中華街に近く、散歩しやすい公園などが固まったエリア

横浜中華街に近いことから、食道楽の高齢者にとってはなかなかうれしいロケーションでしょう。それ以外で目立つのは、学校(特に女子校)の多さと大きな公園の多さでしょう。「山手イタリア山庭園」や「港の見える丘公園」などは、1年を通していつでも散歩にもってこいの場所を提供してくれます。
石川町駅は、幹線道路に入りやすいという利点もあります。首都高速神奈川1号線・3号線がそのいい例となります。そのような車事情のよさはバス事情のレベルアップにも貢献しており、石川町駅の近くにある停留所には市営のコミュニティバスが合計で10本近い路線の運行に携わっています。
石川町駅はJRの根岸線の管内にありますが、発着駅である横浜駅にかなり近い位置にあります。3区間離れていますが、少し我慢するだけでJR線はおろか、東急線や京急線など多数の路線をまとめて利用できる機会に恵まれるわけです。もっともその手前にある桜木町駅・関内駅でも乗り換えは簡単です。どちらの駅でも横浜市営地下鉄のブルーラインに乗り移れるからです。
また反対方向に視点を移すと、横浜シーサイドラインへの乗換えができる新杉田駅も忘れてはいけない中継地点です。なお、終着駅である大船駅まで我慢すれば、JRの東海道線・横須賀線が待っているほか湘南モノレールの江の島線への接続も簡単にできます。
石川町駅の利用率は、10数年前の横浜高速鉄道みなとみらい21線の登場によって大きく変わりました。それ以後の1日あたりの乗客数は40000人を切っています。ペースは落ちているもののまだ低下の止まる気配はありません。
昨今の石川町駅は、介護という観点で見つめるなら「介護付き有料老人ホームが多いエリア」という結論が出てきそうな状況です。実際に、入居者を募集している施設の大半が介護付き有料老人ホームで、駅の近くでも遠くでも散見されます(駅から遠くてもその点はたいした欠点ではありません。バスやタクシーで簡単に移動できますし、よその駅から近いところばかりだからです)。これだけ施設数が多いと、自然と施設の個性化が進む傾向があります。ユニークな持ち味で好評を博しているところが多いですから、一見の価値は大いにあるといえます。