ずっと昔に御料地だった場所が、今は集落になりました
第二次世界大戦が終了するまでは、日本各地に皇室の直轄となる土地が存在しました。北海道にも宮内庁が管理する土地が多かったのですが、比較的早い時期に民間に移管されたケースもいろいろとみられたものです。千代ケ岡駅がある一帯はその典型といえます。
現在は、駅を中心に(きわめて小規模ですが)宅地がつくられています。しかしどちらの方角に歩いても、わずか数分で人の気配がまったくない農地などに突入します。静かな土地で老後を過ごしたいという夢をもっていた高齢者には、おあつらえ向きの雰囲気となっています。
千代ケ岡駅は国道237号線のすぐそばに建てられている駅。バス乗り場については、道北バスが乗りいれる停留所なら1ヶ所存在します。このほか、旭川空港から5キロくらいの距離が離れています。マイカーやタクシーを使うなら、ほぼ間違いなく短時間で到着できます。
千代ケ岡駅は、JRの富良野線の管内にある駅です(基本的に列車は必ず停車する体制となっています)。発着駅である旭川駅とは15キロ以上の距離が空いています。しかし旭川駅は、JRの路線が3種類接続するハブ駅です(函館本線・宗谷本線・石北本線)。これらの路線を利用したいときは便利でしょう。
下り方面を目指すときは、終着駅である富良野駅まで35キロ以上の道程となります。あいにくと、富良野駅を除くと乗り換えのチャンスは発生しません。しかし富良野駅に着いたときは、根室本線へ乗り移る機会が発生します。
千代ケ岡駅は、20年以上前から完全に駅員が派遣されずに運営されています。こうした事情があるため、駅の利用率は調査されていない模様です。1日ごとの乗客数は、実際に数名程度しかいないものと見積もられています。
千代ケ岡駅がある地域は、人家などを建設できる土地が限られています(土地はたくさんあるわけですが、さまざまな条件に縛られてしまうため、そう簡単に人が住む建物はつくれません)。そして、駅を取り囲む集落の中で介護施設を確保することは非常に困難です。したがって施設を見つけるには駅から5キロ以上遠ざかる必要があるでしょう。まずは5キロ圏内で探してみて、その後は1キロくらいずつ距離を拡大していくとよいでしょう。
施設の区分に関しては、介護付き有料老人ホームなどが徐々に増えている様子がみられます。また、グループホームなどは比較的探しやすいでしょう。月額使用料や入居一時金は安いのが相場で、10~15万円までで間に合うことが多いです。
































