「駅から遠め」がコスパの高い老人ホームを探すポイントに

大阪府の中心部からやや東寄りに位置する、羽曳野市。
堺市に隣接しているほか、大阪市にも距離的にかなり近い点が特色のひとつです。
近畿日本鉄道の南大阪線や長野線が乗り入れていることに加え、南阪奈道路や大阪外環状線のような大型の道路にも、あまり苦労せずに出られるというメリットがあります。
近鉄バスもきちんと市内の広範囲を運行しています。
もっとも、普段の生活についてはじゅうぶんに市内で間に合います。
市内各地の商業地区の隆盛ぶりは相当な水準に到達しています。
羽曳野市は、このような便利さや豊かさだけが目立つ取り沙汰される都市なのではありません。
古墳や寺社仏閣のような史跡や文化財がよく保存されています。
ゆったりと時間をかけて市内の名所を回るという趣味を持てるエリアなのです。
引退後に、余生を送る場所に選んでもおそらく後悔することはないでしょう。
近隣の自治体と同様に、羽曳野市にも高度経済成長の時代に建造された団地がありますし、堺市や大阪市などで働くために移り住んできた住民も少なくありません。1970年代は、特にそういった移住者が原因の人口増加が顕著でした。
しかし、1990年代に入ると増加率は落ちはじめます。
そして2000年前後を境に、減少に転じる結果となりました。
2023年の人口は10万8,961人、高齢化率30.2%となっています。
これは大阪府全体の結果よりも悪い数字です。
2040年前後になると、40%くらいまで上昇するのではないかという見方も出ています。
要介護認定者はすでに6,900名を超えていますが、介護保険を通して施設サービスを使う高齢者の数も、近いうちに9000名に達するのではないかと考えられています。
もちろん、その需要に応じるための準備は民間それぞれで進められています。
有料老人ホームなどについては、「駅から近い」といった条件を中心に探すとどうしてもコストが高めになりがちな傾向がある模様です。
しかし、ある程度遠い場所に目を移すと、月額使用料が13万円以内、ときには10万円以内という格安の施設もゼロではないことがわかるはずです。
グループホーム・特別養護老人ホームといった、行政がバックボーンを支えている施設も市内の各地につくられています。