パノラマ
高齢化が著しく進むエリアだけに、介護施設の数も着々と増加
大阪市営地下鉄谷町線の終着駅という役割をつとめる、八尾南駅。八尾市と大阪市内をつなぐという機能を発揮していることも、忘れてはいけない役割です。谷町線の歴史は昭和初期にさかのぼる長大なものですが、終点である八尾南駅が誕生したのは1980年と、全体の長さから見ればかなり最近のことといえます。この駅の周辺は、特に人目を惹きつける施設などがあるわけではありません。開けている場所とはいえないかもしれませんが、団地やその住民のための商業施設、そして工場などが少し離れた場所に並んでいます。高齢者にとっては、うるさすぎるということもありませんし不便な生活を余儀なくされるという恐れもなく、ちょうどいいくらいの状況でしょう。
ちなみに近くには八尾空港があるため、遠方に行きたいときは頼りになります。バスは近鉄バスがこの地に進出しており、市内をはじめ住民がよく行きたがる場所のほとんどに連れて行ってくれます。
1日当たりの乗降客数はかなり前から微減・微増を繰り返しており、「横ばい」と呼んでも語弊がない状況です。過去10年を振り返っても11000人台で推移しており、これからも安定した利用率が記録されそうです。これはすなわち、八尾南駅周辺の環境が安定していることを暗示させます。
八尾南駅から乗車する場合は、乗り換えが楽な駅に移動するまで多少の時間をとられます。最初に出てくるのは天王寺駅でしょう。市営地下鉄の御堂筋線のほか、大阪環状線・南大阪線・上町線……と、数々の鉄道会社の路線に接続しています。そこから少し先に行くと、谷町九丁目駅や谷町六丁目駅など、市営地下鉄の各路線に乗り換えやすい駅がどんどん出てきます。
八尾市は高齢化がかなり進んでいる自治体です。行政が取り入れている政策は、医療面から費用面まで多岐にわたりますが、老人ホームや高齢者専用住宅のような施設を使ったケアサービスについては、どうしても手がじゅうぶんに回らないようです。
特別養護老人ホーム・老人保健施設のような、どこでも人気の高い施設に入れないケースが毎年多発しています。この場合に該当しそうなら、民間の介護事業者のお世話になることも、なるべく選択肢に含めたほうが正解でしょう。幸い、市内には無数の事業者が進出しており、八尾南駅を中心に探しても発見は困難ではありません。
特に住宅型有料老人ホームが存在感を強く示している点は、よそのエリアではあまり見られない傾向で注目に値します……月額使用料が10万円を大きく割るくらいの設定になっている施設が何軒もありますから、見学してみるとよいでしょう。
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