高級・プレミアム感のある施設特集

「入居一時金0円」で低価格をアピールする介護施設が増えている一方、ラウンジやバーに天然温泉、手入れの行き届いた庭園があったりと、さながらホテルのような佇まいの施設もたくさん。
その他にも、事務スタッフや、生活支援サービスを提供するコンシェルジュを配置している施設もあったりと、サービスの軸となる“人”への投資が、高級感・プレミアム感を演出しているケースも。ゴージャスなシニアライフを送りたい方には、そんな高級でプレミアム感あふれる施設をおすすめいたします。
高級老人ホームにはさまざまな魅力がある!
高級老人ホームは「優雅な老後が送りたい」という方にピッタリの介護施設です。高級なホームは交通アクセスや景色の良い場所にあることが多く、「便利さ」と「楽しさ」とを持ち合わせています。
敷地内には温泉施設やフィットネスクラブ、庭園などがあり、とても豪華。施設もホテルのようにオシャレで美しく、バーやカフェなどを併設している所も多数あり、理美容やエステなども楽しめるでしょう。居室も広く、日当たりや景色が良い部屋が多いです。
また、食事も好みのものが選べたり、お寿司などの外食日があったり…と、とにかく豪勢なのも見逃せません。医療体制が充実していることから医療サポートが必要な人も安心でき、スタッフによる手厚い生活支援で快適に暮らせるのが魅力ですよ。
交通アクセスが良い

高級老人ホームは「駅から徒歩3分」といった交通アクセス良好の施設が多いという特徴を持っています。主要駅の近くや、その都市のメイン商業エリアなどにあるため、日常的にお買物を楽しめます。中には駅に直結した高級老人ホームもあり、ご家族も面会に来やすいでしょう。
景色が素晴らしい場所に立地していることが多いのもその魅力。敷地面積を確保する目的であえて近郊に作っているため、施設が広々としているのもポイントで、広大な菜園などもあってのびのびと土いじりができます。施設の周りに草花を沢山植えて環境を良くしているおかげで、施設にいながら春は桜、秋は紅葉を楽しむこともできそうです。そういった場所にある高級老人ホームは送迎がしっかりしていることも多く、病院や駅までのアクセスが気軽にでき快適に暮らせます。
広い居室を備え、フォローも充実

「介護施設の部屋は狭いから嫌だ」という人が多いのは、現在の介護が抱えている課題のひとつ。しかし、高級老人ホームでは居室が広く設計されていることも多く、ゆったりと過ごせるでしょう。中にはマンションと同様2LDKや3LDKの部屋が用意されている場合も。居間や寝室などが分けられているので、入居前とほとんど変わらない生活が送れると人気です。
室内も家具や内装がオシャレで高級感に溢れています。もちろんトイレやお風呂もついており、部屋によってはキッチンもあるので便利です。設備も同様に素晴らしく、瀟洒(しょうしゃ)なロビーラウンジ、広くて明るいダイニングルーム、家族などが泊まれるゲストルームなどを完備。セキュリティもしっかりしています。
そして、介護士だけでなく、サポートスタッフの質が高いのもポイント。掃除やゴミ出しなどもしてもらえるので、悠々自適に暮らせます。
グルメ・偏食の人も満足できる食事内容

高級老人ホームは何といっても食事の良さが魅力。四季折々の食材を使い、見た目も美しい食事を提供しています。併設レストランでプロのシェフが料理の腕を振るう施設もあり、味も抜群。栄養士がいるホームでは栄養バランスの取れた食事が提供されています。
また、普通の老人ホームでは食事内容が選べない所がほとんどですが、高級老人ホームでは和食・洋食から選べることも。「朝はパンとコーヒーが良い」「朝は絶対ご飯に味噌汁」といった希望が叶うので、食事の満足度が高いでしょう。
さらに、糖尿病食など病気に合わせた食事を作ってくれるのもポイント。とろみ食やきざみ食といった介護食にも細かく対応してもらえるので、嚥下力が落ちても食事が楽しめます。定期的に外食日もあり、美味しい物が食べられるのも人気の秘訣です。
整った娯楽・フィットネス設備
介護予防も兼ねて、施設内には体を動かせる施設が充実しています。そのようなホームでは高級フィットネスクラブのような雰囲気の機能訓練室があり、理学療法士が適切な運動を教えてくれます。
ホームによっては自分で好きに運動できるトレーニングルームやサウナも併設。大浴場や温水プール、美容室などがあり、日々の生活に何も不自由しないでしょう。
近年、屋上に出られるホームも増えており、そよ風に当たりながら日向ぼっこができたり、夏は花火が見られる施設も。さらには、ゆっくりとくつろげるカフェや図書館、大きなディスプレイで映画を楽しめるシアタールームなどが併設されている施設も多いようです。プロの講師による絵手紙教室や書道教室などが開かれるコミュニティルームもあり、楽しく活動的な生活が送れるはずです。
しっかりとした医療体制
高級老人ホームは病院が近い所や、病院併設の所が多いので通院しやすい環境です。一方で他所へ通院する場合も、スタッフの付き添いや送迎を希望できるので、安心して暮らすことが可能です。
また、医療法人が運営しているホームが多いため、病気や怪我への早い対応もポイント。24時間体制で看護士や介護士が常駐しており、夜中の体調不良などにも対応してもらえます。
認知症対応のホームであれば、認知症患者でも安心です。ホームによっては医師が常駐。歯科医師などの訪問診療が受けられるので、病気がちな人も不安なく生活することができますね。
入居時に注意するべきポイント
ホームによって、月額利用料や頭金に含まれるサポート内容は違います。月額利用料に含まれないサービスが多い場合は毎月の費用が割高になることもあるので、サービスが有料か無料かを確認しておくのが肝心となります。退去時の返金額もホームによって違いますので、どれくらい返金されるかを調べておくと安心でしょう。
また、ホームによっては「家具は持ち込み」という部屋もあります。クーラーなどの基本的な家電以外は設置していない所もありますので、予め何が備わっているかを聞いておく必要がありますね。
健康状態が悪化すると、退去を迫られる可能性も…
医療機関が運営している高級老人ホームであれば、入院のしやすさがそのポイント。しかし、ホームによっては入院などで数ヵ月不在が続くと、退去を勧められる可能性も。「終身利用OK」と謳っている施設でもそういったルールがありますので、必ず確認しておきましょう。
また、「認知症OK」の施設であっても、認知症が悪化して他の入居者に危害を加えたり、あまりにも暴力的で手がつけられなかったりする場合には退去勧告が出ることもあります。ケアマネージャーや施設のコンシェルジュなどに、前もって入退去の詳しい条件を聞いておくことをおすすめします。
資産に応じた老人ホーム選びが何よりも大切
老人ホームへの入居には費用がかかるため、資産に応じた老人ホーム選びが何よりも重要です。
厚生労働省の資料によると、公的年金や恩給、稼働所得などを含めた高齢者世帯の所得は一世帯当たり318.6万円、世帯員一人当たりの年収換算すでは200.6万円となっています。この年収の範囲内で生活できる老人ホームを探すことが、安心できる老後につながります。
区分 | 平均所得金額 | |||
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高齢者世帯 | 一世帯当たり | 世帯人員一人当たり(平均世帯人員) | ||
総所得 | 318.6万円 | 200.6万円(1.55人) | ||
稼働所得 | 70.9万円 | ― | ||
公的年金・恩給 | 211.2万円 | ― | ||
財産所得 | 16.8万円 | ― | ||
年金以外の社会保障給付金 | 2.5万円 | ― | ||
仕送り・その他の所得 | 17.2万円 | ― | ||
全世帯 | 総所得 | 560.2万円 | 219.5万円(2.47人) |
また、世帯主の家計の全般的状況を年齢階級別に見てみると、60歳~69歳では定年退職の影響で年間収入が確実に減少する一方、住宅ローンや子供の教育費などの負債額も減少。さらに退職金や年金による資産の増加が見て取れます。

高齢者には資産家・富裕層が多いというイメージはデータ上でも証明されています。もちろんすべての高齢者が富裕層ではありませんが、30~40代の働き盛り世代に比べれば余裕のある暮らしをしている方が多いようです。超高級老人ホームを選ぶ方は、それだけの資産を保有する富裕層であることを表しているのでしょう。
人工透析患者の対応が可能な施設特集
透析病院との連携や、食生活への配慮も万全

人工透析が必要な方は、当然ですが定期的な通院が必要です。医療機関の送迎サービスや介護タクシーを利用するのが一般的ですが、例えば自分で着替えができない人などは、施設スタッフによる付き添いも必要に。また、塩分や水分などに万全の注意を払った食事を提供してもらえるなど、人工透析が必要な方の対応に優れた施設をご紹介しています。入居を考える際には施設で行われているサービスに細心の注意を払う必要があります。かかりつけの病院は近くにあるか、緊急時に対応してくれる病院はあるかといったことも含めて考えると良いでしょう。
人工透析患者が増え続ける今、老人ホームでの医療ケアが重要に
人間の体のなかには、つねに老廃物がうまれています。不要になったものを体外に排出できなければ、尿毒症とよばれる状態に。体が疲れやすくなり食欲も減退、息苦しさを感じやすくなり貧血気味になることも。体にはむくみが生じ、とくに足首や手先、顔などがパンパンにふくらみます。腎臓の機能が低下すると体のなかの水分が排出されにくくなり、体がむくんだ状態になるのです。私たちが尿毒症と呼ばれる状態におちいらずに健康に暮らせるのは、24時間365日つねに腎臓が動いているからです。
ところが、なんらかの理由で腎臓の病気になると、体のなかに余分な老廃物や水分がたまり上記のような症状がではじめます。腎臓の機能が10%以下になると「人工透析」をおこない、体の中から不必要な成分をとり除きます。人工透析は週3回前後のペースで一日に4~5時間、ベッドに横になった状態でうけることになります。ベッドのうえでは食事をとったり新聞や雑誌を読む、テレビを見ることはできますが、行動は極端に制限されます。
人工透析の患者数はどのように推移しているのでしょうか。施設調査による集計では、集計がはじまった1968年、人工透析の患者は全国に218名でした。ところが1975年には1万3,059名と7年足らずで1万人を突破。1990年には10万3,296名と10万人を突破。さらに2000年には20万6,134名と20万名を、そして2011年には30万4,856名と30万人を突破しています。2013年の統計では、全国に人工透析の患者は31万4,180名で、今後も患者数は右肩上がりの上昇をみせることは想像にかたくありません。
この人工透析は医療行為となり、専門の医療機器がそろったクリニックや病院でなければ対応することができないもの。老人ホームに入所しても人工透析が必要な場合、外部の医療機関を受診するための付き添いや送迎が不可欠です。人工透析患者の受け入れ可能な老人ホームがかぎられてしまうのは、医療機関との連携や本人の健康管理、医療機関への送迎、付き添いの問題から。
みんなの介護に掲載されている9,000施設のうち、人工透析に対応している老人ホームは約3,649か所。医療危険との連携がとれ、日中看護師が待機、または訪問看護対応、そして介護士が24時間常駐し急変時への対応がしっかりととのっている施設がほとんどです。
人工透析とは?
人間は必ず排泄をおこないます。尿はその成分のほとんどが水分ですが、なかにはたんぱく質の代謝による生じた尿素、そのほか塩素やナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニア、尿酸などがふくまれています。人間が1日に排出する尿は500ml~2,000mlとも言われており、尿のもとになっているものは血液です。
尿をつくる臓器といえば腎臓ですが、この腎臓には大量の血液が送りこまれ、原尿をつくりだしています。原尿は腎臓内でろ過され、最終的に尿として排出されます。不要物を排出する腎臓は人間の生命活動になくてはならない大事なもの。ところがその腎臓の機能にトラブルが起きることも。
腎臓の病気として最近増えているのが「糖尿病性腎症」です。人工透析患者数が30万人を突破していますが、そのうち約38%の患者が「糖尿病性腎症」であると言われています。糖尿病の患者は腎臓病にならないよう日々の生活に十分注意しなければなりません。そのほかにも、急性の腎不全や慢性の腎不全で人工透析を受ける方もいます。とくに慢性腎臓病は病がゆっくり進行しており、気がついたらかなり症状が進行していて結果的に人工透析を受ける以外に方法がない、ということも。腎臓の機能が10%以下になったときに人工透析を導入することになります。
では、人工透析とはいったいどのようなものなのでしょうか。広くおこなわれている方法は「血液透析」です。血液透析器(ダイアライザー)と呼ばれる医療機器を利用するもので、利き腕ではない腕に静脈と動脈をつなぎあわせたシャントをつくり、そこに針を刺して患者の血液をダイアライザーに通します。ダイアライザーで不要な老廃物や水分を濾しとり、きれいになった血液をふたたび患者の体内にもどすのが血液透析の流れとなります。
血液透析以外にも「腹膜透析」と呼ばれる方法もあります。患者のお腹のなかに透析液を入れ、患者の体内で血液を浄化する方法です。透析液の出し入れのためのカテーテルを挿入する手術が必要となります。ほかにも「オンラインHDF(血液濾過透析)」と呼ばれる方法もありますが、設備の維持や水質管理にコストがかかるため、実施している医療機関は少なめです。
尿がほとんどでない無尿の状態であっても、人工透析により30年、40年と元気に生活している方もいます。人工透析をおこなっていても食事の内容を見直し、適度な運動やストレスをためない生活などで健康を維持することは可能です。人工透析を導入したからといって悲観する必要はありません。
人工透析患者の老人ホームにおける受け入れについて
人工透析患者が老人ホームに入所する場合、一番問題になるのが「クリニックや病院への送迎・付き添い」です。人工透析は週3回前後(初期のころは週2回)必要ですので、そのたびに介護施設側が送迎をするとなると大きな負担です。また、クリニック内での付き添いをするとなると、半日以上も職員がかかりにきりになり、ただでさえ人手不足で忙しい老人ホーム側が難色を示すことも。
調査をしてみると、人工透析患者を受け入れている老人ホームのなかには「クリニックへの送迎はクリニックが責任をもっておこなう、または送迎は介護タクシーを利用する」「透析中の付き添いは不要」「クリニックと老人ホームつねに連絡がとれ、連携できる」といった条件が整わなければむずかしいようです。送迎に関しては「行きは老人ホーム、帰りはクリニック側でおこなう」施設もあります。有料老人ホームの場合、クリニックや病院まで送り迎えをしてくれることもありますが、有料になります。一か月に数万円かかることもありますので、費用については事前の話し合いが必要です。
そのほか、日常生活で管理が必要なものに食事と水分量があります。人工透析患者の場合、減塩はもちろん摂取する水分量やカリウム、タンパク質の調整など専門的な知識が必要なため、腎臓病食が提供できない施設では受け入れできないケースも。入浴時もシャント部分を強くこすると血管が損傷する可能性もあるため、医師や看護師から注意事項をかならず聞き、禁忌とされることは絶対におこなわないように細心の注意をはらわなければなりません。
なかには前触れなく急に容体が悪くなるケースもあるため、急変時にクリニック側(主治医)がどこまで対応してくれるのかどうかも、事前に確認しておかなければなりません。さまざまな条件がクリアされることで、老人ホームへの入居が可能になります。
人工透析が必要な方の受入割合は?
有料老人ホームでの人工透析患者の受入割合は、どの程度なのでしょうか?調査によると、人工透析患者の受け入れ可能施設は約33%、約3施設に対し1施設が受け入れ可能という状況になっています。受け入れ割合は低めです。
患者が人工透析を受けるためには、医療機関を週3回前後かならず受診しなければなりません。送迎や付き添いの問題がありますし、患者の栄養管理、水分管理、体調管理のために、介護スタッフにも専門的な知識が必要です。
人工透析患者の受け入れが可能な老人ホームは少なめであることを理解し、根気づよく施設探しをする必要があります。