天神地区の南部に落ち着く先を見つけると移動がひたすら楽に
駅舎の改築や近くの線路の高架化事業などが実施されて、20年ほど経過した薬院駅。もともと福岡の天神地区南部に位置し、大規模な経済発展が続く土地の一角をなしていましたが、近年は完成度の高い交通サービスを利用できる場所という特性がしばしば好評を博しています。あらゆる業種から、企業の事業所や支店が集中しているのは、まさにそのメリットが重視されているからだと考えられます。薬院駅は、西鉄天神大牟田線と福岡市営地下鉄七隈線の両線が交差する駅です。天神大牟田線は市内外をつなぐ重要な路線ですから停車する場所を覚えておくと行動がかなり便利に変わるはず。隣の西鉄福岡駅は発着駅ですが、市営地下鉄の空港線に乗り換えすることも簡単です。また、西鉄二日市駅や宮の陣駅のように、西日本鉄道の各線(前者は大宰府線、後者は天木線)への乗り継ぎができる駅と途中で出くわせます。地下鉄の七隈線については、西区・早良区・城南区・中央区と市内の各地を回りながら乗車できます。七隈線の場合も乗り換えに使える駅は天神南駅(西鉄福岡天神駅とは、徒歩で150メートルくらいの距離で接近しています)となりますが、少し待てばもっと便利になる可能性があります。現在七隈線には延伸する計画があるからです。この計画が完了したら、博多駅までノンストップで到着できるようになる可能性が高く、博多区内のあちこちにさぞかし通いやすくなることでしょう。薬院駅の利用率は、最近は落ち着いているという印象が強いです。1日当たりの乗客数を見てみましょう。西鉄側の場合は、2006年を過ぎると17000人台を記録する年が連続しています。市営地下鉄側の場合は、2008年以後は7000人台を記録する年がかなり多く、どちらの路線も安定期に入ったと解釈することも可能でしょう。薬院駅の近くは一般の民家が立ち並ぶイメージがありません。介護施設が目に入るようになるのは、おのずと最低でも1~2キロ離れた場所になりますが、実は駅から数百メートルの圏内で頑張っている老人ホームがあります。地価が高騰するエリアである以上、入居費用はどうしても高額になりがちなことは事実ですが。安めの施設や、入居一時金と月額使用料のどちらを高く、あるいは安くするか交渉できる余地のある施設が多くなるのはやはり数キロ離れたあたりになります。いずれにせよ薬院駅の周りには住宅型有料老人ホームが多く、次いで介護付き有料老人ホームが勢いづいているといえます。やる気のある施設が増えてきたことは事実ですから、ぜひその精神を買いたいところです。











