ホームに降りて南に振り向くと、静かな離宮院跡が目にとまります
宮川駅は、今でこそ職員がいっさい配置されない駅として運営されています。しかしJRの参宮鉄道が開通した当初から存在する駅のひとつであり、すでに120年を超える長い歴史を持っています。開業当初は、当時としては破格の利用者を動員していた時期もありました。現在の宮川駅の利用率は極めて限られたレベルで推移しています。1日平均の乗客数は、200~300人程度。今は周囲の一部の住民や勤労者くらいしか使わない駅ですが、そのニーズは安定しています。宮川駅の周囲は、平凡な住宅地として使用されている土地がいちばん多いです。特に駅の北側は宅地のイメージが強い地域です。駅の南側にも宅地が集まるエリアはありますが、農地や空き地のイメージのほうが鮮烈です。特に駅の南口は、離宮院公園に面しています。この場所は、かつて斎王が伊勢神宮に向かう途中に立ち寄った「離宮」の跡地であり、深い緑に覆われています。敷地内には官舎神社が併設されています。また駅の東側を宮川が流れていますが、少し南進すると、河岸に宮川堤公園が設置されています。このほかに駅の近くで目にとまるものといえば、駅の西側に広がるユニチカグループの事業用地でしょうか。主として工場が建てられています。宮川駅を出てからバスに乗り換えたいときは、三重交通グループが運行する路線か市営のコミュニティバスのどちらかを選ぶことになります。宮川駅は、黎明期の参宮線の管内においては終着駅という立場でした。今では発着駅である多気駅に近い位置にあります。多気駅で下車すると紀勢本線への乗り換えが可能となります。反対方向については、2区間先に伊勢市駅が登場します。この駅では近鉄山田線への乗り継ぎができます。そして現在の終着駅は鳥羽駅ですが、この駅まで行くと近鉄の鳥羽線および志摩線に乗り換えできます。宮川駅のそばで介護施設を探すなら、グループホームのような特定の施設への入居を望むか望まないかでずいぶんと話が変わってきます。グループホームは実際に軒数がなかなか多いため、認知症が進行している高齢者であれば、選択肢が豊かになると思われます。探す範囲にしても、宮川駅から2~3キロ圏内くらいで探すだけでもじゅうぶんでしょう。しかしそれ以外の民間の施設であれば、思い切り駅から遠ざかる必要が出てくるでしょう。宮川駅から5~10キロ圏内を、時間を惜しまずにチェックする必要がありそうです。




















