グループホーム特集
認知症高齢者が共同生活で団らんを楽しむ介護施設

グループホームは、要支援2以上に認定されている認知症高齢者が生活の場を共にする施設のこと。自宅で過ごすのと同じような雰囲気での生活を送ります。と同時に、専門の介護スタッフによるサービスを受けながら、家庭の団らんを楽しみながら、自宅で過ごすのと同じような雰囲気での生活を送ります。グループホームは地域密着型サービスのため、利用の申し込みや市町村の各担当窓口になります。市町村によっては2親等以内の親族が3カ月以上在住していれば利用できるというケースもあるので、入居条件についてはしっかり確認してくださいね。
カラオケありの施設特集

高齢者の中には、カラオケが好きな方も多いのではないでしょうか?好きな歌や懐かしい歌を大きな声で歌うことは、楽しいというだけでなく脳の活性化や健康増進、クオリティオブライフ(=QOL)の向上にもつながり、毎日の生活をいきいきとさせることにも効果があります。
レクリエーションとしての楽しみ方も、順番に好きな曲を歌う所もあれば、1つの曲をみんなで歌う所、曲に合わせてリズムをとる運動を取り入れている所など、施設によってさまざまです。このページではカラオケが完備されている介護施設を特集してご紹介します。
高齢者ほどカラオケに行く頻度が高い!?「10人に1人は“月1以上”」
「あなたは月に何回、カラオケに行きますか?」
実は、高齢者ほどカラオケにいく頻度が高いというデータがあります。全体でみると月に1回以上カラオケを利用しているのは11.2%、女性よりも男性の方が月に1回以上のカラオケ利用者が多い傾向にあります。年代別にみると、50代、60代の男性では、カラオケを利用している割合は約30%。50代、60代の女性では、約20%とどちらもカラオケを利用する頻度は、20%以上を超えています。

老人ホームの場合、専用のカラオケルームを完備して音漏れを防ぐ本格的な施設から、食堂やレクリエーションルームにカラオケセット(テレビやカラオケシステム)を設置し、好きなときにカラオケを楽しんでもらうところまで多数。外出が難しい高齢者も老人ホームにカラオケセットが導入されていれば、気軽に歌をうたうことができます。
最近は業務用カラオケ事業で高齢者に特化したカラオケも導入されています。通信カラオケのシステムをつかい、音楽や体操、映像などで高齢者のリハビリを充実させるシステムなら「歌をうたう」だけではなく、映像に合わせて体操をする、ダンスを踊るなど利用者に合わせた使用方法が可能。さらに通信カラオケでは最新の曲が毎月配信されるのもメリット。業務用カラオケと見守りロボットを活用して、高齢者介護に役立てようとする動きも出ています。これからカラオケと高齢者との結びつきは、ますます強くなりそうです。
高齢者がカラオケをするメリット

カラオケにはいろいろな効果があり、年齢にかかわらず人気です。好きな曲を思いきり歌うことでストレスが解消できることは有名ですが、最近では血圧の安定に効果があるという研究結果も出ています。カラオケでストレスが解消できれば自律神経が整い、それにともなって血圧も安定する可能性が高いのです。
さらに、複数人でのカラオケでは、他の人の曲に合わせて手拍子をうったり、拍手をしたりするので、コミュニケーションが楽しめるのも魅力。コミュニケーションを楽しむことは社会性の維持につながり、そのを目的としてカラオケを導入している老人ホームも多いようです。
認知症予防に効果的
近年、カラオケは認知症の予防に有効であることがわかってきています。若い頃によく聞いてきた曲などを歌うと、その頃の記憶や感情がよみがえるため、それが脳の刺激となり、認知症を予防する可能性が示唆されています。
また、「自分の番になったらどの曲を歌うか?」「隣の人が歌っているのは誰の曲だったかしら?」というように、カラオケ中にいろいろと頭を使うことが認知症予防に効果的だと言います。
さらに、複数人でのカラオケではコミュニケーションを楽しむことができ、「この場面では拍手をする」といった判断力が養われ、人に合わせることで社会性も育みます。判断力の低下や社会性の欠如は認知症を招きますので、カラオケは認知症予防に有効なレクリエーションと言えるでしょう。
高血圧の防止になる

過度のストレスにさらされ続けると自律神経に異常をきたし、不安感や孤独感などが高まったり、高血圧を引き起こしたりすると言われています。高血圧は脳血管の病気の原因となりますので、高血圧を防ぐことができれば、脳血管性の認知を予防することにもつながるでしょう。
そのためにはストレスを遠ざけるのが一番。ストレス解消になるカラオケは高血圧やそれに伴う病気の予防に役立つ可能性が高いです。
さらに、カラオケで歌を歌う時はお腹から声を出すので、良い運動にもなります。自然と腹式呼吸になる人も多く、腹式呼吸により血液循環が改善される可能性も。なにより腹式呼吸は高血圧やストレス軽減にも効果的とされています。
口腔環境が改善する
歌をうたう際には口の周りや舌、そして喉を使います。そのため、カラオケを定期的に行うことは口腔内や喉を鍛えることに有効なのです。口腔内を鍛えれば自然と飲食物や唾液を飲み込む力が強くなり、結果的には誤嚥を防ぐことにも寄与。最近になってさらに注目されている「嚥下力」の向上にも効果的です。
さらに、歌う際に口を動かすことで唾液の分泌が活発になります。唾液は虫歯や口内炎などの予防にも役立ち、口腔内の健康を保つためには必須。こうした理由から、カラオケは口腔環境を改善する頼もしい味方です。
ストレスが軽減する

そしてなにより、「カラオケで歌うとスッキリする」ということが、カラオケ最大のメリット。実際に「私のストレス解消法はカラオケ」という人も多く、こうした声に耳を傾け、老人ホームでもレクリエーションにカラオケを取り入れている所が増えています。
大きな声を出して好きな曲を歌うと、脳内で幸せホルモンが分泌され、ストレスが軽減されます。幸せホルモンには免疫力を上げる力もあるとされており、「ちょっと頭が痛かったけど、カラオケで歌ったら痛いのが治った」というのは、あながち思い込みだけではないのかもしれません。