駅から中距離圏内に登場する介護施設の多さが見もの

もちろん、新しい商業施設や集合住宅なども少しずつ増えています。また、1990年に、大型のテーマパーク「スペースワールド」が開園したため、90年代を通じて土日祝日や休暇のシーズンになるとレジャー客が詰めかける駅というイメージが定着しました。ただし1999年に、スペースワールドの入場者専用の駅が開通したことで、この10数年はまた年間を通して静かな駅に戻っています。
なお高齢者の中にも愛好家が多い娯楽に、競馬やゴルフ、温泉などがあります。実は枝光駅のそばにはこれらの趣味を楽しむための施設がそろっています。特に男性の高齢者であれば、楽しみに困らないかもしれません。
交通事情について振り返ると枝光駅の周りは、一般の旅客が使わない貨物専用線などが目立つイメージがあります。しかし北九州高速5号線や、県道50号線などの近くに所在する駅であることは、もっと注目されてよい事実でしょう。
枝光駅は、JRの鹿児島本線の管轄内にあります。いちばん近い乗り換え先は、3区間離れた黒崎駅と西小倉駅でしょう。黒崎駅では筑豊電気鉄道線に、西小倉駅では日豊本線・日田彦山線に乗り換えできます。そのほか、筑豊本線と接続している折尾駅や、北九州高速鉄道の小倉線や山陽新幹線などに乗り移れる小倉駅も、覚えておくと役に立つ駅でしょう。
枝光駅の利用率は少しずつ低下しています。1日ごとの乗客数は2004年に4,000人を割り、2008年に3,000人を割り込みました。もっとも2013年は久しぶりに、3,000人をわずかながら超えた年になりました。
枝光駅の近くは、介護施設が少しずつ建てられてきた土地です。いつでも見つかるとは言い切れないものの、納得がいく施設を発見できるチャンスは案外とけっこうあるはず。ただし駅から2キロ圏内に絞って探すとなると話は別です。2キロを過ぎたあたりから急に、見つけられる施設数は多くなると思ったほうがよいでしょう。
グループホームが近年、相次いで建てられていますから認知症を患っている高齢者にとっては、選択肢が多いということになります。また住宅型有料老人ホームの多さはなかなか見ものです。入居コストは、有料老人ホームの場合でもあまり高額にならないという点もまた見ものでしょうか。