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宇佐美典也の質問箱

質問 Q.129 政策が決定される過程についての情報に、我々有権者はどうアクセスすべきなのでしょうか?(本郷の大学生・大学生)

ある政策が決定される過程において、官僚の方々がいかなる事実を勘案し、どのように利害関係を調整した上でその政策を決定したのか、といった情報は、あまりメディアで報道されていないように思います。そのような情報はその政策の趣旨を正しく理解する上で極めて重要な情報だと思うのですが、我々有権者はそういった情報にどのようにアクセスすべきなのでしょうか。やはり国家機密ないし外交機密に関する事情まで我々が推知するのは難しいのでしょうか。

あなたの興味に関わりが深い審議会での議論を追えば、かなり充実した情報が。最近では審議会のストリーミング配信も

日本では、国会での審議よりもむしろ中央官庁内部や審議会での議論を通じて政策が形成されていきます。

なので、政策情報が知りたければ、とりあえずあなたの興味に関わりが深い省庁の担当審議会での議論を追えば、かなり充実した情報を入手できます。

介護業界であれば、社会保障審議会介護保険部会のHPで公表されている資料・議事録を追えば、政策決定に至るまでの情報をだいたい入手できます。

もし資料を見るだけで不十分ならば、しばしば審議会では傍聴受付しますので、応募して見るのもいいですし、最近では審議会のストリーミング配信も進んできています。

また審議会の資料や議論の内容に疑問を感じ、公表されている以上の詳しい情報を知りたければ、情報公開制度を利用して各省庁に情報開示請求をしてみましょう。

私も度々利用していますが、情報公開請求に対して中央官庁は比較的丁寧に対応してくれます。よく「霞が関はブラックボックス」などと批判されますがそんなことはなく、安全保障などに関わるごく一部を除けば、政策の決定過程はオープンにされています。

とまぁ、ここまでが通り一遍の制度的な回答なのですが、「そもそも政策情報を入手するにあたって、どの審議会の情報を見ればいいかわからない」という方が大半だと思いますので、そういう方は潔く中央官庁の代表窓口に電話してしまうことをお勧めします。

窓口で興味を伝えれば、担当課に電話を回してくれますので、そこで「〜という分野に関する検討状況を知りたいのだが、どの審議会のどの部会の情報を追えばよいか」と聞けば、担当の若手が無愛想(なわりに丁寧)に教えてくれるはずです。

なおこうした質問応対の仕事は、役所入りたての1〜2年生の仕事で、彼らが概して無愛想なのは連日の激務で疲れているからなので大目に見てあげてください。