利便性が高いエリアで、介護施設の入居費用も少し高め

大阪に市制が正式に持ち込まれる前から存在しており、長い歴史を持つ西区。
数世紀前から、船着き場とそれに付随する流通業で繁栄した場所でした。
戦後に入ると、社会の変化に伴って人口や企業が減少していきましたが、その後再開発の舞台に選ばれたことから住宅地や商業地の大規模な建設が現在に至るまで続いています。
こうした経緯から、区内の人口は1980年代に入ってから盛り返しています。
2000年代に入って増加の勢いにかげりが見えてきた時期はありましたが、その後また持ち直しました。
現在は、大阪市内では中央区と並んでずば抜けて高い人口増加率を達成しています。
西区は長い間、大阪市営地下鉄以外の鉄道が開通していないエリアでした。
地下鉄の路線が多く、四つ橋線・中央線・千日前線・長堀鶴見緑地線の駅があることもあってじゅうぶんに間に合ってはいましたが。
しかし2009年に阪神なんば線が開通したことで、いっそう便利になりました。
車両による通行については、阪神高速道路の出入り口が複数ある点が最大のポイントでしょう。
バスに乗るなら、大阪市営バスと大阪シティバスを利用可能です。
西区は、高層マンションなどの建設が相次ぎ、若年層の移住が途切れることなく続いています。
この点は少子高齢化問題に対しては好ましい影響をもたらしていると考えられます。
2023年には人口10万5,944人、高齢化率15.2%と、高齢化率が全国的に見ても大幅に低い数値です。
西区では少子化対策を、ケアサービスに負けない優先順位にて進めていくことが要求されそうです。
要介護認定者数は大阪市全体で18万人を超えているため、年々介護施設の拡大は避けて通れません。
幸い、広大な区域でないわりには公営施設・民間施設ともに種類がそろっていますが。
民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などについては、入居一時金などに関して割高なケースが目につくかもしれません。
しかしそれは、確かなサービスの質や、見識のある介護スタッフが常勤していることを裏付ける事実でもあります(一度でも見に行けば、その中身の素晴らしさに瞠目させられるのではないでしょうか)。
もちろん安価な施設にこだわりたい場合もあるでしょう。
しかしその場合なら、特別養護老人ホームや老人保健施設といった選択肢の中から選ぶことが可能です。