名実ともに「岩手第三の都市」。大自然に囲まれた暮らしも魅力

岩手県の南西部に位置する、奥州市。
盛岡市・一関市に次いで岩手の「第三の都市」とよく称されますが、面積や人口、また産業のスケールなど数多くの観点から見て総合的に県内では格別のステイタスを備えていることは間違いありません。
奥羽山脈をはじめ、高山や高原地帯が残るエリアが広がる一方で、のどかな田園風景がたくさん見られる点が大きな特徴です。
美しい自然や環境に接しながら老後を過ごしたい向きにはもってこいのエリアでしょう。
東北地方の歴史を語る上では重要な事件や出来事が絶えず繰り広げられてきた土地のため、古墳や史跡、またそれらを研究するための文化施設がたくさんおかれている点も、奥州市に暮らす場合の大きなメリットとなりそうです。
市内の交通インフラの要所となっているのはJRの東北本線や東北自動車道でしょう。
どちらも少数ではあるものの、重要な駅やサービスエリア・インターチェンジなどが開業しています。
遠方に出かける場合は、東北新幹線や5本走っている国道は頼もしい見方となってくれることでしょう。
市内のバスについては参入している業者や機関が多く、岩手県交通・東磐交通・奥州市営バスのほかコミュニティバスである「Zバス」を使うことができます。
市内の人口については、ゆっくりと伸びてきたという歴史があります。
しかし1990年代後半に絶頂期を迎えたあとは急速に低下に向かいはじめました。
2000年代後半になると、約四半世紀ぶりに13万人を切っています。2023年の調査では、11万1,632人と12万人を割りました。
これらの人口低下だけが発端なのではありませんが、市内の高齢化率は2023年の調査で35.8%と県内で見てもかなり高いです(岩手県は全体的に他の都道府県より高いのですが)。
奥州市は県内では大規模な都市ですが、福祉や経済の維持など、多様な目的達成のために人口政策の見直しをはかることが重視されています。
といっても、現在の介護サービスの実施をおろそかにしているわけではありません。
市内では特別養護老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅の3タイプの施設が特に多めにつくられてきました。
これらの施設はいずれも、入居時の費用が安くつきやすいという共通点があります。
もっとも最近は、住宅型有料老人ホームの進出を無視するわけにはいきません(資料を見た市民が驚嘆するほど、コストや入居条件に魅力がある施設が登場しているため)。