介護付有料老人ホームやサ高住の新規開設が続々!

大阪府の南部にある泉南郡。
「熊取町」「田尻町」「岬町」で構成されています。
それぞれの町域は隣接していないため、自治体としての一体感はあまり根強いものではありません。
しかし、以前は周囲にある泉佐野市・泉南市・阪南市・貝塚市・岸和田市などの自治体と一緒に郡を構成していました。
最後のエリア変更(旧阪南町の市制施行および郡からの独立)からすでに四半世紀近い年月が流れており、当面は新しい変化は起こらないだろうとみられています。
遠隔地を集めて構成されているため、エリア内に共通した特色はほとんどないことは事実です。
主要な産業にしても3つエリアそれぞれで異なります。
ただし、それぞれにさまざまな名所や観光スポット、そして催事などを楽しめるという長所があります。
郡内の人口も、3ヵ所ごとに推移の仕方が異なります。
熊取町では一貫して右肩上がりに成長してきましたが、この10年くらいは横ばいに近づいています。
田尻町は、関西国際空港開通などの影響を受けて、1990年代後半からかなりの勢いで伸びています。
しかし岬町は、大阪府の西南端に位置することもあり人口は1980年代以降どんどん減り続けています。
高齢化率についても違いがあります。
2023年の調査によると、熊取町の高齢化率は29.4%ですが、田尻町は23.6%です。
しかし岬町は39.6%に達しており、過疎化と高齢化が切っても切れない関係にあることを暗示しています。
要介護認定者の数は合計で3000名を超えていますが、田尻町の場合はまだ500名に達していません。
田尻町は人口がけた違いに少ないため当然ではありますが、岬町を見ると残りの2ヶ所と比べて高齢者の割合が高いにもかかわらず、要介護者の割合がまだ低いことがわかります。
泉南郡では町ごとに、高齢者の状況に格差があります。
全体を通しての施策も必要ですが、それと並行して地域ごとの福祉政策も検討していく必要があるでしょう。
泉南郡では、さまざまな事情のため「介護施設が充実している場所」というイメージは希薄かもしれません。
とはいえ、単純にそう決めつけるのはよくありません。
数は少ないながらも、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅が何軒もオープンしています。
月額使用料が10万円未満、あるいは10万円台前半で済む施設が見つかる貴重なエリアです。
また、民間の施設を探す場合は近接する自治体の施設も視野に入れながら探したほうがいいでしょう。
時間があるうちに、早めに施設を見ておくことをおすすめします。