大阪でも有数の、住宅型有料老人ホームが多いエリア

さらにおおさか東線の駅が新規オープンしたことが、この駅の重要性に拍車をかけました。もともとはJR片町線だけが停車する駅でしたが、2008年のこの開業によって、無数の個人や法人の注目を集めるようになったのです。もともと周囲には商店街などがひしめく一帯でしたが、最近は町全体に強いエネルギーが感じられます。
駅の南口にはバス停留所があり、近鉄バスが布施駅前で走る路線を運行しています。いっぽう北口となると、高齢者や介助を必要とする市民が無料で乗車できる、福祉バスが門真南駅などを目的地にしながら走行しています。
片町線の発着駅は木津駅ですが、放出駅から見るときに大切なのは逆の方向でしょう。といっても反対側にある駅はふたつだけですが、そのふたつが鴨野駅と京橋駅という、非常にメジャーな駅です。前者で降車すれば市営地下鉄の今里筋線に乗り換えできますし、後者で降車するとJR東西線・大阪環状線・京阪本線・市営地下鉄長堀鶴見緑地線に乗り換えることが可能です。
おおさか東線については、久宝寺駅までの間に乗り換えに適した駅がいくつもあります。たとえば隣の高井田中央駅だったら地下鉄中央線と接続しています。このように放出駅は市内の他の区域に行くときに、時間をかけずに行けるルートが何本も見つけられる駅なのです。
近年のこの駅の利用率の上昇ぶりはとても印象的です。1日平均の乗客数は、2003年に13000人をオーバーしましたが、14000人を超えるまで3年しかかかっていません。15000人を超えたのはさらにそのたったの2年後と、需要の延びには驚嘆させられます。
この駅は鶴見区にある駅ですが、鶴見区は市内では比較的少子高齢化のスピードが遅めです。ただし、その事実は老人ホームの少なさを意味するものではありません。放出駅の周辺で検索をしても、月額使用料が10万円強くらいに設定できる施設が出てきます。
あえて補足するなら、介護付き有料老人ホームはまだ少数にとどまっている兆候があります。それでも、高齢者住宅・サービス付き高齢者住宅・住宅型有料老人ホームと、施設の種類にそこそこ幅があります。特に住宅型有料老人ホームの多さは、大阪全体で見ても顕著です。したがって、これらの施設を見学しないで終わるのはもったいないくらいです。