施設の外へ一歩踏み出して、海岸線や古い街並みをお散歩しませんか?

知多半島の西側中央部を占める、南北に細長い常滑市。
面積が広い市ではないものの、市内は場所によってさまざまな特色があり、個性豊かな地域性が育まれています。
埋め立てられていない美しい海を一望できる海岸線もあれば、古き良き時代の街並みが残る一角もあります。
特に、常滑市の最大の名産品である、「常滑焼」と呼ばれる焼き物の生産エリアは昔ながらの情緒が市街全体に漂っており、独特の味わいを醸し出しています。
そのほか、農地や工場地帯、新興の住宅地や商業地区などが点在し、新しい開発に供された区画も増えてきました。
市内南部には鉄道が通っていませんが、名古屋鉄道の常滑線と空港線は重要な市民の移動手段となっています。
空港線はそのまま中部国際空港に至りますが、2005年に開港されたばかりのこの空の玄関は、市民の移動ルートを大幅に拡大しました。
空港のオープンに合わせて「知多横断道路」と「中部国際空港連絡道路」が整備されたことも、市内の交通の改善に貢献しています。
市内南部は車両による通行が基本ですが、知多バスが複数の路線を運行し、大きな役割を果たし続けていることはもっと評価されてよいでしょう。
市内の人口は1980年代以降減少を続けていましたが、空港の開港に伴って増加に転じました。
現在の人口は58,452人を超えており、1970年代のピークの時期を上回るほどになっています。
人口増加は、少子高齢化問題を考える上では避けて通れない要素ですが、市内の高齢化は2023年の段階で23.7%と、低いとは決して言えない数値です。
しかもその後もじわじわと伸び続けていることが確認されています。
ただし少子化率については、若干ではあるものの回復している兆しがあります(2010年の時点で14.1%でしたが、現在では15%弱です)。
好ましい変化をうまく活かしながら、高齢者福祉を導入していくことが理想ですが、市内の老人ホームや高齢者専用住宅は、残念な事実ではありますがまだ需要に合った数に達していません。
最新式の設備やサービスを期待できる有料老人ホームなどは少数ながら建てられていますが、入居の条件などはシビアな可能性があるようです。
しかしグループホームやサービス付き高齢者向け住宅などは徐々に増えていますし、安めの施設を見つけ出すことも困難ではありません。
要介護認定者数が2011年に2,000人を超えていたことが明るみに出ましたが、専門性の高いケアサービスが終日必要になってきたら、速やかに施設探しに動くことが大事でしょう。