人口減少に悩まされていない地方都市の代表例
和賀郡にかつて属していた旧江釣子村は、時代が平成に入って間もなく隣接する自治体と合併して北上市に変わりました。旧江釣子村は岩手県内でかつて最少面積しか持たない自治体といわれていましたが、その一方で人口密度が高く、工業の誘致・開発に成功した実績で耳目を集めてきました。この旧江釣子村で唯一の鉄道駅だったのが江釣子駅です。
プラットホームに降り立つと、駅の南側のほうがわりと開けていることを確認できます。もともと旧村役場(現在は、市役所の支所として使用されています)の最寄り駅でしたが、市営の図書館などさまざまな公営の施設が駅の南側に点在しています。
駅の南側に発達した宅地は途切れることなく東西にずっと延びていますが、特に東方向に進んだときは市内の中心市街地にアクセスできます。江釣子駅は、国道107号線や東北自動車道に乗り入れしやすい位置にある駅になっています。県道については122号線・154号線・225号線・245号線などと近接しています。
江釣子駅はJRの北上線の管内にある駅です。発着駅である北上駅とは2区間しか離れていません。北上駅で下車したときは、東北本線および東北新幹線への乗り継ぎが可能です。北上駅を除外すると乗り換えのできる駅は、終着駅である横手駅だけとなります。横手駅とは50キロ以上の距離があるのですが、奥羽本線を使いたいときはこの駅を目指すとよいでしょう。
江釣子駅の周囲には多くの人数の住民が暮らしているのですが、現在の江釣子駅は北上駅に管理されており終日無人駅になっています。それは駅の利用率が常に低いという事実を暗に物語っています。その実態については、詳しい調査がとんと実施されていないためはっきりとしていません。
江釣子駅の周辺は人口が少しずつ増加している地域になります。ある程度低年齢の世代が流入しているという意味になるでしょう。介護施設などのサービスがまだ定着していなのはそのような事情に起因しているのかもしれません。とはいえ、古くから住み続けている世帯も残っていますし、少数ですが介護施設は立地しています。ただしその密度が低いことは否めません。
早い段階から「駅から10キロ圏内、その次は15キロ圏内」といった要領で遠方の施設を探していくことが大切でしょう。ちなみに、月額使用料が10万円くらいでOKという安価な価格帯の施設を探し出すことは難しくありません。








