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宇佐美典也の質問箱

質問 Q.188 勤続10年以上の介護職員に対する処遇改善がなされますが、「介護施設で働く看護職員」についても必要ですか?(パック・会社員)

先日、勤続10年以上の介護職員について月8万円の処遇改善がなされると決定しましたが、日本看護協会が「介護施設で働く看護職員」に対しても同様の改善が必要だと意見しています。149回目の回答で「重要なのは勤続年数を10年以上に伸ばす」ことだとおっしゃっていましたが、看護職員についても同じですか?もともと看護職員は介護職員よりもはるかに待遇の良いイメージがあります。ここからさらに差が広がると、現場での軋轢の要因にもなりそうな予感がします。

私が介護職員なら「現状の格差を埋めずに看護職員の処遇改善を図るのはお門違い」と主張する

結論から言えば、これはみなさんが判断することで、私がどうこう言う問題ではないと思います。

ただ、介護職員の処遇改善は、皆さんが何年も声を上げ続けてようやく勝ち取った条件です。介護施設で働く看護職員がその勝ち馬に乗る形で処遇改善を要求するのは、彼ら彼女らの勝手ではありますが、皆さんがそれを応援する筋合いはないと思います。

むしろ「そのような金があるならば、介護職員のさらなる処遇改善に回すべきだ」と主張すべきなのではないかとすら思います。

2017度に厚生労働省が実施した「介護従事者処遇状況等調査」の結果では、介護職員と看護職員の給与は、平均基本給ベースで介護職員が17万9,560円、看護職員が23万4,900円と、看護職員の方が4万5,000円程度高くなっています。

この差をどのように捉えるかは皆さんが判断することですが、私が皆さんの立場なら「介護職員は不当に冷遇されている。看護職員と介護職員の現状の格差を埋めずして、看護職員の処遇改善を図るのはお門違いだ。」と主張するでしょう。

「介護職員も看護職員も両方給料を上げれば良いだけ」などという綺麗事を言うのは簡単ですが、短期的には、労働条件闘争というのは社会保険給付なり企業なりの決められた財布からのお金の”分捕り合い”になるのが現実です。

そのような中でお人好しを演じたところで損するだけですから、まずは剥き出しの本音でぶつかるべきでしょう。

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