かなりの低額で入居可能な施設を探すことも可能

青森県の南東部、岩手県との境界線に沿って広がる三戸郡。
明治期の町村製の施行以来、自治体名の変更や合併・編入などがたびたび繰り返されてきましたが、1980年に6町4村体制になったときを最後に20年以上変化がありませんでした。
しかし21世紀に入ってから再度変更が相次ぎ、結果として5町1村という構成になりました。
現在は、八戸市の東西をはさむ形で展開しています。
これだけたくさんの自治体があるため、郡内には多種多様な景観があります。
山林が豊かに残り、風光明媚な土地もまだ多いですし、歴史的な遺産が大切に保存され、観光客の目当てとなっている場所も数多く存在します。
農地として利用されている区画も依然として多いですが、八戸市のベッドタウンとして機能しているために県内から人の流入が止まらないエリアもあります。
郡内にはJRの八戸線や青い森鉄道線が開通している場所が一部にあるものの、鉄道はほとんど普及していません。
そのため住民の移動は自然とエンジンに頼ったものになります。
幸い自身で運転を行わなくても、タクシー会社やバス会社が熱心に営業を行っているため日常的な移動で苛立ちを覚えることはまずありません。
南部バスのような地域性を大事にしているバス会社の存在も、郡内の交通システムを後押ししています。
郡内の人口は何十年も前から減少が続いています。
ただし階上町だけは、進学や就職に伴う若年層の移住が毎年欠かさず繰り返されているため、周囲の町・村とは違った人口推移の結果が出ていますが。
人口の減少は将来的な財源確保といった問題を伴うため、福祉政策を立案するにあたっては自然と長期的な目線を持つことが求められますが、実際に郡内の少子高齢化は相当に顕著です。
2023年の調査では、階上町を除いて高齢化率がどの町・村でも35%を超えていることが明らかになりました。
特別養護老人ホームや老人保健施設のような光栄の介護施設への期待度はかなり高まっています。
入居を希望するなら地域のケアマネージャーなどに相談して早急に準備を進めるとよいでしょう。
ちなみに民間の施設についてはまだ数が少ないため、居住地によっては近くに見当たらないという可能性もあるかもしれません。
しかし三戸郡の場合、相当にコストが安い民間の施設が進出しているというメリットがあります。
都会で民間の施設に入居する際の平均的な額と比べても相当に安いですから、関心がなくてもチャンスがあればなるべく見学したほうがよいのではないでしょうか。