驚くほど低額の有料老人ホームに出会える可能性も

福江島や久我島など、五島列島の南半分を占める五島市。
市として発足したのは今から約10年前のことです。
しかし平安時代から遣唐使の船が停泊した記録があるなど、歴史は古い島々でいっぱいです。
戦国期に入ると、欧州からの船舶が相次いで押し寄せるなど、日本史の出来事の数々の舞台となりました。
現在は国内外からおおぜいの観光客が集まるようになっており、「大瀬崎断崖」や「高浜海水浴場」のような評価の高い観光名所がたくさんあります。
2001年から毎夏に行われているイベント「アイアンマンジャパントライアスロン五島長崎」は、五島市のイメージの向上に絶大な貢献を果たしています。
五島市の交通事情を振り返るときは、離島が何十とあるエリアであることは無視できません。
島々の往来は自然と海路ないし空路に頼ることになります。
福江港や荒川港、福江空港は人々の移動や生活必需品の輸送を一手に引き受けており、果たしている役割は重大です。
市内に鉄道は走っていませんが、国道384号線をはじめ幹線道路は10本以上開通しています。
バスに関しては、福江島内を走る五島バスと奈留島を走る奈留島バスが有名ですが、福江島には限られた地区を走るコミュニティバスもあります。
長崎県の中でも南西端に位置する島々ということもあり、過疎化が進んでいることは否定できません。
人口については、過去数十年の間一貫して減り続けており、1990年代後半に5万人を、2010年代初めに4万人を割りました。
2023年の人口は3万5,025人、高齢化率41.5%と高齢化が進んでいることがわかります。
長崎県は全国で比較しても高齢化率が高い県ですが、その点を考慮しても五島市の数値の高さはひときわ目立ちます。
もっとも市内の要介護認定者数は、目立つペースで増えているわけではないですが。
いずれにしても時間的な余裕がある間に、ケアサービスの供給率を上げることを市全体で目指しています。
そのような行政の姿勢はすでによく確認できる状況で、市内で老人ホーム・高齢者専用住宅を探すと特別養護老人ホームなどがよく出てきます(もっとも、最近はグループホームが急激に増えているのですが)。
ただし、民間の介護施設も数が多くはないものの、なかなかおすすめできます。
民間の事業者は、入居費用を高額にするというイメージがありますが、五島市内では驚嘆せずにはいられないほど安価な有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などが存在するからです。
月額使用料と入居一時金を合計しても10万円に満たないケースがありますから、予算面を重視するなら本当にお得でしょう。