介護付有料老人ホーム特集
介護が必要な高齢者のための手厚いサービス

介護付有料老人ホームとは、介護サービスをはじめ健康管理、食事、掃除や洗濯、入浴、排泄などのあらゆるサービスを受けることができる施設です。みなさんが“老人ホーム”と聞いて真っ先に思い浮かべるのが、この施設になるでしょう。有料老人ホームの形態のうちのひとつで、老人福祉法第29条に規定された高齢者向けの生活施設のこと。介護サービスの提供を主とする会社や医療機関など、運営母体が民間の施設のため、とにかくコストパフォマンスを重視するところ、食事など健康管理に注力しているところ、レクリエーションが豊富なところ…と、その特徴は施設によって様々です。
麻雀ありの施設特集

麻雀を楽しむ高齢者が増えています。ひと昔前は“ギャンブル”と見られて敬遠される向きもありましたが、昨今では「お酒を飲まない」「たばこを吸わない」「お金を賭けない」という“健康麻雀”が注目されているのです。
実際に、「老人ホームで麻雀仲間ができて楽しい」「麻雀の世界は奥深く、頭を使う」といった声もよく聞かれます。入居後に、気の合う仲間同士で麻雀を楽しむ。そんな日々を思い描いている方は、ここで紹介する施設に注目してみてください。
麻雀は老化防止に有効!

近年、麻雀は老化防止に効果があるとして注目されています。高齢者向けの「健康麻雀教室」や福祉施設での「簡単麻雀」といった賭けごとなしの麻雀の会が増えており、気軽に参加できるようになってきました。
老人ホームでも、レクリエーションの一環として麻雀を取り入れている所が増加。施設のパンフレットなどの「カラオケOK」「将棋OK」といった施設紹介の中で、「麻雀OK」を見かけたことがある人も多いと思います。
では、麻雀はなぜ老化防止に良いかというと、頭を使うことで脳が活性化するからです。麻雀をするためには雀卓の状況を把握しないといけません。「あと何点でトップに立てる」といった数字の計算も必要です。
アガリ牌のルールを覚える必要があり、一緒に楽しむ仲間とのコミュニケーションも取らなくてはなりません。つまり、麻雀は状況把握能力や計算能力、記憶力、そしてコミュニケーション能力など、生活に必要なあらゆる要素を培うために効果的なのです。また「麻雀が楽しくて、自分からレクリエーション室に行くようになった」という人もおり、引きこもり防止にも一役買っています。
麻雀人口は減少の一途…でも、高齢者には「健康麻雀」の人気が沸騰中!
老人ホームやデイサービスで、レクリエーションのひとつとして楽しめるところも増えてきた健康マージャンは、「お酒を飲まない、たばこを吸わない、お金を賭けない」という健全なコンセプトのもと、指先が動かせれば年齢を問わず生涯楽しめるゲームとして注目を集めています。
アメリカでは麻雀をしている人の認知症発症率が低いという調査報告も発表され、認知症予防に対する麻雀の持つ力がにわかに注目され始めています。
しかし全体的にみると、麻雀人口は減少の傾向にあります。「レジャー白書2018」では、全国の麻雀人口は2009年の1,350万人をピークとして減少の一途をたどり、2017年にはピーク時の約半分、500万人まで減ってしまっています。

また一方で、厚生労働省と地方自治体が主催する60歳以上を対象とした協議会「ねんりんピック(全国健康福祉祭)」では2010年から健康マージャンが正式種目に入り、2017年の秋田大会でも文化交流大会の一環として健康マージャンが正式種目に選ばれました。こうした流れからも、脳トレとして取り組む高齢者人口は全国的に増え、愛好家として一定数以上楽しんでいる人がいることがうかがえます。
まさに麻雀は高齢者の近年のブームとも言え、一昔前のイメージとは一転して健康的なレジャーとして親しまれています。特に、男性が嗜むイメージの強かった麻雀ですが、健康麻雀では女性の愛好家も多く、脳の活性化や老化防止と合わせて友達づくりや社会参加といった点でも注目が集まっています。
老人ホームでなかなかレクリエーションに参加したがらない方や、他の入居者の方との交流がうまく進まないかもしれない…という方にとっても、会話のきっかけとなる健康麻雀は大きな助けとなるかもしれません。
博打ではなく、脳を動かし交流を活性化するゲームとして、これから麻雀はシニア層の間でますます広がっていく可能性を秘めています。
“健康マージャン”を取り入れる老人ホームが増えている

最近、“健康マージャン”を楽しめる老人ホームが徐々に増えつつあります。
そもそも麻雀は136個ある牌を使って4人で楽しむゲームで、対戦相手とのコミュニケーションを図りながら指を使って牌を動かしながら進めるゲームです。日本健康麻雀協会では、高齢者の引きこもりを解消し、社会に参加するきっかけとして麻雀の持つ力に着目。東京都杉並区や品川では「いきいき健康マージャン広場」をスタートさせ、自治体と共同で区の事業として高齢者の健康に麻雀を役立てようという動きが広がっています。
また、諏訪東京理科大学「共通教育センター」の篠原菊紀教授が行った調査では、オンライン麻雀ゲームと計算ドリルに取り組んでいるときの被験者の脳の状況を調査し、「健康マージャンが脳活動に及ぼす影響調査」としてまとめています。
同調査では、麻雀ゲームに取り組んでいるときの脳は、情報・記憶を一時的に保持して組み合わせることで答えを出す際に活動する部分や言語野などが活性化していることが明らかになり、計算ドリルをしているときと比べても脳の活動にメリハリが出ていたことが明らかになったそうです。ゲームの展開によって、複雑な思考が必要となる麻雀。研究はまだまだこれからですが、麻雀が認知症予防の効果となる可能性もあることが指摘されています。
麻雀をしている人はしていない人よりも脳年齢が実に3歳ほど若いという研究結果もあるそうですから、認知症予防に効果がある可能性は高いようにも思えます。
頭と指先を使う、参加者とコミュニケーションを図るという点でも、認知症予防に効くとされる他のレクリエーションと共通していますから、まだ健康麻雀をやったことがないという人もチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
カジノ型デイ・サービスの登場
近年、老人ホームに「カジノ型介護サービス」という新たなレクリエーションの形が現れました。おもちゃのお金を使って、ブラックジャックのようなカードゲームや麻雀、パチンコなどの賭けごとを楽しむのです。おもちゃとはいえ、お金を賭けることで臨場感が増し、集中力を向上させることで脳が活性化するというメリットがあります。
みんなで楽しむことでコミュニケーション能力の向上にも繋がりますし、麻雀が好きな人はそれ自体がストレス解消にも効果的。指先を使うことが手の運動にもなるため、心身の活性化にも繋がるようです。
ただ、賭けごとはお金をかけなくても熱中してしまうもので、過度に依存してしまう人も現れるなど、問題となっている側面もあるようです。お金をかけず、適度に楽しめばボケ防止にも繋がり、円滑なコミュニケーションを生み出すこともある麻雀。熱中し過ぎず、ほどほどに楽しむことを心がけましょう。