「戸倉上山田温泉」「あんずの里」と観光スポットが多い都市

長野県の北部といえば「北信地方」が有名ですが、その中でやや南よりの位置を占めているのが千曲市です。
現在の面積と名前を持つにいたったのは2003年と、比較的近年のことでした。
古くから宿場町、あるいは保養地などのイメージが強かった場所ですが、特に戸倉上山田温泉を持っている点は、高齢者にとってはうれしいポイントでしょう。
もっともそれは、このエリアの名所の一部でしかありません。
自然の恵みを活かした観光地・歴史上の建造物や史跡・近代的な娯楽施設と、楽しめるスポットの多さはひと口には語り切れないほどふんだんにそろっています。
「あんずの里」があることや、「あんずまつり」が毎年春先に開かれていることは、その典型といえます。
千曲市は地方都市ではあるものの、市の中央をしなの鉄道線が走っており、鉄道に関して不毛の地と呼ぶにふさわしくはありません。
車道に関しては長野自動車道や上信越自動車道が、市民が頻繁に通るコースとなっています。
近場への往来に関しては、千曲市循環バスを使うのがいちばん簡単な方法となりそうです。
市内の人口は20世紀後半を通して増加傾向が目立ちました(昭和から平成に変わる時期に伸び悩んだことがありましたが)。
しかし21世紀に突入すると、状況は一変します。
じりじりと減少が続いており、2023年の調査では人口5万9,529人と6万人を切っています。
長野県は、全体として高齢化が激しいとみなされてきましたが、千曲市はその県の平均速度を多少上回る結果となっています。
2023年の調査では、高齢化率が32.7%と出ていますが、これらは県全体の平均値を若干超えており、どちらの現象も早めに進んでいることを物語っています。
これらの問題はそう簡単に解消できることではありませんが、今のところ市内ではいろいろな形で取り組みがはじまっており、一歩一歩着実に前進していることは評価に値します。
今のところ市内では、行政が完全に管理する施設、あるいは行政が間接的・部分的に関与する施設が優勢な状況です。
特別養護老人ホーム・老人保健施設がフル稼働している一方で、グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅が入居者を着実に増やしています。
完全に民間の事業者の手による施設については、住宅型有料老人ホームが入居者や見学者の間で大歓声を受けることが多い様子です。
それは最新型の設備やサービスが整っているにもかかわらず、料金設定が安めになっていることが多いからでしょう。