天然温泉ありの施設特集
天然温泉付きの介護施設で豊かなシニアライフを!

日本人にとって“天然温泉”という響きは、なんともそそられるものがありますよね。高齢者では特に、心の癒やしとして入浴が1日の楽しみになるものですから、それが温泉であればなおさらでしょう。なおかつ天然の温泉には、その泉質によって身体機能に様々な効果を期待できるものです。とはいえ、天然温泉がどこにでもあるというわけではないのが悩ましいところ。逆に言えば、そうした設備を備えている介護施設に入居することが、豊かなシニアライフを実現させる一歩と言えるのかもしれませんね。
人工温泉を高齢者の健康に貢献する!?
多くの日本人に愛される温泉。毎年多くの人たちが温泉旅行を楽しみ、テレビでも温泉番組が放送されています。なぜこれほどまでに広く支持されるのでしょうか?
温泉にはいくつかの効果があります。まずは「物理効果」。温かいお湯に体を浸すことによって血管が広がり、血行が促進されて老廃物が排出される「温熱効果」をはじめ、適度な水圧が体にかかりマッサージ効果のある「水圧効果」、そして浮力効果などをまとめて「物理効果」と呼んでいます。
温熱や水圧など、直接体に影響する「物理効果」以外にも、普段とは違う場所で温泉に入り気持ちがリフレッシュする「転地効果」、また温泉の成分が皮膚から吸収されて得られる「薬理効果」も。泉質によって違いますが、温泉は皮膚病や高血圧症、痛風、動脈硬化症、糖尿病などに効果があると言われています。
健康効果の高い温泉ですが、基本的に源泉が湧きだす土地でなければ利用できません。有名な温泉地といえば群馬県の草津温泉、岐阜県の下呂温泉、静岡県の熱海温泉、愛媛県の道後温泉、大分県の別府温泉などがあります。これら温泉の近くにある老人ホームには温泉がひかれ、施設にいながらにして温泉が楽しめるのが最大のメリット。温泉に入るためにわざわざ温泉地近くの老人ホームを選ぶ高齢者もいるほどです。
それほどまでに魅力的な天然温泉ですが、最近は源泉の近くに老人ホームがなくても施設のお風呂で温泉が楽しめるようになっています。人工温泉と呼ばれる温泉を採用した老人ホームであれば、手軽に温泉と同程度の泉質のお湯が楽しめます。塩化カルシウムや炭酸水素カルシウムなどの水溶性ミネラル成分を含んだ鉱物を専用収納ケースに入れ、浴槽の底に沈めて利用することで人工的に温泉を再現する方法や、専用のタンクユニットを設置する大がかりなものもあります。
温泉付きの老人ホームを希望するなら、天然温泉だけではなく人工温泉も含めてさがしてみましょう。
温泉付き老人ホームは大分県、静岡県などが狙い目!?
日本には多くの源泉や温泉施設があり、毎日たくさんの方々が天然温泉を楽しんでいます。日本全国どこにいても楽しめそうな温泉ですが、その源泉は日本全国にまんべんなく広がっているのではなく、特定の地域に集まっていることがわかっています。
まず温泉の源泉数がもっとも多い都道府県といえば「おんせん県おおいた」で商標登録された大分県。源泉数は4,473本で文句なく全国一。さらに湧出量も大分県が全国1位です。源泉の半分は別府市に集中しており、湯の街と呼ばれる別府市は源泉数・湧出量ともに日本一となっています。2位は鹿児島県の2,773本、3位には静岡県の2,277本、4位北海道の2,225本、5位熊本県1,375本、6位青森県1,093本となっています。
源泉数、湧出量全国一の大分県ですが、温泉地数となると事情が変わってきます。日本一温泉地数が多いのは北海道の254か所、2位は長野県の217か所、3位は新潟県の154か所、4位青森県の143か所、5位は福島県の135か所と続きます。面積も広く源泉数も多い北海道が多数の温泉地をもち、他を圧倒しています。
さらに宿泊施設数をみると1位は静岡県の2,414ヶ所、2位は長野県の1,347ヶ所、3位は北海道の755ヶ所と続きます。4位は神奈川県の682ヶ所、そして源泉数日本一の大分県は5位にランクインで669ヶ所です。
宿泊施設は静岡県や神奈川県など関東に近い場所に多く集まっています。関東に住む方々が気軽に行けるのは、やはり神奈川県や静岡県の温泉地でしょう。関東からたくさんの観光客を受け入れるために宿泊施設も多めになっています。群馬県も草津温泉や伊香保温泉、水上温泉など有名な温泉地が多数集まっており、都市部にも割合近いことから人気があります。
これらのデータから、大分県や静岡県、北海道、群馬などの介護施設をさがせば、温泉付き老人ホームが見つかる可能性が高いと言えます。
温泉の効果は高齢者のリハビリに期待大!?
温泉にはさまざまな効能があることをお伝えしましたが、高齢者のリハビリや動脈硬化や高血圧に対して効果があることもわかっています。
温泉に浸かるとその温浴効果で血管が拡張し、血圧がさがります。さらに温泉に含まれる炭酸ガスが皮膚をとおして血管へと吸収され、血管を広げる効果がさらにアップ。高血圧症の方には炭酸泉や石膏泉、単純泉がおすすめです。
温泉に入ると血行が良くなり体のなかの老廃物が汗とともに排出されます。新陳代謝が活発化することで、体の血管が健康に保たれるとも言われています。温泉に入ると脳の血流量が増加するという研究結果もあり、温泉をリハビリの一環として取り入れる病院も増えています。温泉付きの老人ホームでは、定期的に温泉を楽しむことで高血圧や動脈硬化への効果が期待できるという嬉しい面も。
さらに温泉は温熱効果だけではなく水圧によるマッサージ効果や浮力効果もあることから、高齢者の健康維持におおいに役立ちます。温泉付き老人ホームは大変人気がありますが、人気の裏にはやはりそれなりの理由があるようですね。
健康効果のある天然温泉を楽しむためには、温泉地まで毎回足を運ぶ必要があります。ところが温泉付き老人ホームであれば温泉地まで移動する必要はありません。老人ホームによっては天然温泉に好きなだけ入浴できる施設もあります。露天風呂や展望温泉にゆったり体を浸し心身共にリフレッシュできる温泉付き老人ホームは、選ぶだけの価値がありそうです。
要支援1とは?

要支援1とは、介護保険制度の要介護度の中でも最も軽度な状態です。
食事やトイレ、身支度をはじめ、日常生活の基本的なことは他者の助けを借りなくても一人でこなせます。
しかし、調理や掃除などの家事、服薬といった一部の生活動作については、一人でできない場合があります。
自立・要支援2との違い
日常生活の基本的な動作が自力ででき、身の回りのことも一人で行える状態を「自立」といいます。
一方、「自立」以外の人で介護や介助が必要な場合があります。
中でも、自分一人で日常生活を送ることができるものの、家事や外出など一部で支援が必要な状態が「要支援」です。
要支援2は、要支援1に比べて日常生活での支援を必要とする範囲が広がります。
家事や身の回りのことを行うとき、基本的に見守りや手助けが必要です。また、立ち上がりや歩行時には支えを必要とします。

要支援1で在宅介護はできる?
要支援1の人を家族が自宅で介護することは十分に可能です。
要介護度認定のうち最も軽度な要支援1は、一人暮らしができる状態でもあるため、家族による在宅介護で暮らしているケースはよく見られます。
本人自身の力で生活の多くをこなせる状態なので、日常生活で家族による見守りや手助けが必要な場面はそれほど多くありません。
しかし、家族の介護負担を軽くするためにも、必要に応じてデイサービスや訪問介護などの介護サービスを利用すると良いでしょう。
現在は特に不自由なく自宅で暮らしていても、心身機能の衰えや病気や怪我などをきっかけに、要介護度が高くなる可能性も考えられます。
したがって、要支援1は在宅での介護が十分に可能な状態ですが、「一人の時間帯が長く、体調の急変時が心配」「家族が遠方で暮らしていて、将来が不安」といった声は少なくありません。
安心して暮らすために、老人ホームに入居するのもおすすめです。
要支援1で入居できる老人ホームは?

元気なうちに老人ホームへの入居を早めに考えておきたい場合、要支援1でも老人ホームによっては入居が可能です。
ただし、老人ホームによっては要介護以上の方でないと入居ができない場合もあるため、老人ホームごとに調べる必要があります。
要支援1でも入居ができる老人ホームは、「サ高住」や「ケアハウス」がオススメです。
サ高住
サービス付き高齢者向け住宅、略してサ高住(さこうじゅう)は、民間が運営するシニア向けの賃貸マンションです。
単身の高齢者や夫婦が安心して暮らせる環境が整備されています。
サ高住の大きな特徴は、バリアフリー設計とシニアに配慮したサービスです。
居室にはトイレや浴室、キッチンが用意されていて、移動しやすいように段差がなく手すりを設置しています。
また、廊下の幅も広いので、入居者がゆったり行き交うことが可能です。また、館内にはスタッフが常駐していて、見守りサービスや生活相談を受け付けています。
緊急時対応もしてくれるので、体調の急変時にも安心です。
また、介護や介助が必要な方は、外部の介護事業者と契約しましょう。
介護保険サービスの訪問介護やデイサービスなどを必要に応じて利用できます。
暮らしやすい生活環境とスタッフの行き届いたサポートによって、自宅で暮らしているような感覚で生活が送れます。
サ高住は実際に、自立の方をはじめ要支援や要介護1・2といった比較的要介護度の低い方が多く暮らしている老人ホームです。
ケアハウス
ケアハウスは、家族との同居が難しい高齢者が自治体の助成を受けて利用するのが特徴です。
要支援1で一人暮らしに不安のある高齢者には、「一般型(自立型)」と呼ばれるタイプがおすすめです。
一般型のポイントは、「自立状態であること」「介護が必要になったときは外部の介護事業者と契約して介護サービスが受けられること」の2つです。
主に訪問介護やデイサービスなどの介護保険サービスを利用しながら生活をします。
ケアハウスのメリットは、初期費用が安く抑えられることです。
一般型の場合、保証金として入居時に30万円程度がかかります。また、月額費用の目安は7万〜13万円程度です。なかには、初期費用のないケースもあるなど、初期費用にまとまった金額がかかる民間の有料老人ホームと比較して経済的な負担が軽く済みます。