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宇佐美典也の質問箱

質問 Q.108 社会保障費の1,300億円削減は、現実的に可能だと思いますか?実現可能だとして、そのあおりを介護報酬が受けると思いますか?(ぽんず・会社員)

政府が今後の予算方針について、これまでできなかった社会保障費の削減を本格的に議論スタート…とのことですが、1,300億円もの削減を本当にできると思っているのでしょうか?また、これによって、介護報酬が削減になるのでは…と、介護職員としては戦々恐々としています。社会保障費の1,300億円削減は、現実的に可能だと思いますか?実現可能だとして、そのあおりを介護報酬が受けると思いますか?

財務省と厚労省のやり取りは茶番であり出来レースです。皆さん、発表の言葉には踊らされないようにしましょう

結論から言いますと、概算要求からの予算の削減は今年に限らず例年行われていることで、昨年の実績を見ると、今年の1,300億円の削減は十分に可能だと思います。ただ、やはり介護報酬もなんらかの影響を受けることになるでしょう

詳しく説明していきます。まずこのニュースを読む上で大事なことは、今、財務省と厚生労働省の間で議論されていることは社会保障費の「前年比純減」という話ではなく、放っておけば6,300億円増えてしまう自然増をどのように抑え込むか、という「前年比純増分の抑え込み」という観点で行われている論争だということです。

基礎的なことから話しますと、毎年政府の予算は夏に各省庁から財務省に「概算要求」という形で大枠が示され、それが財務省の査定を経て精査され冬に「政府予算案」という形でまとまっていきます。例えば2016年度予算を見ますと、概算要求ベースでは厚生労働省の概算要求予算は30兆4,423億円だったものが、政府予算案では30兆3,110億円と、これまた1,300億円程度削られています。

そして今年も「1,300億円減らせ」というやりとりが行われているわけですが、これが何を意味しているかというと、今、財務省と厚労省で行われているやりとりは、茶番、そして出来レースに過ぎないということです。私自身も官僚時代は概算要求は多少盛りましたしね(笑)。

ただ、膨大な社会保障費が政府予算を圧迫していることは間違いなく、介護報酬も何らかの改定が行われることにはなるので、そこはみなさんも言葉に踊らされて焦らずに、冷静に議論を見守ってください。

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