駅から南を目指すと、海岸に沿って河西公園が見えてきます
西ノ庄駅がオープンしたのは、今から80年以上昔のことでした。当初は、駅名にわずかな違いがあったことが記録により明らかとなっています。開業から20年くらいの間に、2回ほど所属する鉄道会社が移り変わっています。西ノ庄駅が置かれている場所は、すごく平凡な住宅地です。戸建ての民家が密集している街並みが目立つかたわら、空き地などもかなり残っている点が最大の特徴でしょう。駅の南側については、集合住宅の割合が比較的高いというイメージです。西ノ庄駅がある場所は、北側にそびえ立つ山地と南側の海浜に挟まれた、限られた平地の一角です。南進するとやがて海岸にたどり着きますが、新日鐵の工場用地に隣接して川西公園の広大な敷地が延びています。いくつかの運動施設で名高い公園ですが、普段の散策に使う場所としても優れています。海水浴場に歩いてアプローチできるため夏場は駅とその周辺はレジャー客が一時的に急増します。西ノ庄駅は、南海加太線に所属する駅です。全長が10キロ前後ときわめて短い路線のため、乗り換えのチャンスが発生する場所は発着駅方面に集中しています。4区間離れた紀ノ川駅まで行くと、南海本線への乗り継ぎが可能となります。その向こうには和歌山市駅がありますが、この駅では和歌山港線のほか、JRの紀勢本線への乗り換えを実現できます。西ノ庄駅は現在、駅員が常駐しない体制で運営されています。プラットホームは1面1線という簡素な構造であり、窓口の営業もストップしています。これらの状況が意味するのは、駅の利用率の低さでしょう。実際のところ西ノ庄駅の1日ごとの乗客数を調査すると、ずいぶん昔から1000人に届かない年が連続していることがはっきりとします。西ノ庄駅が所在する地域は、介護施設が少ない地域だとみなす意見がときどき出てくるかもしれません。確かに、施設数は全体的に見ると多いとはいえない状態です。しかしだからといって、あきらめてしまうのは間違いでしょう。少なくとも昨今は、グループホームを探し出すことはだいぶ簡単になってきました。駅から2~3キロ以内で探しても少数なら発見できますし、たくさんの施設をチェックしたいなら5~6キロ離れた当たりまで見ていくとよいのではないでしょうか。グループホーム以外の施設に関しては、昨今は住宅型有料老人ホームなどが駅から2~3キロくらいの範囲を狙って少しずつ進出しているという情報があります。














