抽選で席が当たったので家族と
国立競技場オープニングイベントに行ってきた!
前回の国立競技場のレポートに引き続き、今回は2019年12月21日に行なわれた国立競技場オープニングイベント「HELLO, OUR STADIUM」にお邪魔したことについて書こうと思う。

今回は、オープニングイベントの内容もさることながら、実際に国立競技場を使用してみてどうだったかをレポートしたかった。
そこで、イベントの抽選に当選していた家族とともに観客としてバリアフリー的にはどうなのかを試してみた。
開演は18時30分から。ボク自身の撮影もあるし、当日の様子もわからないので早めの16時30分ごろ到着し、外苑入り口から入場。まだまだ観客席は、空いている時間に来たので車椅子でも困ることはなかった。

でも到着から30分もすると人が溢れかえって入場口付近では「立ち止まらないでください!」としきりにアナウンス。車椅子ではちょっと大変だ。
今回の座席は「カテゴリー1」という1階席をグルっと1周する車椅子席で、車椅子の人とその同行者が一緒に見られるようになっている席だった。この階は入口からの段差が無くコンコースから直接繋がっている。

それに観戦中に電動車椅子を充電できるコンセントも整備されるという。座席の前にはドリンクホルダー。車椅子の人が観覧する視線に合わせて、前の人が立っても遮らないように設計されている。
車椅子席だからと言って一ヵ所にまとめるのではなく、2階にも、3階にも車椅子席が用意されていた。オリンピックやパラリンピック開催時は、さらに車椅子席が追加される予定だという。
日本一熱い男・松岡修造の登場で
6万人の歓声が競技場にこだました
やはり観客が入ると競技場は生き生きして見える。ライトが芝生を照らす。松岡修造さんがトラックに現れ「おお、ついにはじまるか!」。この日集まった6万人の「わあ!」という歓声が競技場にこだまする。
そんなに期待感はなかったのだが、ボクもご多分にもれず、ゾワゾワと興奮してくる。

ぼくの席からもよく見える。顔の表情なんかは双眼鏡があった方がいいが、「遠くに小さくいるなぁ」という印象はない。オリンピックやパラリンピックの競技観戦でも十分楽しめると思う。
すべての席に行ったわけではないが、もしこれが上の階でも、車椅子席からのことだけ言えば「見づらいってことは、ないんじゃないかな」と思った。
太鼓のパフォーマンスや東北6県のお祭りが披露される。観客席がすり鉢状になっていることが、観客とフィールドの一体感を生み出しているように感じた。

競技場に関するいろいろな人のマイナスな感想も耳にはしたが、ボクは好印象。すり鉢状に観客席が周りを囲み、天井が開いているからなのか、歓声もパフォーマンスしている声もさらに大きく聞こえるような効果があるように思える。
それが「ゾワゾワ感」につながる。フィールドと観客席が近く感じた。
実はドリカム出演番組の
放送作家だったという嘘のような過去が…
サッカー選手の三浦知良選手やラクビーのリーチマイケル選手などゲストのアスリートもさすがに豪華だった。

始まって1時間もすると、車椅子席の周りをグルっと囲むようにあるトイレや、売店に向かう人も目立ってきた。車椅子席の後ろはドアも壁もない通路なので人の行き来が少し気になった。あれ?ってことはコンサートなんかの時は、ここは明るいままなのか…?
一階のコンコースはトイレのある通路を兼ねている訳だからそうだよね、きっと。スタジアムだから、そんなに気にならないのだろうか?と少し疑問に思った。
その後、国立競技場にゆかりのあるアーティストとして、DREAMS COME TRUEやアイドルグループの嵐のライブがはじまった。

実は、ドリカムがデビューしたての頃、ドリカムの冠番組の放送作家だったという嘘のような過去がボクにはあるので、生ドリカムは今回がはじめてではない。
が、“生嵐”ははじめてだ。ペンライトがきらきら光る。すべてが嵐ファンなんじゃないのか?と思うほどの「きゃ~~~」という歓声。すごかったなぁ。
娘や妻に付き合ってジャニーズのコンサートにはお邪魔したこともあったが、この嵐への歓声には驚いた。

新国立競技場のすり鉢効果かなぁ?「どどどっどっ」と地割れがするようだった。これが聞けただけでも(地割れのほうね)来たかいがあったと思った(笑)。
いろいろな意味でも新しくなった国立競技場のオープニングイベントにふさわしい。
12月の競技場は寒かった(笑)
今度は、東京オリパラの歓声をここで聞きたいな~
そして、最後に“人類史上最速のスプリンター”ウサイン・ボルトさんやリオデジャネイロ五輪銀メダリストの桐生祥秀選手が、パラリンピック出場選手とチームを組んでのリレー対決もあった。

障害や国籍の垣根を超えた選手たちによる合同リレー『ONE RACE』
実は、ウサイン・ボルトが走ると聞いて楽しみにしていた。「ボルトが走ってるとこ、見れるんだぜ」そう思っていた。
冷静に考えてみれば引退したボルトが桐生選手とイベントで真剣に走るわけもないのだが…。みれただけでも幸運かな。

国立競技場でこれから行なわれるであろう、コンサートやスポーツ、イベントなどなどの楽しみ方がすべて詰まったようなオープニングイベントだった。
行きは6万人が何時間かに分かれて訪れたが、帰りはみんな一緒だ。
娘に車椅子を押してもらい帰ったが、人ごみで前はほとんど見えない。「危険だよ」と思うほどぐいぐい人波みが押してくる。数日後に当日の会場資料をみると車椅子、ベビーカー専用の通路も作られていたようだが、その存在も知らなかった。
せっかく作ったのなら、もうちょっとアナウンスされてもいいのではないかな、と思った。危ないもの。
国立競技場は出来上がるまでにいろいろな経緯があった。でもボクは、デザインは日本らしさがあり気に入っている。「木のぬくもり」がするような、そんな自然な香りの(実際は香らないけど)すてきな建造物だと思う。
けど、12月のオープニングイベントは、競技場の風通しがよくて寒かった(笑)。
夏はどうだろう。風のとおりは本当によく設計されていて、いいと思う。でもそれ以上に灼熱の夏になるかもしれない。けれど、また行きたくなるようなそんな施設ではある。嵐のあの地響きもまた聴きたいし、なによりオリンピックの歓声をここで聞きたい。まだチケットは当選していないのだけど。