限られたコストでも満ち足りたサービスを受けられる施設ばかり

駅の周囲は、大型の工場などをはじめとした企業の事業地や、普遍的な住宅地がほとんどです。大部分は静かで平和な土地のため、騒々しい雰囲気から隔絶された場所で穏やかな余生を送りたい高齢者にふさわしい一帯です。
都心から離れたエリアでは、バスやタクシーの需要が高い傾向がありますが、多奈川駅の場合は駅前のロータリーを利用できるためたいへんに便利。特に、町営のコミュニティバスは多奈川駅の前を含めて町内を巡回していますから近場に出かけたいときはとても役に立ってくれるはずです。
多奈川駅は、まったく同じ名前の路線の終着駅です。多奈川線は駅が4つしかありません。乗り換え場所は発着駅であるみさき公園駅だけとなりますが、この駅から南海本線に乗り換えられるため、堺市や大阪市には結果として出向きやすいといえます。和歌山市方面に出る上でもよい立地となっていることも、メリットに数えておいたほうがよいでしょう。
多奈川駅は、人口が集中している場所に建てられている駅ではありません。利用率は南海電鉄の中で見ると低い部類に入ります。とはいえ1日あたりの乗降客数は500~1000人の間を記録することが多く、地域の交通を考える上では外せない存在であることは明白でしょう。
多奈川駅の周辺をはじめ、岬町は全体的に高齢化が進んでいるエリアです。介護施設の需要はかなり前から高いのですがまだ施設の建設は追いついていないのが現状です。多奈川駅のすぐそばで探すと壁にぶつかっても不思議ではありません。しかし、タクシーやコミュニティバスを積極的に活用する方向で動けば、その点はあまりネックにはならないはず。駅から10キロ圏内で探すなら施設の数は確実に増えますし、駅からの距離以外で目立ったハンデはほとんど見当たりません。
その反対に、月額使用料や入居一時金が平均して安くなるという利点があります。どちらの金額も10万円以内でOKというパターンが当たり前。入居一時金についてはゼロになるというチャンスもまれではありません。だからといってサービスまで安くなることはなく、手厚いサポートを受けられます。