急ピッチで介護施設の開設が進むエリア

大阪市東北部に位置する、旭区。
淀川と国道163号線に南北を、京阪電気鉄道の京阪本線と城東貨物線に東西を挟まれる形で広がるエリアです。
大阪市営地下鉄については、谷町線と今里筋線が通り抜けています。
道路事情を確認すると、阪神高速道路の12号守口線への出口がある点が最大のメリットとなりそうです。
バスに乗りたいときは、大阪市営バスと京阪バスを待つことができます。
菖蒲園で有名な城北公園は、区内でひと際目立つ癒しのスポットとなっています。
千林商店街のような、市内でもとびぬけた喧噪で知られる商業地区がある点は、高齢者にとっては人情味と日々の生活の利便性の両面から見て有益でしょう。
旭区の人口は、数十年以上前からほぼ一定のスピードで減少中です。
2023年には人口8万9,393人となっています。
この点はどうしても少子高齢化のスピードと深いかかわりを持ちます。
そのため、現在の旭区は市内でも特に高齢化率が高い区域のひとつに数えられます。
2023年には高齢化率29.4%となっています。
2030年代初めには35%まで上昇するという意見も唱えられています。
要介護認定者数やその認定率は市内では特に顕著だというわけではありませんが、大阪市全体では18万人を突破したことが明らかにされており、介護サービスの拡大に早急に努めることと、時間をかけた人口維持政策をベースに福祉政策を構築していくことを、区内ではノルマに掲げています。
それでは区内の老人ホームや高齢者専用住宅の様子を振り返ります。
広大な区域ではないことや人口減少の最中であることから、施設の戸数は豊かだとはいえません。
その背景には、「民間の介護事業者などの間にどうしても高齢者を含めた人口が増えそうなエリアを重点的に見る傾向があること」が、その一因と考えられます。
しかし本格的な高齢化社会への突入を目前にして、旭区内でも急ピッチで介護環境の準備が整えられつつあります。
言い換えると、近年に入ってオープンする施設が連続的にみられるわけですが、それは設備の新しさや若々しいスタッフの多さを意味するものでもあるでしょう。
それに高額な設備を入れているからといって、入居費用が割高だとは一概にいえません。
やはり高額な施設はよく見かけますが、その間に安めの施設もあります。