鞍馬山への登山口を起点として、芳醇なシニアライフを確立

駅自体が、第1回の「近畿の駅百選」に選ばれるという名誉を受けた逸話を持っており、独特のたたずまいが訪れる見物客の目を離しません。駅の周囲は山林や温泉、寺社に観光名所でいっぱいですが、古くから住み続けてきた世帯も意外と多めに残っています。駅から、そして山から遠ざかるにつれてだんだんと住宅は増えていきます。多少遠ざかった場所の住民においても、鞍馬山がかけがえのない存在であることは言うまでもありません。
車両の通行に関しては、府道38号線が遠方とこのエリアをつなぐ主要な大通りとなっています。バスについては、京都バスが本数は限定的ではあるものの、手を抜かずに運行に励んでいます。
鞍馬駅は、叡山電鉄鞍馬線に属する駅。終着駅という立場にあるため、乗り換え場所に向かいたいときは多少の乗車時間を要します。岩倉駅で降りると、距離があるものの京都市営地下鉄の烏丸線への乗り換えができるチャンスが生まれます。しかし大半の乗客は、発着駅である宝ケ池駅を目指します。この駅を介して、叡山本線への乗り換えをするのが一般的な鉄道に依存した移動ルートとなっているのです。
鞍馬駅の周辺は、平凡な市街地とは明らかに異なるエリアです。介護事業界はこのような場所にはどうしても、施設を建てようとはなかなか考えないきらいがあることは否定できません(とはいっても、意外なことに1~2キロくらい離れたところに建てられた施設がありますから、あきらめてしまう必要はいっさいありませんが)。
5キロ以上離れたエリアにも漏れなく目を向けるようにすることが大事でしょう。京都らしい建物や居室のデザインや、樹木や花々をふんだんに取り入れた味わい深い施設ばかりが建てられていることは、入居者に大きな満足感を与えてくれるものです。しかしそのわりには、あまり高額の料金を徴収する施設が少ない(もちろん、高いところは何軒もあるのですが)というギャップが特徴的です。