますよ。

撮影:公家勇人

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森田豊
医師・医療ジャーナリスト
2022/11/07